8月1日  火曜

 青山、神代事務所。
 久々。打合わせ。
 ダブルベッドの話、素朴でオモロ。

 帰宅後、ビデオでテレ朝、『スポコン』
 南原黒帯への道。
 なんと、あっさり一回目の挑戦で黒帯取得、
 「テレビカメラ3倍段」〜つまり、カメラが廻っていると、
 人は、通常の3倍の力を出すことが出来る、
 って俺の持論があるのだが、
 それにしても、3ヶ月で、黒帯取得は、
 ナンチャンのスケジュールを考えると、
 偉い!としか、いいようがない。

 いやはや、今、一週間で1番楽しみなのが火曜日、
 『ガチンコ・ファイト・クラブ』
 合宿突入。
 一応、ドキュメンタリーって体裁にもかかわらず、
 棒読みとしか思えない、カットをあえて残しておく。
 ツボ。と言うか上手い。
 一期生、網野が竹原コーチに叱られての台詞廻しと顔!
 「ハッ?」
 「なんで?」に我が家、爆笑。
 しかし、俺がオモロがっているものが、
 確実に世の中の主流ではないって意味では、
 まるで例外的な、高視聴率に支えられる、この番組、
 とてつもない鉱脈を見つけているハズなのだ。
 次回は辰吉登場とのこと、待ちきれぬほど、楽しみに。

 黒澤の遺稿集の映画化、『雨あがる』ビデオで。
 解像度の悪いビデオ映像でありながら、
 黒澤組の仕事の美しさ、武士の所作や、
 夫婦の会話の敬語の美しさやら、いちいち感動。
 
 三船長男の「一休さん」のお殿様的演技もオモロだったが、
 ストーリーがここで終りか。と思うと残念。
 寺尾聡のキャラも良く、ドラマ化希望。

 サムライの『コンテンダーズ』ビデオ観戦。

 夜、SRSーDX、オリコン原稿書き。


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8月2日  水曜

 10時起床。
 天王洲、テレビ東京『COMーサイト』収録。
 背筋通が続き、痛み止めを飲みながらの収録。
 当初はいろんなコーナーがあったのだが、
 今回よりチャット姫コーナーだけになる。
 一本目は巨乳姫が。
 二本目は、資産20億のチャット若も登場。
 俺たち、巨乳だけで大騒ぎ、
 別に俺たち二人ともに、
 まったく巨乳好きでもないにもかかわらず、
 巨乳フェチになりすまし、
 いったい、なんでこんなに語るのかと言う程に。
 誰にも気を使うことなく、
 本当に好き勝手なことを言ってる番組だ。
 
 赤江くん(玉袋)は、神宮の花火大会を行きたがったが、
 収録が、例によって押し、無念に。
 しょうがない、しょうがない。

 合間にこの番組で共演のブラックボックスと話。
 同じ事務所ながら、
 今まで、どちらが、マエくんで
 どちらが、P-MANだか知らなかった…。
 P-MAN は、元『ジュディー&マリー』と
 知って驚く。

 帰宅後、『コロシアム2000』ビデオ、
 素晴らし。
 俺たちはテレビ東京で「格闘コロシアム」
 を、このビデオのスタッフでやっていたのだが、
 ゴールデン時間帯で、視聴者層に番組を合わせることを
 四苦八苦、試行錯誤していたのだが、ビデオは上出来!!
 なにしろ前田日明の解説つきだ。
 パンクラスの選手を語る前田も興味深いし、
 船木戦をふりかえる、前田、ヒクソン本人の解説も貴重。

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8月3日  木曜

 朝6時にオリャアア!!!と起床。
 夜は妄想にかられ、遊びたくなるので、
 早朝に仕事することに。
 と言っても、この日記を更新するためだ。

 ラジオ『ビバリー昼ズ』、高田先生の夏休み、
 マドモアゼル愛と、清水ミチコさんの絡み、
 ミスマッチぶりに笑う。
 水がめ座は変わり者が多いと言われ、
 〜失礼しちゃうわのミチコさんに、
 しかも、人の話しを聞かないんです、
 と冷静にマドモアゼル。

