月16日  金曜日

4時起床。
眠気が残ったまま。
アサイー』ジュース&青汁、快便。

昨晩、『Kamipro』のチョロ君が、
『殺し 活字プロレスの哲人 井上義啓 追悼本』を届けてくれる。



『週刊ファイト』という新聞を親しんできた、
一部のプロレス者には読まれるだろう。
が、是非、プロレス者意外にも読んで欲しい。


9時半、東京ドーム入り。
Tokyo Boy』ロケ。
この日、『東京マラソンEXPO2007』が開催中。



ドーム内に各スポーツメーカーのブースが並び、
3万人の参加ランナーがゼッケンと電子チップを受け取る。
さらに記念バックに入った、
Tシャツとグルゴサミンなどのサプリなども提供される。
これなら、エントリーフィーの1万円も安いほどだ。

ドーム内で江口ともみさんにも偶然、遭遇。



なにしろ事務局に聞いたら、
どうやら芸能人で有力選手の長谷川里恵さんも 走らなくなった様子、
意外にも、有名芸能人のランナーが少ない。
そのなかで、
『第二週刊アサ(秘)ジャーナル』で司会をしている俺たち3人、
全員が、偶然にも初マラソンを揃い踏みで走ることに。

本日も、『こうじんクリニック』へ。
胎盤エキス点滴しながら、 ふくらはぎを中心にマッサージ。
それでも、まだ違和感残り、痛みがある。
ここにきて、別の故障発生なのだろうか?
やはり、現時点でもオーバーワークのつけが廻ってきている。

『ユニクロ』で、5本指ソックスを大量購入。
ランニング時、以外でも、このソックスが欠かせないようになる。

14時、砧・TMC入り。
『熱血!平成教育学院』収録。
司会、ユースケ・サンタマリア、高島彩。
劇団ひとり、スピードワゴン・井戸田、平山あや、磯野貴理、
アリキリ・石井、宇治原史規、渡辺真理、北芝健、関根麻里、
石原良純、小沢真珠、一緒。

本番前、例によって、良純さんとマラソン話。
『週刊新潮』の連載に書かれていた、腹式呼吸の方法を聞く。
やはり、魔の35キロ地点があるようだ。
経験者が必ず語る、
「35キロからがマラソン」という言葉の意味が大きくなる。

本番、このところ成績振るわなかったが、
久々にクイズ脳が降りてくる。
最後に俺が言った
「石原家の人は@@@。」
は、絶妙の決め台詞だと思うのだが……。
皆、大うけながら、「使えないよ!」と返してくる。
番組的にカットになるのは全然、気にならないが、
「使えない」という反応のほうが、使えないよー。

終了後、移動。六本木ヒルズへ。
インターネットテレビの『ミランカ』打ち合わせ。
K−MAXの小西さんらと。
同世代で、いつか一緒に番組やりましょうと言っていただけに感慨深い。
しかし、企画が実現したら、
俺はさらに宿題の多い番組を抱えることになりそうだ。

18時、『J-WAVE 25』収録。(3月11日 25:00〜26:00放送)
『真夜中の二人』
サンボマスターの山口隆くんと対談。
以前に、甲本ヒロトと一緒にやった枠。

テーマをほとんど決めず1時間40分ノンストップで。
二人とも何の準備もなく完全なフリートーク。



本音剥き出し、放送対応していないので、
やっていてストレスゼロなのは、楽しいわけだが……。

山口くんが、浅草キッドを最高にリスペクトしてくれるのは、
ありがたいのだが、
我々の2番バッターの繋ぎのバンドまで
天覧試合のホームランかのように讃えてくれるのは、
面映いし、高田笑学校の客にはわかっても、
リスナーに伝わらないだろうと思ってしまう。

結局、毎度、お馴染みの山口くんの質問攻め芸論となり、
下宿で飲みながら語り合っているような堂々巡りになる。
放っておいたら、5時間でも6時間でも、
互いに青臭いままに、話続けるだろうな。

マラソン本番前だが、 走ることが大嫌いだった、俺を、
サンボマスターが「走らせた」という事実は変わらない。
その意味でも、この日、彼と話せて良かった。

帰宅後、家飯。
麩チャンプル
エリンギのしらす大葉炒め
ねぎとわかめの味噌汁

早めに就寝。

《 東大の53歳副理事が痴漢「目が覚めたら太もも触っていた」 》
《 「駅前留学」NOVAに立ち入り検査…中途解約者にローリターン 》
《 日本一呼ぶ「勝つ!」出た!ミスターが宮崎入りして5時間闘魂注入 》
《 松山千春が暴力団会合に出席、就任10年の会長祝い歌を披露 》
《 「フラガール」主要部門で4冠達成−第30回日本アカデミー賞



