3月1日  木曜

 9時半、渋谷ビデオスタジオ。
 『チャンネル北野』コーナー2本収録。
 マキタスポーツと一緒。
 ○ ポエトリー・リーディング、
 ○ 地震予知タクシードライバー

 『プロレス激本』取材、ターザン山本と対談。
 一気に、トップギアに入って、
 俺たちがターザンを挟み撃ちにして大笑いになるのは、
 いつものことだ。
 ターザン、この取材の後、AV現場で3Pに挑戦とのこと。
 ああ、この人、神様の愛い奴なり。

 『日経クリック』取材。(4/9発売)
 パソコンゲームについてコメント。

 送られてきた水木さん選曲
 「ファイマスチューンイズカバードインパンクロック!」
 を聞きながら、遠回りしながら帰る。
 「赤ちょうちんレイラバージョン」オモロ。

 漫才ネタ書き、まだ修正。

 兄貴夫妻に2子、男児誕生。
 俺の甥っ子。
 自分でも思いの外、嬉しい気分になる。
 なんと俺、まるでホームラン打ったような
 ガッツポーズ!!!
 兄貴に、譲ってくれないかって言いたくなるほどだ。

 バトラーツ後楽園大会観戦後のライター・石丸元章夫妻一行来宅。
 石丸夫人のOKA-CHANGのモデル仲間3人連れ。
 平均身長175センチを超える、
 チャーリーズ・エンジェル軍団。
 いや、取り立てに現れたレイク・エンジェル軍団かも。



 しかし、このメンバーを一人で引率する石丸氏も、
 凄い度胸だなぁ。
 石丸氏、浜口ジムで鍛えてさらにムキムキに。
 我が家でサプリメントを飲み干し、
 プロテインのシエーカーを振る姿はオモロだった。

 種として、この差異を記録したいと記念撮影。



 しかし、こうまで見てくれが違うと、
 もはや生態系が違うって気になる。
 どうにも話かけられないって感じ。
 どこ見て話ていいのか。

 石丸氏に「ロビンソン伝」を書いて欲しいと勝手に依頼。
 前は「百瀬博教伝」を書いて欲しいと懇願したのだが…。
 俺が編集者なら、石丸氏には評伝を書いて欲しいと思うのだが…。
 
 とにかく、本日は俺多忙。
 漫才ネタに加えて、
 明日の『エクスプレス』準備でロクに相手も出来なくて
 申し訳なかった。

 3月2日  金曜

 朝6時半、TBS入り
 『エクスプレス』生放送出演
 ○ 五郎・三井、披露宴。   和泉元彌、一日消防署長。 
 ○ メッツ新庄の一週間。   畑山、エクスプレスキャスターに。
 ○ 釈由美子、意味不明会見。 米倉涼子、映画初主演。  等にコメント。

 帰宅後、仮眠。
 両国国技館のZERO-ONE 旗揚げ興行、
 スカパーPPV観戦。
 タカをくくって見ていたら、
 我が目を疑うようなオモロさ。
 最後の団体対抗押しくら饅頭とでも言うべき、
 光景は、長年、昭和のファンが待ち望んでいたシーンである。
 純プロレスにこれだけ、チンピクしたのは、
 久々のことだ。
 武藤のホノボノ解説も妙。
 第一試合の丸藤21歳、これは、天才なり。