 なんと俺が一番楽しみな週刊誌のエッセイである、
 週刊宝石の『百瀬博教交遊録』が最終回だった。
 全編コピーしていたが、
 今は単行本化を期待したい。

 オリコン、東スポ原稿、しこしこと。

 まだ、背筋痛が完治せず。
 森治療院で、身体をほぐしてもらう。

 『エクスプレス』ネタ作り朝まで。
 とりたてて、外出もせず、
 御苦労なこった、俺。

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8月4日  金曜

 『エクスプレス』生本番。
 ○ 大仁田予備校講師に/桜庭あつこ格闘家転身/赤井英和不倫?
 ○ 叶姉妹ビデオ発売/引田天功20周年/
 ○ 西田ひかる・木の実ナナフラメンコ「もういらない3大夏の風物詩」
 ○夏休み芸能界講座「芸能界アジアンブーム」
  などにコメント。

 帰宅後、仮眠をとろうと思ったら、
 松村くんからTEL。
 本日、この後に、
 共演する新日本の蝶野のキャリアをレクチャー。
 と言っても、
 松村くんの持ち芸である、
 プロレス頓珍漢のために、
 まったく事実を違う略歴を、考えて教えるのだから、
 どうにも、屈折している。

 『ラジオビバリー昼ズ』で、
 蝶野 vs 偽蝶野(松村)
 思わず聞いてしまう。
 松村くん、
 「UWF出身の蝶野さん…」
 「何?」と言われて
 すっかり、
 ビビって、仕込み台詞を言えず。

 16時、T−FM「ディア・フレンズ」収録。
 ホンジャマカの恵ちゃんと、久々の対面。
 8/16放送分。

 そのまま、
 『スネーク・ピット・ジャパン(蛇の穴)』へ。
 紙プロが、『レスリング・オブ・シャドー』日本語版発売記念で
 宮戸さんとロビンソン先生に感想取材とのこと。
 『レスリング・オブ・シャドー』はわざわざ
 我が家で英語版の上映会を開いたくらいなので
 俺も気になって見学。
 最初からロビンソン先生、明らかに不機嫌。
 「いったい、俺に何の感想を求めるのだ?
 このビデオのなかにどこにレスリングがあるのだ?」と。
 WWFが漫画であることは周知の事実であろうが、
 このビデオが描く、
 「主人公ブレッド・ハートが時代遅れの最後のシュートレスラーで、
 そしてプロレス一家で、
 その父親、スチュー・ハートが強かった」って
 定説に異議有りの様子だったなあ。

 帰宅後『クマと闘ったヒト』(中島らも著・メディアファクトリー)
 一気に読了。
 プロレスラー・ミスター・ヒトへのインタビュー集。
 脚注、吉田豪も連載時と、文面、書き換える、まさにプロ仕事。



 「ダ・ビンチ」に連載時から、ずーっと読んでいたのだが、
 これだけ、言い放しのプロレス内幕暴露本も珍しい。
 レスラー(本当に強い男)の与太話と笑っていれば、
 これほど、楽しい本もないだろう。

 が、この本のなかでは、
 ミスター・ヒトの選ぶ歴代最強レスラーのなかに
 昼間、話をしていた、スチュー・ハートの名前が…
 ロビンソン先生の話と矛盾。
 レスラーが、
 それぞれが「俺が1番!」って思っている主張は、
 まったくもって正しいし、
 ヒトさんとスチュー・ハートが、
 懇意なプロモーターとレスラーの関係にあったのだから、
 身内贔屓、世話になった人に、点が甘いのはしょうがない。

 しかし、ピーター・メイビア(あの人気絶頂ザ・ロックの祖父)が、
 いかに強かったって、話しから、
 ロビンソンに喧嘩で勝った〜と言うような
 ロビンソン神話を崩壊するようなお話まで出てくる。