2月17日  土曜日

5時起床。
『アサイー』&青汁ジュース。

9時15分、テレビ朝日入り。

草野☆キッド』収録。
草野仁、堂真理子アナ、一緒。

「草野さんに教えたい授業」。
世の中の森羅万象を知る男、草野さんに、
講師を迎えて授業する企画。

一本目。
ハローバイバイ関先生の「都市伝説パート1」
カラテカ矢部先生の「コイサンマン語」
カラテカ入江先生の「コンパ用語」

2本目。
ハローバイバイ関先生の「都市伝説パート1」
半田健人先生の「高層ビルで見る昭和歌謡」
カラテカ矢部先生の「スワヒリ語」
笹川先生の「おしぼりアート」
玉袋筋太郎先生の「スナックについて」
水道橋博士先生の「育毛について」

スタッフに用意してもらった、
ブラックマヨネーズ・小杉くんの
頭の変遷の写真は、一目瞭然ではないだろうか。

『タモリ倶楽部』で共演したときから、
我々、大絶賛の22歳の半田健人くんの底なしの知識量と
年齢、イケメン顔のギャップ、恐るべし。

この企画、セットも入らず、時間的な効率良く盛り上がる。
出オチ期待のネタですら、面白く広がる。

楽屋で、女子ADからチョコレート。
そして、作家のタムケンから、完走祈願のお守り頂く。
ありがたいことだ。

収録後、テレビ朝日内で、
『美しき青木ドナウ』打ち合わせ。

『Tokyo Boy』、
明日に向けての意気込みを収録。
谷川真理さんから最後の激励のお手紙頂く。

今日も、神宮前『こうじんクリニック』へ。
胎盤エキスの点滴。
さらに整体師の加藤さんに念入りにマッサージをお願いする。
昨日に比べ格段に良くなる。
3日連続、 ようやくオーバーワークの筋肉痛がオーバーホール出来た様。
とにかく、これだけお世話になったのだ、
必ずマラソンを完走を果たし、結果でお返ししよう。

カミさんの友達、シズ来宅中。
『第二週刊アサ(秘)ジャーナル』の酪農編、見ながらトーク。

家飯。 キムチ鍋、銀杏

酸素カプセル1時間。

23時就寝だが、やはり本番前で興奮気味なのか、
24時まで眠れず。

《 大丸と松坂屋が経営統合交渉…日本最大の百貨店誕生へ 》
《 エクアドルで列車事故…日本人男女が巻き込まれ死亡 》
《 藤原紀香、雨も吹き飛ぶ晴れ姿!陣内智則と生田神社で涙の挙式 》


2月18日  日曜日

4時起床。
ここまで早い時間なのはテレビ撮影があるためだが、
やはり寝不足気味ではある。

家に居ても雨音が聞こえるほどの悪天候。

今年は記録的暖冬と言われ、
連日の晴天続きだったにもにもかかわらず、
この日に限って、この雨模様とは。
しかも気温は5度。

しかし、それも想定済みのことだ。

5時、『アサイー』&青汁ジュース、
バナナの軽食を済ませ、
5時40分、 高円寺・『石井カイロプラクティックオフィス』へ。
本日、本人自身もフルマラソンに出場する、
石井さんにテーピングを施してもらう。

『加圧トレーニングで鍛えた
山本"KID"徳郁と同じ肉体で、
フルマラソンを完走する』という――。

今回のプログラムは石井さんとの2人3脚でやってきた。
2人だけが分る期する想いがある。

長く患っていた三角靭帯炎や、
親指の爪の剥げた腫れなどは、
全く心配はないレベルまで回復している。

6時過ぎ、高円寺駅迎えのロケバスに乗り込み移動。
封鎖前の新宿センチュリーハイアット前へ。
Tokyo Boy』の撮影。
控え室代わりのホテルへ。
ゼッケンやICチップを取り付け。
本番前のインタビューなど、もろもろ。