 
 漫才に『TIME』の表紙を引用を思いつく。
 急いで、スズキ(同居人)に作成させる。
 上出来。


 
 『TIME』翻訳文体ギャグ、
 やりだすとオモロで止まらない。
 昔、小林信彦さんが、
 「ちはやぶる奥の細道」でやっていた。

 漫才で使うのはこんな感じ。


博士: そのタイムに笑点がかつてこう紹介されたんだ。
    「日本の人気コメディー番組、笑点は、
    漢字で書かれたタイトルであるが、
    英語のゴートーヘブンの略である」
玉袋: いきなり昇天って意味が違うよ!
博士: その証拠に出演者は寝たきり、
    いや、座りきりの老人ばかりである。
玉袋: 芸を理解してないよ
博士: その意味に於いても「笑点」は日本の高齢化社会の縮図である。
玉袋: なんかタイムらしいですね。
博士: 笑点は、まるで、
    旧弊した日本の保守権力・自民党の支配構造のようだ。
    この番組は、10年一日のごとく、
    権力亡者となった老い先短い老芸人たちが、
    アルツハイマー型ボケ防止のために、
    ジャパニーズ・ジョークを競い合っている。
玉袋: 青い目にはそんな風に見えるんですか?
博士: 問題は次だよ。
    「笑点は、本来地味で陰気な日本の老人に、
    色とりどりの派手な着物を着せ、
    艶やかに装いつつも、その実態は、
    日本の風習である、姥捨てをテレビ化したものである。
    つまり笑点とは老芸人の命懸けのパジャマ・パ−ティーである
.

『笑芸人』VOL.4 発売。
満開!東京漫才特集。



俺も巻頭に寄稿している。
表紙には、絵師・村松さんによる我々の似顔絵も。
そして佐野文二郎さん制作の立体も、欲しくなる。



この2人が春の「やなか高田堂」で、
3/31〜4/15まで、やなかギャラリー工で
『笑芸人・図画工作ふたり会』をやるとのこと。
 

.
 3月3日  土曜

 13時、中野『サロン・ド・ビカ』で散髪。
 ひたすら漫才台本憶え。  
 丸井で買い物 子供服、甥っ子にお祝い。

 ピローズベストセレクション、
 ゆらゆら帝国3、を聞きながら、俺も考え中のまま運転。
 19時、お台場・フジテレビ入り
 BSフジ『お台場トレンド株式市場』3時間生放送
 この番組に出演中の書評家、
 杉江松恋さんが問題小説に「男の星座」について書いてくれた。

 問題小説 3月号 BOOK STAGE  ■ 松江松恋

 かっこ悪くてかっこいいこと    

 さて、かっこ悪いことをかっこ悪く書くエッセイといえば、
 かつて殿山泰司や小沢昭一といった名手がいたが、
 今は断然浅草キッドにとどめを刺すだろう。
 万が一彼らの事を知らない読者がいるといけないので紹介しておくが、
 浅草キッドの二人、水道橋博士と玉袋筋太郎は
 あのビートたけしの弟子である。

 しかも「ビートたけしの弟子である」というこちに安閑とせず、
 今どき珍しく浅草のストリップ小屋から
 下積み修行を開始した真正のたたき上げ芸人だ。
 小さくまとまったサラリーマン芸人とは違い、逸話にも事欠かない。
 ちょっと数え上げても「ラジオで公開包茎手術」
 「水道橋博士偽造変装免許証で書類送検事件」
 「二代目ツービート襲名強行事件」など、枚挙に遑がないほどである。

 その浅草キッドの書くコラムが、飛び抜けておもしろい。
 特に「東京スポーツ」の月曜版に掲載されている
 「ステ看板ニュース」がよくて、
 ぎゅっと凝縮された漫才をナマで見せられている観がある。
 このコラムのためだけに「東スポ」を買ってしまう人も多いだろう
 (ちなみにこの月曜版のコラムの前任者は大川興業の大川総裁で、
  これも屈指の笑エッセイだった。
  『総裁は何もしない』という題名で刊行されている)

 『お笑い男の星座』は、
 彼らが雑誌「TV bros」に連載しているコラムが
 一冊にまとまったものである。
 『男の星座』というのは故・梶原一騎の自伝的作品で、
 絶筆のまま遺作になってしまったのだが、
 その題名を受け継いだ本書も、梶原のような侠気あふれる人士に対し、
 惜しみなく称賛の念を露わにしている。
 総合格闘技が今人気だが、
 旧来のプロレスからグレイシー柔術にいたるような
 格闘技界の話題も豊富であり、若い読者などは相当楽しめるだろう。
 だが、本当の読みどころは別のところにある。
 本書は当節珍しい、芸人による芸談の本なのである。

 たとえば、ツーヒートとともに
 八〇年代の漫才ブームを巻き起こしたB&Bの島田洋七について。
 若い頃の洋七のスピーディーな笑いは
 改めて読んでもやはりおかしいが、
 同時に語られる洋七の今もしみじみとおかしい。
 かつてのブームとしか言いようのない
 売れっぷりを知っている読者にとっては
 落魄と受け取られかねない場面なのだが、
 それを語る浅草キッドに愛があるため、救われるのである。
 それこそ、再び洋七という星が
 満天の夜空に輝くこともあるだろうという
 気持ちにさせられる。