 これには、俺とて、身内贔屓になることだが、個人的には憤慨。
 と言うか悔しい気持ちになる。

 後で、スモーノブが持ってきてくれた
 流智美さんの本(『やはりプロレスは最強だ』)のなかでは、
 こういう話が書かれている。
 ジョージ・ゴーディエンコのインタビューなのだが
 (ゴーディエンコとは、ロビンソン先生も、ヒトさんも、
 正真正銘の「最強」だったと認めている、伝説のレスラーである。)

 一一 (国際プロレス)に初来日の時は凄いメンバーが一緒でした。
     ミスター・ゴーディエンコとロビンソンのほかにも、
     ピーター・メイビア(故人)やニュージーランドの王者、
     ジョン・ダ・シルバーもいた。
 ゴーディエンコ 
     「ホカイドウのある町で、
     試合後に酒場でロビンソンとメイビアが
     大ゲンカをやらかしたことがあった。
     プロレスラーを25年やったけど、
     レスラー同士のストリートファイトが目の前で行なわれたのは
     これ1回しかなかったね。
     理由はつまらないことで、
     たしかメイビアがロビンソンを先に殴ったんだと記憶している。
     ロビンソンがメイビアの首を極めようとしたところで
     私とジル(ジルベール・ボワニー)の2人が仲裁に入ったよ。
     ロビンソンはメイビアに噛みつかれて血だらけになったが、
     やはり喧嘩も強かったね。
     これは私とジルしか見てないことなので、書かないでくれよ」

 ゴーディエンコが「書かないでくれ」と言っても、
 流さんが書くように、俺も書く。
 レスラーの言動にいちいち、言質をとる必要はないが、
 せっかく素晴らしいと思っている、強い男の伝説にケチはつけられたくない。
 ましてや、教えを乞う、生徒が先生の悪口を放置できない。

 言ってる本人(レスラー)は、本当に強者だから、
 ともかく、それを読んだ、ただのハナったらしが、
 さも、そちらが真実のように語られた日にやぁ、
 (そんな、輩が多すぎるし、ネット時代は、
  それを読みたくなくても読まされる)
 俺は迷わず「失敬だな!!」ってなるな〜。

 前田日明が、例え、酒場でもシロートが猪木さんの悪口を言うのは、
 絶対許さない、感覚と同じであろう。
 (いや、だいぶ違うけど…)

 明日のTBSラジオ予習。

 なんと、この夏、唯一の楽しみにしていた沖縄行き、
 台風接近で急遽、ボツる。
 これで、夏休みはなくなった。
 でも、そういうものだ。


.
 
8月5日  土曜

 14時半、
 TBS『浅草キッドのラジオワールド』
 外山アナと。14日放送分。
 パイロット版放送の3ヶ月ぶりの2回目。
 ニュース素材でトークだが、
 以前なら、もともとノンポリなので、
 漫才師がなんで天下国家を偉そうに語らなきゃあならん?
 と嫌だったが、
 スタッフがちゃんとしたプロ仕事なので、
 俺なりに、課題をもって取り組める。
 バカ大臣が優秀な官僚の資料に支えられて、
 バカ答弁する気持ちで…。
 こういう宿題も、
 自分にとっては良い機会だなぁと思えるようになった。
 
 富ケ谷、こうじんクリニック。
 元気の素・胎盤エキス点滴。
 俺は、人に自分の健康法を声高に力強くお薦めするのが、
 胡散臭くて、嫌な性質なのだが、
 胎盤エキスは素直に自分で評価してる。
 キョーレオピン以来か。
 でも胎盤エキスってネーミングが、ちょっと引くのかも。
 と、点滴しながら、ふと思う。

 阿佐谷、DATEで食事。
 昔、ラジオで冗談で言っていた、
 政治結社「野糞会」を決起することにしようかと思う。
 「都会に大自然の荒々しさを取り戻せ!!」ってスローガンだ。
 夜、雷雨のなか、新宿西口まで。