前日まで咽喉が枯れ風邪気味で不安気あった赤江くん(玉袋)、
「昨日は、たっぷり眠れたから」と晴れ晴れとした表情で一安心。
運動音痴を自称するが、
マラソンに関しては、ずっと俺の先を走り続けていた。
その後姿を追いかけることで俺もここまでこれた。

7時半、新宿中央公園前で撮影。
今回、『Tokyo Boy』のレポーター・松村邦洋くん合流。

しかし、目を疑うほどの冷たい雨の本降りと、
寒さに、控え室に引き返す。

初マラソンの俺たちへアドバイス及び、
テレビ撮影のため、撮影ポイントへの誘導するため、
連絡機材を持って伴走していただけることになった、
高橋さん、高田さんが到着。

赤江くん(玉袋)とパートナーを組む、
高田さんは、なんと歯科医さん。

そして、俺とペアを組む高橋さんは、
ランニング歴30年、
そして、フルマラソン歴100回以上という鉄人。
しかも加圧トレーニング資格指導者でもあるとのこと。

『加圧トレーニングで遅筋も鍛えられる』
という俺の本の仮定の、生き証人のような人ではないか。
その偶然の一致にも驚きつつ、
なんだ、この人を取材すれば、俺が走ることはなかったではないかと、
気が付く。

ホテルの窓から覗くと準備が着々と。
史上空前、首都東京を7時間交通閉鎖し、
3万人のランナーを走らせる、
アジア最大規模のマラソンレースの全貌が現れつつある。

その"民族大移動"とでも言うべき、
大群衆のパノラマシーンを俯瞰から見下ろすと、
圧倒的な祭りの高揚感を感じさせた。

そして8時半には我々も、
スタート地点のGブロックへ移動し、
その祭りの一員となった。

雨足は強まり、スタート前までの整列及び、
セレモニーの40分の足止めは、
ランナーの体を芯から凍りつかせた。

もはや、"3万人の難民の集団的罰ゲーム"
とでも言うべき状態。

それでも、レポーターの松ちゃんの、
ものまねワンマンショーに、
周囲も寒さを忘れて爆笑。



我々のすぐ後方には、
ニッポン放送の松本ひでおアナウンサーと田尾さんの姿が。

スタート前、俺に、気負い、緊張、不安はなかった。

今回のテーマは "淡々と粛々"――。

ここまで積み上げた過程に、 マラソンの9割を走り終えている、心算であった。
この3ヶ月半で、574キロも走ってきたのだから、
残りの1割を今日走るだけのことだ。

『筋肉バカの壁』を書くため、
あえてマラソンに無用と言われる 筋肉も乗せてきた。

そして、体調管理も、一時は、どうなることかと思ったが、
酸素カプセルやこうじんクリニック、
加圧トレーニングの石井さんなどのおかげで、
確実に仕上がっているはずなのだ。

練習を続ければ、はっきりとわかることだが、
確かに『マラソンにまぐれはない』
練習さえ積めば、完走への確信、自分のゴールの時間まで予想がつく。

例えば、俺の場合、自分が有酸素運動範囲内で走れるペースを考えれば、
走る前から、4時間半を切ることは、 200%無いことはわかる。

しかし、戦略さえあれば、4時間半から5時間の間で完走する。
その予定図のまま5時間切りの任務を果たすことだけだ。

11月1日には5キロ走るのも息も絶え絶えで、
「絶対、完走は無理だ」と打ちのめされた、
俺が、スタート前に確信を持って思える。

そして、石井さんが送ってくれた、
初マラソンについて書かれた先輩ランナー(一ノ瀬博明氏) の
blogの言葉を思い返す。

――――――

人生の中で、
自分がフルマラソンのスタート地点に立つなんて、
きっとこれっぽっちも考えてなかったでしょう。
スタート地点に立つだけでも奇跡なのに、
フルマラソンを走りきるなんて、
さらに奇跡に違いない。
でも、それがあなたには可能なんですよ。
ます、スタート地点に立っている、
自分を褒めてあげてください。
そしてゴールしている自分の姿を想像してみてください。
自分の力。
どれくらいかなって、
半信半疑でこのレースに参加したと思います。
ゴールできるかな、途中でリタイヤしないかな。
と不安でしょう。
スタート地点に立ったあなたは、必ずゴールできます。
なぜかって?スタート地点に立ったことで、
すでに自分に勝っているからです。
人間(あなた)は、捨てたもんじゃありません。

