『藝人春秋』特設サイト


1月1日 火曜日 元旦
【バリ旅行3日目】

元旦。

朝からスコール。
低く激しくビートを叩く雨音で目を覚ます。
ドンドコドンドンドコドン。

大丈夫。
南の島の雨季は織り込み済み、
窓をあけると湿った風が通り抜ける。
暖かい。
雨季なんだ。
新年からウキウキだ!

昨日の夜更かしのため、朝が遅い。
朝から、ガゼボに犬が居座り、大騒ぎ。
時には、猿が来ることもあるらしい。

まったりしながら、
年末放送されたTBS『情熱大陸』吉田豪回、
MXテレビの『ニッポン・ダンディ』SPをネットで視聴。


ちょっと遠目の『ダヴァ・レストラン』へ。
棚田の人口池を登ると、崖に作られれた、
花壇を屋上に持つ星型の屋根。

花壇を屋上に持つ星型の屋根

そして大理石を敷き詰めたホール、
実に美しい現代建築。
高台から見下ろす、ホテルの全景、
城塞に囲まれた桃源郷。

まったりとくつろぐ。
ヌードル、フレンチトーストなどなど。

次第に晴れ間がのぞく!
一度、戻ってプライベート・プールだが……スコール。

再び、晴れ間が出たところで、
インド洋を望む絶景のメインプールへ!!

インド洋を望む絶景のメインプール

ほぼ貸切状態の中、
ウォータープルーフのカメラが大活躍。

ほぼ貸切状態

キッズプールへ移ったところで、
今日、何度目かのスコール。
そのまま退散……。

しかし、この施設。
あちこちオープンスペース、
バーベキューなどを開催しながら、
これだけ頻繁にスコールがあっても、
瞬時に対応するスタッフも凄いな。


ゲーム三昧の子供たちを叱りつけて、
地図を持って敷地内の探検へ。
本当に広い。

ホテルのお土産さんを冷やかし、夕食へ。

日本食、鉄板焼き、寿司、焼肉、
というミックス店「本膳」へ。
現地の人が、皆、厨房で作務衣姿。

焼肉は、想像以上にしっかりした味であった。
お寿司もいける。

雨脚が強まり、
カーゴを呼んで、ヴィラへ退散。
今日が末っ子の4歳の誕生日。

末っ子の4歳の誕生日

正月生まれの、めでたい子だ。
既に50時間以上連続で一緒にいるが、
もはや可愛くて仕方ない。

長男も長女もそう思った。

しかし末っ子と共に過ごしている時間が、
最も少ないから余計に思う。
ホントにこの時期の子と共に過ごさないことは、
悔恨するともなんぞおよばん。
シミジミと思う。


正月ぐらい家族と南の島でのんびり……の予定が、
案の定、次々と「やりたい」ことへの衝動に襲われる。

まずは、
『水道橋博士のメルマ旬報』の新春福袋SALEを指示。
(原カントくんがすぐに対応してくれることに)

そして、『水道橋博士のメルマ旬報』VOL.5に向けて、
てれびのスキマくんと松原隆一郎先生の、
一番乗り原稿を拝読。
松原先生の日記、
町山さんの話から『宝島30』の事件について書いていて、
興味深かった。


樋口毅宏『ルック・バック・イン・アンガー』を読了。

南の島で物語の極北へ持っていかれる。
もはや偏愛と言われようが、
絶対的「好み」としか言いようがない。
例によって登場人物に誰も思い入れもないが、
その小説的描写に異世界へ導かれる。
それは映画館で極上のノワールに酔うが如くに。


ネットで大晦日の、
藤田vs小川戦を見ながら就寝。

 

1月2日 水曜日
【バリ旅行4日目】


今日も曇天。時折スコール。

朝食はバギーに乗って、
昨日と同じくDAVAへ。
それぞれ好きなメニュー、ボクは和定食を。

朝食後、
子供たちをキッズ・プログラムに預けて、
カミさんは予約していたスパへ。

異国で一人取り残されるのが、
心細いのでボクもカミさんについていく。

山門の奥に広がる広大なスパの楽園。
一組一室のガゼボ(あづま屋)の待合室へ。
吉原を超える高級店の佇まいに圧倒される。

広大なスパの楽園

スパでカミさんと同じ部屋で、
同じメニューを頼んだら断られる。
そりゃそうだ。予約してないし。

「ドント・レット・ミー・ロンリー。
 アイ・キャント・スピーク・イングリッシュ。
 ゼン、ヘルプ・ミー!」

と言ったら大笑いされた。

個室にマン・ツー・マン。
フットマッサージを中心に90分。

スパというかマッサージは、
豪華であればあるほど、複雑な気分。
安ければ金に飽かして、
現地の人をこき使っている気分になるし、
高ければ無駄遣いにしか思えないのだ。