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8月6日  日曜

 唯一の夏休みだと思っていた
 沖縄『RBCラジオまつり』台風のため中止のため、
 スケジュールに空白。

 15時、「スネーク・ピット・ジャパン(蛇の穴)」へ。
 背筋痛が、完治せず、いかがなものか?と思いつつ、
 1週間ぶりの練習へ。
 軽めに。
 最近の怠慢ぶりに道場の影の主である子供3人に
 取り囲まれて、叱責される。




 ああ、キビしい…。
 特にメグちゃん(3歳)はことさらに厳しく、
 皆が練習しているのに、俺だけ「お馬の親子」をやらされる罰則。
 遊んでるだけか…俺。

 しかし、高田延彦が、キッズ・ファイターに目を細める姿もうなづける。

 帰宅後、
 我が家のどっこい・さぶとハゲ・スズキを連れて
 鍋横祭りを、散策。
 メンソーレ!!
 なんとかここを沖縄だと思い込むことにする。

 明日の番組のため、
 99年製作の『サイコ』をビデオで。
 ガス・バン・サイト監督。
 何を考えているのやら?
 40年前のヒッチコックの古典的名作と、
 全く同じ、オリジナルの脚本、台詞、
 カメラワーク、
 しかも、まったく無意味な、
 オリジナルと同じ撮影日数で
 撮りあげたというだけで、
 なんのために撮ったのかわからぬ、
 ヘンテコ作品なのである。

 役者にしても、生涯、サイコ役であったアンソニー・パーキンスの
 ノーマン・ベイツの役をやれって言われるだけでも、
 まるで、二代目タイガー・マスクをやれって言われる程、
 荷の重い、負けゲームを強制されてるようなものだ。
 案の定、99年度のラズベリー賞受賞作品だ。
 (年間最低映画として表彰されている)
 
 見終ても、どうしても、気にっなって
 深夜、TSUTAYAで借りて、
 『サイコ』60年版を見比べる。
 オリジナルは隔離性人格障害をオチにもってきた、
 既にそのネタすら有名すぎる、
 世界初のサイコ・ホラーであるのだが、

 こちらを見ていてわかった、
 バス・ガス・バクハツ監督ではなく、
 ガス・バン・サイト監督、
 映画の登場人物、ノーマン・ベイツだけでなく、
 監督自らも、
 自分がヒッチコックの人格が乗り移った、
 隔離性人格障害を演じたのだと思う。
 映画外映画と呼ぶべきか。
 そういう意味では、オリジナルを見なければ気が済まなくなる
 魔力は、監督の思惑どおりなのではないか。

 『アントニオ猪木自伝』を知人にプレゼント。
 また俺、布教したよ。

 アル北郷来宅。
 桜庭Tシャツ着ているので、聞いたら、
 三又と共に高田道場体験入門の話を。

 ここ3年で初めて「感想メール」無しの日。
 夏休みの日曜だと思うと、そういうものかと思うが、
 誰が買いに来るのか、わからぬ、
 昔ながらの商店街の定価販売の、
 さびれたカメラ屋みたいな気分。


.
 
8月7日  月曜

 13時半、「スネーク・ピット・ジャパン(蛇の穴)」へ。
 俺たち二人と宮戸さんだけ。
 コンディショニング。ストレッチ。
 まだ、おそるおそる。

 16時半、四谷。
 スカパー『シネマ中毒』ゲスト。
 極楽とんぼ・加藤司会。
 『雨あがる』『サイコ』の2本紹介。

 芸人仲間のキリング・センス、ハギくんより電話。
 生体肝移植のため、ずっと渡米していたのだが…
 オバケは、まだお盆には早すぎると思っていたら、
 ちゃんと生きて帰ってきたぜ!
 ジャンボ鶴田の分まで生きてくれ!