 また、浅草キッドの同期の芸人である爆笑問題に対しても、
 すがすがしく喧嘩が売られている。
 喧嘩でありながら、単なる悪口に終始せずに
 芸の批判になっているので不快な印象もないのである。
 おそらく、こういった形で
 正論を笑いのオブラートにくるんで言える人は
 現在少ないのではあるまいか。
 立川談志『談志楽屋噺』(文春文庫)に近い味がある。
 
 もっとも笑いが起こるのは、
 岸部シロー、水野晴郎、ガッツ石松という
 三人のアクの強い芸人を紹介したパートだろう。
 岸部シローについては
 バブルに乗っかった財テクと、その失敗について。
 水野晴郎については、彼を巡るある噂
 (誰も確認したわけでもないのに、誰もが信じているという点では、
 もう都市伝説の域に達している)の真偽について。
 ガッツ石松については、
 普段語られることのないガッツの素顔について。
 それぞれ虎穴に入らずんばのインタビューが試みられており、
 おそらくこの辺はテレビ芸の範疇では放映できない危うさだろう。
 水野晴郎の噂については浅草キッドが発信地という説もあり、
 いささかマッチポンプの観が無きにしもあらずだが。
 
 普段は見せない人間の怪しさをひきずり出してくる手法は、
 小沢昭一の芸などを思い出させる。浅草キッドにはこの前に
 『みんな悩んで大きくなった』という対談集があるのだが、
 これなどは全編マスターベーション話で、
 気の弱い女性などは読むだけで妊娠しそうなものだった。

 あれは、十年前なら小沢がしていた仕事だったと思う。
 猥談な話の合間にその人の素顔を覗かせる話術が
 小沢の真骨頂だったが、その後継者が現れたのだろう。
 それはかっこ悪いけど、とてもかっこいいことである。

 そう言えば「みんな悩んで大きくなった」が
 文庫にならないのは不思議だ。
 「やみつき」で角川の編集者がぜひって言ってたのに。

 帰途、
 橋詰マネと団地のおじさん選曲の
 「21世紀に残したい10曲」を聞きながら…。
 アナーキー版「春のからっ風」の素晴らしさ、
 泉屋しげるの素晴らしさについて俺も思わず一講釈。

 
 3月4日  日曜

 15時、TBSラジオ入り
 『伊集院光の日曜日の秘密基地』生放送。
 日曜ゼミナール「テーマパーク」について講師をする。
 出番前に岡田マネに笑点特集の「TIME」を見せて、
 文面を読んだら、そのまま信用していた。

 扁桃腺腫れ、発熱。体調不良。

 17時、新宿紀伊国屋サザンシアター入り
 『我らの高田笑学校〜しょの12』
 俺たちが、本業の本場所と自覚する舞台。
 しかも『笑芸人』には、偉そうなことを書いているので、
 外すわけにはいかない。
 今回は、新作落語家大会。

 メンバーは、
 前座のXが石井光三社長、
 その後、林家彦いち、桂雀三郎、三遊亭円丈、
 中入り、松村邦洋、浅草キッドの順。

 楽屋で「TIME」を見せたら、高田先生も、
 大いに面白がってくれる。
 出番前に、対談用にねつ造記事を書き足す。

 漫才「笑点2001」
 28分。
 今回は、自主練習だけで
 一度もネタ合わせをしないまま。
 お客さんには全く気がつかないことだが、
 互いに微妙なブレがあって、
 自己採点的には、厳しい舞台だったが、
 廻りの反応は、拍手喝采、オーライト。 
 出演者座談会は、「TIME」の記事を中心に…。
 
 4年ぶりにこの「笑点」ネタやった理由は、
 共演に円丈師匠がいたからだ。
 もともとこのネタは円丈師匠が20年前著し、
 当時ベストセラーになった
 「御乱心」にインスパイアーされているからだ。