――――――

今まで、マラソンに「意味」を込めることを避けてきた。
『走る」ことのメタファーは際限ない、
人生への自問自答を繰り返すこととなる。

まるで、映画『マイウェイ』を見た時のような、
教条的な「感動」のワンパターンが予感できるだけに恥ずかしいのだ。
レースを楽しみ、笑ってゴールをするイメージをする。

石原都知事の挨拶、国歌斉唱。
雨に濡れる都知事に、裕次郎の告別式を思い出す。

そして9時10分、
石原都知事が引き金を引く号砲と共にスタート。
我々は、その正式スタート地点に着くまでに、
6分50秒を要するほどの押し競饅頭ぶりであった。



そして、そのスターター台で、
ランナーに手を振る見下ろす都知事に挨拶、
互いに目を合わせ頷き会う。
「必ず、完走と5時間切りを果たしてみせます」と再び誓う。

3万人が民族大移動するのだ、その壮観ぶりたるやない。
スタート時の沿道には、
アスペクトの臼井さん、井上くんらの姿が。
その他にも、人ごみのなかで、事務所のマネージャー、
仕事の仲間や知人の数々が沿道で応援してくださったようだ。

スタートまでの長い待ち時間、濡れ鼠に全身冷え切り、
新宿のガード下で、男子は一斉に立ちション。
俺たちも右に倣う。
かなりの頻尿の俺がトイレに行ったのは、ここだけであった。

スタートの新宿・東京都庁から飯田橋、
西神田を抜けて8キロの竹橋まで、
高低差40メートルの長い下り坂が続く。

伴走する高橋さんとの戦略通り、
前半は飛ばすことなく体力温存。
練習時より、遅いペースなだけに、楽々。
そして、何より道の隅ではなく、
道一杯を走れるノビノビとした楽しさ、開放感。
iPodを聞いたり、高橋さんと話したり、沿道の声援に応えたり、
過ぎ行く街の風景を楽しむ余裕もあり快調。

しかし、一度、レインコートを脱いだが、
あまりの寒さに、着なおす。
これは想像以上に体が冷えている。

皇居から日比谷を抜け15キロの品川で折り返し。



正確なピッチで順風満帆にレースは続いていた。
淡々と粛々と、何もかも計算通りだった。


しかし――。

突如25キロ付近で、
キリキリト痛みの亀裂が腰から背中へと広がり破裂。

腰痛発生!! !

俺には椎間板ヘルニアの持病がある。
しかし、今まで練習で発生することはなかった。

腰痛持ちなら、常識中の常識だが、
体を冷やし続けるのは最も危険な行為だ。

冷え切った体、しかもずぶ濡れのウエアを着続けたため、
ついに時限爆弾が爆発した。

すぐに高橋さんに異常を訴える。
マラソン的な痛みではない。
30キロ以降の地点なら「歩いてでも……」
と思えるだろうが、
まず、この距離では、
もはや残りの17キロは不可能ではないだろうか。
一瞬、“棄権”という最悪の選択も頭をよぎる。

とにかく、初めて、完全に足を止めて、
高橋さんのリュックの中に預けた、 バンテリンを取り出し、
明治座の前で、半裸になって、
丹念に背中と腰に塗ってもらう。
とりあえずの応急処置だ。

不意に腰痛を起こした時、
バンテリンには何度、この窮地を救ってもらったことか。
持ってきていて良かった。

その後は、前半の快調が一転。
もはや、地獄のような苦しみとの併走に。
景色を楽しむような余裕すら無くなる。

銀座も浅草も、全ての風景が苦痛に滲み、
一歩一歩に悲鳴があがる。

傷めた腰を庇うせいか、
ピッチもフォームも乱れていくのがよくわかる。
今度は、左足の靭帯炎の古傷も痛み出す。

その後、佃大橋までは、
文字通りの『遠すぎた橋』だった。

35キロ地点の築地四丁目を過ぎると
隅田川にかかる佃大橋からのアップダウン。
勝負を決する最後の難関となる。
高橋さんに「登りですけど、大丈夫ですか?」
と聞かれるが、
自転車の時から坂道は苦にしない。