 テレビ朝日の生放送で『21世紀の裕次郎』が決定。
 いやはやネタの宝庫。
 一瞬もまばたき出来ない程のオモロさ。
 だが、このオモロがりかたは、
 一億総ナンシー関化的視点も感じるよな〜。

 23時半、TFM入り、
 深夜1時から久々の『ビートニクラジオ』生放送。
 本当は腕がなるって位に「21世紀の裕次郎」について、
 速報トークをしたいのだが、やらせてもらえず…。
 監督と選手の意向が違う試合の典型。
 そういうこともある。
 どこにでも、しょっちゅう、ある話しだ。
 ビートたかしと話したい女の子をFAXで募集。
 「不機嫌」なだめる。


.
 
8月8日 火曜

 14時から、「スネーク・ピット・ジャパン(蛇の穴)」
 久々に仕事前に1時間だけだが、みっちり練習。
 回復。
 
  『Tokyo Boy』3本分収録。
 2本、人生の岐路に立つ、10代の人生相談。
 3本目、東京、こんなものいらないじゃん。

 なんと、香取慎吾がゲストに。

 今回より、仕切り、廻しが俺たちに。
 これは、ありがたいことだ。

 TBS『ガチンコSP』のファイトクラブに、
 辰吉再登場。
 ゴールデンで放送される、ジャニーズ出演の番組。
 で、ありながら、
 まるで、こんな瞬間があるのかと思う奇跡のような、
 金ぴかの台詞がちりばめられている。

 最近見た『ZONE』で巨人の清原が、
 ベンツのなかで何度も聞き、励まされたと言う
 長渕 剛の歌。
 「詩がええんや!最高や!聞いてみ!」と
 何度も、何度も、清原は、言い張るが、
 俺は見ていて
 言葉が届かないので「何だかな〜?」って思ってしまう。

 チャゲ&飛鳥の昔の曲の
 「今から一緒に これから
  一緒に殴りに行こうか! YHA 〜 YHA YHA YHA 〜」
 なんて歌詞にもなんだかな〜
 と思わず吹きだしてしまう。

 他人の人生を励ます、路上の詩人に、
 「そうゆうオマエが、なんでゴロゴロしてんだ。」
 と思う。

 が、
 辰吉が放つ、
 どうってことないような、
 ひらがなだらけの、たどたどしい、カクゼツの悪い言葉が、
 ピカピカに輝いて聞こえるのだ。
 特にリングの上で、スパーリングをしながら、
 どうしようもない、ロクデナシに、声をかけ続ける
 チャンピオン辰吉の言葉は、まるで詩のように
 胸に届く。

 辰吉の言葉を採録しておこう。

 今回はこういう話しだ。

 
 前シリーズで、大阪に訪れたファイトクラブ一期生を
 叱咤激励した辰吉丈一郎が再び登場。
 プロテストに不合格、
 二期生とのいざこざで不貞腐れている
 一期生に言葉をかけた。

 勢いなくなったなぁ

 2期生よりも強くなりたいっていうのも当然あるやろ?
 だから、だらけてしまうんよ

 顔が死んでるぞ、もっと活き活きせんと

 2期生と揉めてるの?
 ここの下宿だけじゃないから、敵は
 外出りゃ五万とおるからな
 本当の敵は、自分やて

 “仲間”を見捨てるのは許せないと、
  二期生や竹原に反抗している一期生に対し、さらに…

 自分以外の人間は、敵やで
 自分の身体を一番心配してるのは自分やし
 自分のことを心配するのは自分やんか

 誰が強くなって欲しい
 誰がどうなって欲しいって
 全部自分が自分のことを思うてんの違う?
 他人は思わへんよ、結局
 友達・友人、それはあくまで他人さんや

 ここはある種の戦場だと思うよ
 友達を作りに来てる訳じゃないんよ
 仲間を作りに来てる訳じゃないんよ
 何? ここ?
 プロ・テスト受かる為に来たんやろ
 プロボクサーになる為やろ
 言うたら、強くなろうとしてる奴を
 蹴落としたほうが良いよ
 そのぐらいの気持ちでないと
 それぐらい闘争心むき出しにしても
 お釣りは来るよ

 人のこと言うてる
 心配してる場合でもないし
 危機感て持ってる?