 楽屋で、永田杏子ちゃんから、引越祝い。
 夜エクガールズから花束。
 ありがたい、ありがたいが、花束、持ち帰りが大変。
 そして男所帯では…。
 舞台で最も俺たちが喜ぶ差し入れは、
 栄養ドリンクだ。(と図々しくも書いておく)

 打ち上げ。
 高田先生、
 「『笑芸人』の漫才特集で俺が一番好きなのは、
  てんやわんやなんだよ!」と。
 「この てんやわんやの絵を入れたくて、この本作ってんだ」と。

 高田組・美術班、村松さん、佐野さんに
 馬場派絵師のヤマグチくんの作品集を見せたところ、
 「おお!」と。
 まるで同志を見つけたような顔になっていた。



.
 3月5日  月曜

 「マタハリ」、昼ランチ。
 扁桃腺痛のため、お休み。休息に徹する。
 このところ、一日で風邪は治しているのだ。
 意地で治す。

 ひこもりでビデオデーに。

 赤江くん(玉袋)や、ジムの大江さんがお薦め、
 ドラえもん「おばあちゃんの想い出」。

 昨年度のキネ旬、邦画ナンバー1の「顔」ビデオ(映画瓦版)で。
 阪本監督って役者依存度、役者信頼度の高い監督だ。
 それに答える藤山直美も、まさに一枚看板の演技。
 でも、この映画が、ナンバー1だと言われる邦画界に違和感はあるなぁ。

 ネットの書評報告。
 
 [芸能・サブカルチャー]

 『お笑い男の星座』浅草キッド/文藝春秋/92点(★★★★★)
 
 <金玉四つに組んだ星座巡礼記>

 テレビっ子の家人に薫陶を受けてファンになったお笑い芸人コンビ、
 浅草キッド(水道橋博士・玉袋筋太郎)による
 金玉四個を賭した怒涛の
 「エンターテイメント・ノンフィクション」である。

 テレビ情報誌『テレビブロス』連載エッセイをもとにした
 本書のタイトルとコンセプトは
 もちろん梶原一騎原作の同名劇画を踏襲したもの。
 いやいや、こんな貪るようにページをめくったのは久しぶりだ。

 さっそく週刊文春に取り上げられたという和田アキ子ネタをはじめ、
 虚実皮膜の芸能界エピソード集。
 深夜番組「未来ナース」(TBS系)等々でおなじみのガッツ石松、
 水野晴郎、鈴木その子、宮路社長etcとの
 ハートウォーミングにして戦慄走る絡みあい。
 ターザン山本との因縁を含む怒涛のプロレス・格闘技論&観戦記。
 爆笑問題との積年の確執。
 師匠ビートたけしへの尽きせぬリスペクト等々…
 浅草キッドの「星座巡礼」が
 強制ボディ・ソニック・プラネタリウムのごとく
 読者の面前に開陳される。

 一読して、彼らの尋常ではない知識量とその構成力、
 つまり桁外れの頭のキレに圧倒された。
 『Tokyo Boy』(MXTV)で石原慎太郎都知事と
 渡り合ってる力量はダテじゃない。
 『Kid Return』HPの水道橋日記を読めば、
 彼がかなりの読書家であり、
 映画への造詣も深いことは一目瞭然だが、
 浅草キッドはそういうスノッブな表象はどうでも良い、
 突き抜けた「知性」の持ち主なのだと思う。
 血まみれの修練の賜物を、
 むやみに羨むべきではなかろうが、やっぱり羨ましいぞ。

 それでいて、これだけ読んでいて映像や音や時に匂いまでもが
 想起されるような文章も珍しい。
 それも、水道橋博士と玉袋筋太郎の
 つば吐きまくりのナレーション入りで…。
 「エンターテイメント・ノンフィクション」を標榜する所以である。

 内容の濃さからいって当然のことだが、
 二人の捨て身の営業も手伝って、
 『お笑い男の星座』は順調に版を重ねているそうだ。
 ずっと前から、「本が売れない」だのなんだのという
 元気のない声はあるが、こういう良書が
 「売り上げ」という形できちんと評価される土壌が残っているならば、
 大丈夫である。

 〔2001-02-26/reviewer:佐藤哲朗〕

 
 
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