加圧トレーニングで筋肉は鍛えて居るので、
ここでの脚力は自信があった。
ここでは、何人も抜き去り、少し自信を回復した。

しかし、
「マラソンは35キロを過ぎてからが本番」
何度も谷川真理さんが言っていた台詞だ。
その未知の領域へ。

そして、残り7キロ。
この地点では、周囲にも、
もはや力尽き歩きつつ、 ゴールへと目指すランナーも多い。
しかし、最後まで「歩かない」ことだけは意地を張った。

しかも、「完走」は見えてきているが、
今度は知事との公約5時間のタイムリミットへ向けて、
一分を争うタイムレースとなり、
一休みを入れることもペースを落とすわけにもいかない。

iPodの曲をサンボマスターに切り替える――。
俄然、耳から音楽が全身に染み入り、
今まで"淡々と粛々と"を思い続け拒否していた、
さまざまな思考、想いが、突如、重層的に降りてくる。

人の意志や、人生の意味や
今まで応援してきてくれた人の想いが、
一歩、一歩、走るたびに、自問自答として目くるめく。

今日までの道程が走馬灯のように蘇える。
さらに病床の父やゴールを待つ家族を思い浮かべ感極まる。
「あきらめるな!」沿道の声援がリアルに届き、 胸に突き刺さる。
しかし、腰は破裂しそうな痛みで限界を超えている。
完全に幽体離脱したまま自分の体ではない。

もはや雨と汗と涙が一緒になって、
号泣、絶叫、しながらのランニングになった。

いったい、どこが当初目指した、
"淡々と粛々と"なのだろうか。

ゴールは有明の東京ビッグサイト。
ロスタイムを引いても5時間が苦しくなる。
心肺能力は、最後まで生きていた。
ラストスパ−トをかけるが、
しかし、腰と足のバランスが壊れ、
最後の全力疾走も直線で足が延びない。

そして、14時を越えてフィニッシュ。



トータルタイム、
5時間8分25秒、
スタートロスが6分26秒あるので、
実質、5時間1分29秒だ。

松村くんに月桂樹を被せられ、
先着の谷川さん、赤江くんに迎えられるが、
もはや、立って話す体力も無かった。



ゴールで迎えてくれた、カミさんとフミ、
そして俺に歩み寄るタケシを見つけると、
再び感情が堪えきれなくなった。
たぶん、最後の7キロは、
ゴールに家族が居ることを想像しなかったら、
途中で潰えていたかもしれない。

先着の二人、
赤江くんは、4時間45分30秒(スタートロス6分26秒)でゴール。
谷川さんは女子の部で2位(2時間49分54秒) の好成績であった。

(走る前から、俺より先に着くことは予測できたので、 最初から適うわけはないが)
出きれば、ゴールの赤江くん親子の対面は生で見たかった。
それは、とてもドラマチックだったことだろう。

俺が、カメラの前で何を答えているかは、もう何も覚えていない。
とにかく、あの状態で完走出来たことは、 我ながら奇跡であった。



確かに完走を果たした充実感はあるのだが、
走る前の、マラソンを趣味的に考え、
今後も何度かレースに出てみよう
などと思っていたことが、
こんな想いをするなら、もう、この経験で十分だ。
に変わっていた。
それほど2度と経験したくない過酷な時間だった。

お台場・セルリアンタワー東急ホテルへ。
熱い風呂に入って、
応援に来てくれたカミさん、タケシ、フミと和み、
先着、4時間20分でゴールの石井さん、
応援に駆けつけたTBSの小林くんらと談笑。

番組スタッフが事前に手配をしてくれていたマッサージ師さんに、
全身、特に腰をマッサージしていただき、
ようやく平常心と日常が戻ってきた。

皆で、ロケバスで帰宅。

家飯。ふぐ鍋。

20時半、酸素カプセルで2時間、休養。

これだけ、疲れていのだ、
すんなり眠れるかと思ったが、HDDチェック。

『R-1グランプリ』(なぎだ武と徳井が同点、決選投票でなぎだ武が優勝)
『ブロードキャスター』
『サンジャポ』
(テリー伊藤さんがマラソンに触れてくれるかと思ったが
 裏番組だもの。触れないわな)
『やりすぎコージー』(FBI)
『スタメン』(有森裕子生出演)
 

『スタメン』で言っていた、
爆笑・田中の奥さんが3時間30分台完走は凄い、
ネットに東京マラソンの主な著名人の記録が載っていた。

・鈴木宗男  4時間07分40秒
・玉袋筋太郎 4時間45分30秒
・深沢邦之  4時間49分24秒
・中村千雀  4時間52分45秒
・海老瀬はな 4時間59分54秒
・水道橋博士 5時間08分25秒
・松本ひでお 5時間30分08秒
・江口ともみ 5時間30分17秒
・田尾安志  5時間40分22秒