 これ二回目やんか?
 はっきり言うて、一回目落ちたら
 二回目はないよ
 当然、三回目もないんよ、本当は
 二回目あるって言う時点でおかしいんよ
 オレに言わすと
 何回も何回もカンバックした人間が言うのもなんやけど
 二回目プロテストを受けるちゅうのは
 おかしい事なんよ

 前の企画で終わってるはずなんよ
 この番組自体は
 そのつながりで今来てる訳やん
 言ったらおこがましい話やん

 これまた落ちたら
 三回目も来ようと思ってない?

 一度の失敗は、もう取り戻せへんよ
 無いんやで、次は

 全国でテレビ出て
 二回目やってもらって
 これ落ちてどうするよ?
 街 歩けんぞ!
 それぐらいの事 思ってる?
 三回目も四回目も無いんやから
 二回目じたいが本当は無いんやから
 ‥‥ 一所懸命やろうよ!

(そして辰吉が思いもかけない提案を)

 「スパーリングをしよう!!」

 テレビ見てる奴らを
 「変わったであいつら」って言わす様な感じでやろうよ

 人間の気持ちなんて
 一日で変わるんよ
 気持ちが一日で変われば
 自分のやってる事 なす事
 全てが 全部変わるから

 「よし やろう!」

 (辰吉自身、一年以上リングに立っていないのにリングへ)

 一人目、藤川と2Rのスパーリング中に

        助けてくれんのんは
          人じゃない
        自分で手を出さな

    「こんちくしょう」いう気持ちで
         殴ってるか?

         倒さな 俺を
       助けてくれんぞ 誰も

      パンチを当ててるだけじゃ
         相手は倒れん!
     「倒そう」という気持ちがなければ

         気持ちが大事!

 (自ら手を出さずに、一期生のパンチを受け続ける辰吉)

         気合いが大事よ

 (終盤、一発だけパンチを入れる辰吉)

         パンチをもらって
      止まったりしとって いかんやん!
          顔に出すぎ!
         あぁ どうしよう
         あぁ しんどい 
          あぁ 疲れた
       パンチを打っても無駄 
           ダメ!

 (つづいて浜中とスパー。手数が少なく気迫がない)

         行くなら 行く
        行かんなら 行かん
      もっとシャキシャキせんと
       ずっと同じペースやん
     マラソン選手じゃあるまいし
    マラソン選手でもダッシュするよ
      ダッシュがしたいのか
        したくないのか
       相手の顔面を当てるか
      当てたいか どっちかなんよ
       倒してしまえ 俺なんか

        親のためでも無いよ
         自分のためだよ

 (三人目、網野とスパー)

        俺はこんなもんや!
        これぐらいあんのや!
      どうや!言うぐらいの気持ちで

 (ノーガードの辰吉)

        倒したくないの?
        甘ったれんなよ

        しんどい姿なんか
       絶対見せたらアカンよ
    なんぼ しんどくて 辛くて 痛くても
        顔に出しちゃいかん
         それが男!!

 (スパー後のシャドーボクシングを 
  無断で中断していた網野に対して)

 今の状況続けてたら
 辞めたほうがいいよ ホンマに
 恥かくだけやで

 一つのこと怠ったら 全部狂うよ!
 ホンマに!