雨模様のため、外で遊べず。
タクシーをチャーター(1時間800円)して、
ヌサ・ドゥアのショッピングモール。
バリ・コレクションへ。
ホテルを一歩出れば別世界。

珊瑚の切り出した岩場が続き、
出店、野良犬、バイクの大群。
各高級リゾートのセキュリティ・ゲートを超えると、
資本主義の箱庭、豪華なショーウィンドーが広がる。
現地スーパーのCoCoで買い物。
カップ麺や、サンダルなど。

美術展の店先で見つけた、
友沢ミミヨの漫画の様な
「ヨガママ」のオブジェに一目惚れ。
特にピンクがいい。
しかし、この大きさのものは持ち帰りがかなわず。
それでも可愛らし。

「ヨガママ」のオブジェ

ミニチュアサイズもあったので、重荷になるが購入。
このヨガママ、
タイが発祥で、20ポーズくらいあるそうだ。


帰途、車の中で、「将来、何になるか?」の話。
プロ意識とは何か?
珍しく子供たちに語る。

真面目に語るのが珍しいからか、
子供たちも真剣に聞いていた。
いかに二世という生き方は難しいか、
親頼りはダメか語っていたのだが……。

娘「ワタシ、子役になりたい!」と。


夕食は昨日と同じく、『本膳』の個室。

お寿司と焼肉。
昨日、美味しかった特選サラダをモリモリと。
叙々苑サラダににんにくチップを
大盛りにしたようなもの。
末っ子が細かく肉を切り刻むと、喜んで食べてくれる。
好き嫌いが最も激しかった末っ子のアキラが、
食べる姿を見るのは、至上の悦びだ。


南の島、今日も雨模様。
おかげで原稿書き進む。

1月3日締め切りの
『水道橋博士のメルマ旬報』VOL.5、
今度こそ「落とす」つもりだったが、
昨日は「博士の異常な日常」を、
そして今日「博士の愛した靖幸」書き終えた!


西村賢太さんがクリスマスイブの話を、
webの連載日記に書いていたのを知る。

まさに「ビートたけしの優しい夜」
ビートたけしと西村賢太の邂逅の夜。
『本の話WEB』
http://t.co/gpoc8iKt

『藝人春秋』については、
以前に言及してくれていたが、
どこかに書評を書く予定だとか。

そして西村賢太さんに続き、
東国原さんのblogにも書評が……
http://t.co/VqJHxKgV

登場人物の東さん本人による『藝人春秋』書評。
文章、文体を含めて、これはかなり面白い!
なんでボクのことは、いつも芸名ではなく、
「小野」呼ばわりなのか不思議。

ヴィラで子供たちと「百人一首」大会。
幼稚園で覚えさせられるわけだが、
子供らが諳んじる様子にウットリする。

百瀬博教さんは本当に、
千首以上、短歌や俳句、詩歌を諳んじることが出来た。
その様にボクは魅入られた。
そこが琴線に触れるかどうかで、
百瀬さんを理解できる人と出来ない人に別れた。

 

1月3日 木曜日
【バリ旅行5日目】


5時起棒。

南の島でも朝立ち起床。
元気過ぎて往生する。立ち往生か。
しかし家族旅行だからなぁ……。

今日も曇天。
いつもの朝食、DAVAへ。

ハエがいつも以上にたかる。
南の島はハエと蚊との闘いだ。
ハエは差別をしない。
貧富の差は関係なくたかりやがる。
そこがイイね。

朝食後、子供たちをキッズ・プログラムに預けて、
カミさんと二人でアクアトニックプールへ。

巨大な吹き抜けの屋根とプール

アクアエクササイズ2時間コース。

海を見渡す高台に、
巨大な吹き抜けの屋根とプール。
狭路を海水が逆流するところを、自力で登っていく。

これは施設の規模も巨大だし、
寝転がっているだけの受動的なものでなく
能動的なスパで桃源郷で最高だったなぁ。

しかし、高価な金を払って、運動するくらいなら、
オカネを貰って肉体労働している方がいいのでは?
みたいな気分にもなるのが困ったもんだ。

アクアトニックプールでは、
84歳のレディとご一緒に。

しばし共に談笑。
山の手育ちで淡路恵子さんと口調がそっくり、
かなりの激しい刺激があるコースだが、
お一人でも矍鑠した様、
その老人力に憧れた。

せっかくのリゾートなのに、
終日、優しく雨ぞ降りしきる――。

でも、そういうものだ。雨季だもの。
いつも心に太陽を!
ウキウキ!!