ガン摘出後、59歳の宗男さんの記録は、まさに驚異的だ!!
今、そこにある目標として、
なんと人間は可能性があるのだろう、と思う。

そして、今日一日をメディアは伝えている――。

大会参加を希望した応募者総数は9万5044人。
抽選倍率は約3.2倍にもなった。
選ばれし計3万870人が参加して、
かつてない迫力と都心にこだました参加者たちの魂の叫び。
世界に誇れる大マラソン大会が首都の街を駆け、
2万9852人が完走した。
完走率は96.7%。初めてのコース、
冬の雨に打たれる条件下にあって、
極めて高い数字。ランナーの意気込みがみてとれた。

沿道には178万人が集まり、
このうち競技の観衆は138万人、
イベントの参加者は40万人にものぼった。

――――

なんと、完走に限れば、
2万9千8百52人も達成しているのだ。
きっと、クールに考えれば、
俺のような物語も、それぞれに3万通りもあることだ。
それは、同志としてとても誇らしい。
互いに語り合いたいほどだ。

皆、今、何を思うだろう?

マラソンの楽しさを満喫したか?
マラソンの苦しさを実感したか?

どちらにしても、97%の凡庸は、誇らしい凡庸だ。

そして、97%の完走率の数字は、一つの真実を教えてくれる。

スタート地点に立ったあなたは、必ずゴールできます。
なぜかって?スタート地点に立ったことで、
すでに自分に勝っているからです。


この言葉の正しさだ。
スタート地点に立つ決意さえすれば、
不可能だと思うことが可能になる。

そして、改めて、今日一日を振り返ると、
完走に胸を撫で下ろしながらも、
公約から、1分29秒こぼれたことは、
返す返す無念に襲われる。

ゴール地点では、もう2度とやらないと思った。

人生には、やりたいことは、多々あるのだから、
もうマラソンはいいじゃない、
本も読みたい、映画も行きたい、旅行だって、
もっと楽しみはあるではないか、 とも思うのだが……。

この1分29秒の"忘れ物" を
取り返さなければやめられない。

練習の時からマラソンに人生を重ねるような思考を避けてきた。
俺は、東京五輪の円谷のように、
走ることが「重圧」「重荷」になるのが厭だから、
思考のスパイラルにハマる性質だからこそ、
走ることが嫌いだった。
考えすぎるのだ。

土台、マラソンのタイムや期待値が、
人生の意味を上回ることなど、ありえないもの。

しかし、俺の前後を何度も抜きつ、抜かれつした、
視覚身障者と伴奏者の方の姿は、
よくドキュメンタリーやニュースで見る美談のレベルではなく、
真の人生の意味を投げかけられる行為であったし、
『ゴールのないマラソンが人生そのものだ』という常套句、
初めてマラソンのゴールまで走った今は、
それも、やはり真実だと思わざる終えない。

かつて「自分で自分を褒めたい」と言った有森裕子さん。
今日が、有森裕子さんのラストレースになり、
俺のファーストレースとなった。
俺はスタートの時点で、既に、
「自分で自分を褒めたい」と思っていた。

そして、レースを終えた今、
「自分で自分を褒めたい」と思えなかった。

「俺たち、これで終わったのかな?」
「いや、まだ始まってもねぇよ!」

と『キッドリターン』の台詞を言わざる終えない。

《 東京マラソン3万870人が東京を駆け抜けた! 沿道にはどっと178万人 》
《 AEDが大活躍…一時心肺停止の市民ランナー2人を救う 》
《 観光バスが支柱に衝突し大破…添乗員死亡、26人重軽傷 》
《 有森裕子、涙のラストラン「最高の終わり方できた」 》
《 NEWSが活動停止から本格始動!ファン3万人熱狂 》
《 なだぎ武がR−1ぐらんぷり王者!賞金500万円の使い道は? 》