 何しにオレ 大阪からここに来たん?
 会いたかったんやで
 教えたかったんやで
 テレビで観てると元気ないから‥‥

 少なくともこのオレに
 心配させて損したわと思わさん事やな
 行ってよかったと言わせて
 来てよかったと

 全部当たり前にできる人間が
 二期生とかと 練習したくないって
 言うのだと筋通るけど
 たぶん 練習内容自体も
 二期生と練習したら 多少劣るやろ
 多分 ついていけんはずや
 もっと気合い入れてやらんと

      もう帰ってこんよ
       今日という日は
     今日終われば すべて明日
     日が昇れば 明日になるんよ
   今日という日は二度と帰ってこんのやで

     今日という日を一所懸命
    頑張れん人間は 明日はこんよ
     今 頑張らな 次 無いって
      今度は無いよホンマ

       死ぬ気で頑張らんと

 (藤野ら二期生と初対面)

 えぇな
 えぇ 面構えしとるな

 頑張って 練習して

 (最後に一期生に)

 あの子ら(二期生)はあの子らなりに
 口答えも態度も悪いか知らんけど
 俺から見ると 目は輝いてるよ
 自分らよりは
 すごい顔が生き生きしている
 すごい やる気あるわ
 自分らもあったんやで
 あの勢いは

        自分が成功したとか
    自分がこうして 何かを勝ちとったとか
      そういう栄光って言うのは
    一生 自分にとって ついて回る事やし
      それはそれで嬉しい事やん

       負けた苦しみとか
       落ちた悔しさとか
     ずっと一生ついてくるよ
        その悔しみは
       それを全部背負って
     生きていかないかんねんから
        頑張るように

 (握手)

 その後、辰吉と別れた一期生達は
 「ちょっと走ってきます!!」
 とメニューにはないロードワークに行ったのだった。

 と、その時!!!

 それを見ていた、二期生・藤野が
 
 「あいつら、走りいったっちゃろ?ぬけがけ 許さんばい!
  あいつらが10km走ったら
  俺20km走っちゃるけんね!
  行って来るわ!」

 そういい残し、藤野もロードワークに出掛けた‥‥。

 と言うところで次回へ。
 物語としては、なんと、幼稚な筋立てにかかわらず、
 辰吉がリングで語りかけると、
 奇跡のような、神々しい、瞬間が垣間見える。


 
8月9日  水曜

 中野、散髪。雑誌、通読。
 ブロードウェイで買い物。 
 部屋に帰れば、やるべき仕事は山積み。
 逃亡したくなる。

 「男の星座」の単行本用書き直し始める。
 ぶっ通しで延々と、ああでもない、こうでもないと
 終わらぬ推敲やっていると、
 何回、やっても振りだしに戻る気がする。

 嗚呼、南の島へ行きたい!!

 息抜きに高島屋アイマックスシアター
 『ガラパゴス』
 おお、この劇場は楽園だ。
 ここは、南の島じゃあ!!
 学生割引で千円。
 みんな、ロボコップのような3D眼鏡が微笑ましい。
 新宿、○(ワ)で和食。
 
 スモーノブ来宅。


 
8月10日  木曜

 確実にモニター疲れで、首が廻らぬ。
 森治療院へ。

 文春のコラムで「立腹・抱腹」欄に、
 たけし軍団の雨空トッポ・ライポ改め、
 〆サバ、アタル・ヒカルについて
 吉川潮先生が書いていた。

 
 〆さばの宅配便

 帰宅すると、留守中に宅配便が来たらしく、
 ドアに不在通知がはさまっていた。
 お中元の届け物で、送り主の名前のところに
 「〆さばあたる・ひかる様」と書いてあった。

 あいつら、本当に名前を変えたんだと、
 私は思わず笑みを漏らした。
 ビートたけしさんの弟子に雨空トッポ・ライポというコンビがいる。
 若いのにしっかりした本格のしゃべくり漫才で、
 ネタの切り口がいいので、
 ずいぶん前から贔屓にしていた。
 私が企画する寄席の特別興行に何度も出てもらった。
 しかし、まだ売れているとはいえない。

 そこでたけしさんが、
 レギュラー番組「足立区のたけし、世界の北野」の中で、
 高田文夫さん、ダンカンたちといっしょに
 彼らの新しいコンビ名を考えることになった。
 姓名判断の画数がよく、インパクトのある、
 売れそうな芸名に改名しようと。