部屋に篭って子供たちと、
「坊主めくり」大会を開催。大興奮。

「坊主めくり」大会

4歳でも出来る!
ボクも40年ぶりくらいで懐かしい。
また良い旅の想い出が増えた。
心はテルテル坊主。
坊主が出ても楽し。


夕刻にやっと雨があがり、施設内を散歩。

施設内を散歩

このホテルの一番の名所のロックバーへ。

足を運んだが……大行列だったので、
遠巻きに眺めて引き返す。
苦役のために来訪しているわけではないのだ。


南の島で、
『水道橋博士のメルマ旬報』の次号の原稿待ち受け。

園子温監督の連載「芸人宣言」第2回の、
書き出しを読んで、爆笑してしまった。
発行日の1月10日が楽しみだ。


この旅先で買い求めた、
「悩めるもの」実に味わい深い。
何をそこまで苦悩するのか自問自答したくなる。

「悩めるもの」の象

「悩めるもの」の象。
何を苦悩するのか正面に廻ると、下半身に注目!
「チンコの煩悩かよ!」
と思わず突っ込みたくなる、
と同時に笑みがこぼれる。実に気に入った。

正面に廻ると

 

1月4日 金曜日
【バリ旅行6日目】


6時起床。

よかったー晴れてる。こりゃついてる。
これなら もしかして今日いける?  

え、今日、かえる?

……ついてねぇ、まじで、ついてねぇ!

しかも、空港まで渋滞するから念の為、4時間みるって?

旅先のベッドが柔らかすぎる。
すっかり毎朝、腰痛発生。
バンテリンを塗りたくってしのぐ。

「朝でもバンテリン!インドネシアでもインドメタシン!」
と呟いていたら……長男が失笑。
しみじみと、
「パパ、ふだんから意外とオモシロイねぇ」と。
おやじギャグでも誉められる。

皆で歩いて初日と同じ、
メイン棟のレストランへ。

帰りが近づくと、すっかり施設の地図が頭に入っている。

朝食。
ビュッフェスタイル。
カミさんは毎度のミーゴレン。
オムレツ。

娘は昨日から子役モードが続く。
「子役のなるためなら……ガマンする」と。

最後のスイミングをしに、メインプールへ。

しかし、晴れ間も、すぐに雨模様に。
もはや雨の中でも泳ぐ。

隣接するジャグジー風呂、心地よし。

昨日から隣に泊まる、
有名セレブさんも子連れで楽しそう。


いよいよタイムリミット。
荷造り。
ママが天才的なスピードで詰め込む。

5泊過ごしたヴィラを離れる時の、
名残惜しい気持ちを子供たちと分かつ。

5泊過ごしたヴィラ

「渋滞に巻き込まれたら3時間かかるかも」
と言われていたが、空港まで40分で着く。

空港、イミグレーションもすんなり、
『福太朗』で、カレー、うどん、ラーメン。

メニューには「たにし」もあったな。


『水道橋博士のメルマ旬報』編集長作業も平行に。

金太郎師匠の連載「はかせのスキマ」、
もう一人の志村けんはもう一人のB&Bだった話。
超傑作。
「てれびのスキマ」と表裏一体で、
単行本化は決定だな。

さらに柴尾英令さんの連載、次回分、拝受。
読んだだけで今すぐ映画館へ行きたくなっている。
映画評というより、
現在、公開映画への導きに特化している文章だ。

搭乗する直前まで編集長作業。


再び、8時間の空路。

機内、百田尚樹『海賊とよばれた男』(講談社)を読書。


バリ島より6日ぶりに帰国。
寒い。
荷物の受け取りが遅れて24時を過ぎる。

スズキ秘書が迎えで、25時、帰宅。

明日は朝一で名古屋へ。
『ぷれサタ!』で、仕事始めだ!