2月19日  月曜日

4時起床。
疲れはないのか?俺。
と思いつつも原稿。

やはり、昨日の痛み、腰にも足にも残り、歩行は困難。

加圧マスターを足に巻いて断続的にマッサージ。

そう言えば、紀香姫の華燭の典が行われた日、
俺たちのスタイリストのヒロセさんが婚約していた。
これはハッピーな気分になったな。

11時53分発、のぞみで大阪へ。
大丸地下で、バラ寿司弁当購入。
名古屋からようやく仮眠。

よみうりテレビ入り。

16時、『情報ライブ ミヤネ屋』生出演。
司会、宮根誠司。
飯星景子、見城美枝子、国定浩一(大阪学院大学教授)一緒。

昨日のマラソン話。
そして、加圧トレーニングも宮根さんが体験ロケ。
ここぞとばかりに話だが、喋れる時間はコンパクト。
俺の加圧使用前、使用後の写真をカメラで抜いてもらう。
これくらい、わかりやすいものはない。

飯干さん、見城さんも一発で興味を示してくれる。

これだけ芸能界で大ブームを迎えている、
加圧トレーニングだが、いまだに偏見もある。
「医学的な根拠がない」と言われる方も多い。
テレビで長く話すことが出来ないが、
実際、アカデミックな研究は進んでいる。
加圧トレーニングを実践して、
学会まで見に行っている芸能人は俺だけだろうが。

昨日は、『東京マラソン2007』の本番があったから、
出席が出来なかったが、
東大で『第3回日本加圧トレーニング学会総会』が開催され、
俺はビデオ出演していたのだ。
もちろん、この総会の全てをビデオで見る予定だ。
実際、パンフレットを見ても興味深々だ。

第3回日本加圧トレーニング学会総会
2007年2月17日(土)・18日(日)



【会場】東京大学 本郷キャンパス 医学部教育研究棟14階 鉄門記念講堂

【大会日程・プログラム】

2007年2月17日(土)

10:00〜11:30 理事会
13:00〜13:30 基調講演『加圧トレーニングの過去と未来』
            佐藤義昭(東京大学医学部)
13:30〜14:10 特別講演1『加圧ウオーキング:その効果と可能性』
            安部 孝(東京大学新領域創成科学研究科)
14:20〜15:00 特別講演2『加圧トレーニング応用の可能性について』
            森谷敏夫(京都大学人間・環境学研究科)
15:15〜17:00 公開シンポジウム『宇宙まできた加圧トレーニング』
         『これまでの歩み』
            佐藤義昭(東京大学医学部)
         『宇宙で使用する加圧トレーニング装置の開発』
            山崎由久(有人宇宙システム)
         『加圧トレーニングにおける内分泌活性化のメカニズム』
            石井直方(東京大学総合文化研究科)
         『宇宙飛行士の健康管理と運動プログラム』
            大島博(宇宙航空研究開発機構)
         『加圧トレーニングの宇宙への応用:
          立位刺激が与えられる加圧トレーニング』
            中島敏明(東京大学医学系研究科)
17:00〜19:00 懇親会


2007年2月18日(日)

9:00〜 受付
9:30〜11:30 一般研究発表
12:30〜13:10 総会
13:20〜14:30 ミニ・シンポジウム
         『加圧トレーニングのスポーツならびに健常者への応用』
         『スポーツパフォーマンス向上のための加圧トレーニング』
            栗田興司(コンディショニングクラブPCP)
         『加圧トレーニングのスポーツならびに健常者への応用』
            長谷川慶造(健康プラザスキップ)
         『加圧トレーニングの安全性』
            高野治人(東京大学医学部)
14:40〜16:00 ミニ・シンポジウム
         『加圧トレーニングの臨床応用』
         『骨代謝に対する加圧トレーニングの効果』
            楠原慶子(東京大学新領域創成科学研究科)
         『整形外科疾患に対する加圧トレーニングの効果』
            加藤義治(東京女子医科大学整形外科)
         『心臓リハビリテーションへの応用』
            森田敏宏(東京大学医学部)
         『担がん患者に対する加圧トレーニング』
           今井一彰(みらいクリニック)
16:05〜16:20 『ビデオレター』 水道橋博士
16:20 閉会