 まず、高田さんが「なかす・とばず」という
 名前を提案してバカ受けした。
 しかし、当人たちが
 「本当に鳴かず飛ばずだと冗談になりませんので勘弁して下さい」
 と辞退した。
 そこでダンカン考案の「〆さばあたる・ひかる」が浮上した。
 語呂がよくて画数がいい。
 何よりも、たけしさんが気に入ったことで改名と決まった。

 私はその話を高田さんから聞いていたので、
 不在通知の名前を見て笑ったのだ。
 宅配便の人が書いた時の顔を想像すると、
 可笑しくて笑いが込み上げてくる。
 「こんな名前の人がいるのいか」と訝しげに、
 〆さばあたる・ひかると書いたに違いない。

 送り主の名前の後に届け物の種類の欄があって、
 食品のところに丸印が付いていた。
 食品で「あたる」はまずいんじゃないかと、また大笑い。
 宅配便の連絡先に電話をしたら、間もなく品物が届いた。
 中身は海苔とふりかけの詰め合わせで、
 熨斗にも「〆さばあたる・ひかる」と毛筆で書いてあった。
 
 改名後の初舞台は九月十五日、目黒駅前商店街主催の
 「目黒のさんま祭」と聞いた。
 この祭は焼き立てのさんまを参加者に提供するので有名だが、
 「今年はしめ鯖も食べられるのですか」
 という間い合わせが来たとか。

 それにしても、
 〆さばあたる・ひかるとは抱腹絶倒のコンビ名である。
 頑張れ、〆さばコンビ。
 必ず売れて、当たれ!光れ!
    
 【週刊文春 夏特大号】より コラム『立腹・抱腹』 作家・吉川 潮



 ノックさんに執行猶予の判決。
 「見せ物」の宿命なんだろうな。
 確かに行われた事実に、明らかに弁解の余地はなく、
 芸人が権力を欲しがったことへの反発、
 善人の仮面の裏にどうしようもない人間の業を暴いたことから、
 大衆の無意識のリンチだろうが、
 この市中引回しぶりは凄いものがある。

 本当に妥当なんだろうか?
 こんな刑じゃ甘いんだろうか?
 芸能界すら追放なんだろうか?

 俺なら、獄で隠遁するだろう。

 談志師匠が、「神様」と称した芸人が、
 こんな、寂しい幕引きなのか。

 一日、モニター前で、外出ほとんどなし。
 ホントに夏か。
 SRSコーナー、東スポ、明日の『エクスプレス』ネタ作り。
 さらに終わらない夏、『男の星座』推敲あり。
 こうなったら、
 体内リゾート。脳内常夏の島のイメージだ。
 「遊びたいとか、休みたいとか、いっぺんでも、思ってみろ〜
  そんときは、死ね!死ね、鉄矢〜」と
 何故か、母に捧げるバラードを奏でて…
 
 明日、収録、13日放送のビートニクラジオは、
 放送では10年ぶりの電機グルーヴがゲストに
 昔の俺たちのオールナイトニッポンの同窓会だ。

 さあ、8/10終了。
 今夜の『知ってるつもり』は、
 ノックさんの、この言葉で締めくくりましょう。

 「社会の片隅で、残された余生を全うしたい」

 ではなく、昔の辰吉語録。

 僕は、記録とか考えてない。
 記録より、記憶に残るボクサーになりたい、
 とも考えていない。
 好きなようにやらせてもらう。
 それだけですから。
 どうせ、人間死ぬんやから、
 他人に止められぬような生き方はしたくない。
 こういう職業だったら、実際寿命は短くなりますよ。
 長生きするにこしたことはないけど、
 自分の身体は所詮道具としか思ってませんからね。

 所詮見世モンなんやから。
 でもね、見世モンになることかて、
 普通じゃできへんことやからね


 
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