 

1月5日  土曜日
【仕事始め 名古屋ぷれサタ!】


5時半起床。

気がつけば新幹線で、名古屋へ向かっていた。

いつものルーティンの日常に戻る。
日本は寒いなぁ。
さぁ、仕事始め。

9時55分、東海テレビ『ぷれサタ!』生放送。

ゲストコメンテーター:
いとうまい子、松尾陽介、憲俊、ご一緒。

○ トコトン「新春スペシャル・伊勢神宮の歩き方」
○ 旅人照英「奥飛騨温泉郷」

今回は、ボクと高田延彦さん、
そして写真家の宮澤正明さんが同行した
伊勢神宮ロケと、
「旅人照英」の奥飛騨の2本のみのVTR。

神々しい風景と旅情溢れる雪景色が共に素晴らしい。
「子供を連れて行ってもわかんないよ」
と言っていると、
いとうまい子さん
「子供はまだ無垢だから綺麗な景色を飲み込めないけど
大人は汚れているから景色に心を洗われるのよ!」と。


名古屋駅で『住よし』のきしめん始め。


帰途車中、
杉江松恋さんの原稿拝受し、
合わせて俺の前文を送稿。
これにて10日発行の
『水道橋博士のメルマ旬報』VOL.5全原稿が集まる。
今回も「オチ」無し。

VOL.6からは、
マキタスポーツも執筆陣に参戦決定。
いったい文字数はどこまで増えるのか。


帰京後、時間が出来たので、
昨年、Twitterでお約束した本屋さんの
『藝人春秋』にサインを入れるツアーへ。

まず代官山の『蔦屋書店』さんへ。
店内の藝人春秋、在庫全てにサインを入れる。

在庫全てにサインを入れる

噂には聞いていたが、
あまりにこの本屋の居心地の素晴らしさに長居してしまった。

しかもバリ島の本や写真集をたんまりと。
帰国してからなんで買ってんだかなぁ。

平岡正明さん没後に出版されていた、
『立川談志と落語の想像力』購入。

ここにある一節。

――「言論の自由とは妄想の自由と冗談の自由だ。
   俺が自由にやるためには、
   パートナーは死者でもいい」――

初めて行った代官山の蔦屋書店、
今まで最も縁遠い街だと思っていたが、
入口からこんなディスプレイしてたら、
好きになるに決っている。

入口のディスプレイ

『代官山 オトナTSUTAYA計画』も読んでみよう。

Twitter RT @Atsuko_100 (前田敦子)
アニーホールですか?凄いおしゃれですね!!
私はもくもくと『藝人春秋』
読んでます本当にありがとうございます。


(博士のコメント)↑アニー・ホール見ました?
30年も前の映画ですからね。
おしゃれが錆びて一回転してクラッシックです。
『藝人春秋』女子の感想もお聞かせください。

続いて、下北沢の『ヴィレッジヴァンガード』へ。
なんと本日20時から、
「スタン・ハンセン来日記念サイン会」が
開催されるとのこと。
その前座をつとめたわけだ。ウィ〜〜〜〜ッ!!

下北沢の『ヴィレッジヴァンガード』

店員さんとお話しながら、
『藝人春秋』に捺印、サインを入れていく。


移動の間、新年3日に放送になった、
TBSラジオ「水道橋博士の木曜WANTED!!」聴く。
多忙の中の収録で、
まったく何を話したか覚えていないので、
他人の番組を聴いているようでオモシロイ。


帰宅後、郵便物が。

TENGAから恒例のおNENGAならぬ、
『OTENGA』――。

おめでたありがたいことだ。
エッグが足らなくてAmazonで頼んだばかりだ。
今年もTENGA始めしなければ……。

TENGAから『OTENGA』


夜、園子温さんから電話。

「芸人としての悩みを
 先輩に聞いて欲しいから飲みたい」と。

いちいち面白すぎる。

世界的映画監督なのに、
新人芸人の芸人としての行き詰まりを相談に乗る。
近所の居酒屋で。

その後、倉本美津留さんが合流し、
深夜27時前まで。
くだらなかったなぁ。

深夜27時前まで


飲み会で決まったこと――。

ボクが主催で単独ライブを行うこと。
「ミツル&シオン」を結成するか、
奥さんとの夫婦コンビ「恋の罪」を結成するかも。

監督、

「たけしさんやタモリさんになりたいわけじゃない。
 スギちゃんのようになりたい」と。

「スギちゃんのような一発ギャグが欲しい!」

というが、既に開発したという
本人曰く「イエス、フォーリンラブ!」のようなギャグは、
最後まで見せてもらえなかった。

スズキ秘書によると、
「園監督をご自宅へお送りしてたら、
 監督が酔いながら、
 『いやあ……さっき新しいギャグ、
 博士の前で見せなくて良かったぁ。
 あれ披露してたら盗まれるところだったよ……』」
と、こぼしていたとのこと。

いや面白いなぁ!

 

2011年 12年

 

 

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