終了後、ブラックマヨネーズと遭遇。
今までは、テレビで確認していたが、
これは明らかに、小杉くんの髪の毛は完全に増毛している。

帰途、のぞみ、宮崎哲弥さんと遭遇。
ネットの新番組の共演の話があり、意見交換。

そのまま、車内で、昨日のことを気持ちを整理しながら、
書いているうちに東京駅に着いていた。

恵比寿、『ウェスティンホテル』へ。
フミちゃんの初節句のため、名古屋から、カミさん家族が上京。
義妹のマキも合流。

此処に泊まるのは初めて。
とにかく、ホテルのラグジュアリー感に目を見張る。

義父の「目に入れても痛くない」ほどの可愛がりようといったら。
それを見つめているだけで心が和む。

義妹のナオも加わり、25時まで宴。

《 お茶の間も興奮!東京マラソンで瞬間最高視聴率31.3% 》
《 快楽亭ブラック、渋谷区長選に出馬へ…市民団体の公認で 》
《 インド北方で列車テロか…特急が爆発炎上、乗客67人死亡 》
《 松坂がキャンプ入り!記念すべき“メジャー第1球”は外角高めストレート 》
《 史上最高記録!米映画「スパイダーマン3」制作費は357億円! 》
《 叶恭子の実妹、出頭していた…総額5億円相当の財産を持ち逃げ 》

2月20日  火曜日

ホテルで5時起床。
隣で家族は寝ているし、
もっと寝ればいいのだが習慣で目覚めてしまう。

『夕刊フジ』原稿入稿。

ナオは、出勤。
義父、義母と共にビュッフェ・スタイルの朝食。
毎度、ホテル朝食で作る、
俺特製の御粥を作るつもりであったが、
納豆が無かったのが残念。

昼を、ホテル内の『龍天門』で食事。
ここの裏メニューの「冷やし坦々麺」、
一度、食べてみたかったのだ。

帰宅後、義父、義母から頂いた雛壇で、
フミちゃんと記念撮影。

フミちゃん、明らかに、俺の声で笑うようになる。


17時、高円寺・A・Tカフェにて
日テレ『オジサンズ11』(3/3放送)打ち合わせ。

出演メンバーは、
露木茂/徳光和夫/山中秀樹
朝岡聡/生島ヒロシ/大和田獏/小倉淳
梶原しげる/佐藤光宏/鈴木史朗/辻よしなり
の11名のキャスター。

このメンバーを俺が仕切るのだから、これは大役である。
当然、事前に知っておくべき情報処理も多い。
分厚い、関連資料渡され、マラソン後の、
のんびりする時間が無くなるのを自覚。

担当スタッフが、『博士の異常な健康』に関心を寄せてくれているので、
ついつい話が脱線。

19時、家飯。
『Kamipro』最新号、『映画秘宝』最新号、届く。



『kamipro』の海外情報、充実。と言うより、
もはや海外特派員がいないと成り立たない世界になっている。
久々の猪木節も堪能。

映画秘宝』の角川春樹のロングインタビュー最高。

猪木や角川春樹の言動を読めば、
自分がただの凡人に過ぎないとしか思えなく、
身のほどを知って良い。
自分を大物にみせようとしてり、ワルぶるのがバカバカしくなる。

『ファビュラス・バーガー・ボーイズ』の連載が終了。
なんで終了?不思議だ。
しかし、お二人が最終回で言っていることはおっしゃる通りなのだ。

タケシとPS2ソフト
『K−1WORLD GP 2006』で対戦、白熱。
Kー1ファイターの名前をどんどん覚えていくタケシを見るのも面白い。

HDDチェック。
『テレビタックル』
『報道ステーション』
(米大統領選のオバマ候補を見て、
 タケシ「あっ、バダ・ハリだ!」と間違える)

24時半、タクシーで有楽町ニッポン放送入り。
『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』ゲスト生出演。

レーティング期間でなんで俺がゲストなの? と思いつつ。

くりぃむしちゅーの二人の良きオモロ兄さんぶりのトークを見ていて、
懐かしい気分に。
考えれみれば、オールナイト2部を俺がレギュラーでやったのは、
92〜3年の頃だ。
俺にとっては15年ぶりのオールナイトニッポンだ。

『A−1グランプリ』(リスナーによる漫才コンテスト)
審査員としてコメント。
レフトくんが面白かった。

早朝4時半、就寝、いつも起きる時間だ。

《 安倍政権に小泉流アドバイス「抵抗勢力に配慮しすぎ」 》
《 小沢氏、事務所費の詳細公表…3億7900万円を不動産取得計上 》
《 JFK暗殺90秒前の未発表映像をネットで公開 》
《 森進一の名曲「おふくろさん」作詞家・川内氏、怒りの“絶縁宣言” 》


 

 

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