1997年 4月15日  火曜

 雑誌の「Macがいちばん」5月号買って、
 付録のCD-ROM の個人情報カタログを見てたんですよ。
 いや〜驚いた。
 昨日、いっぱしのタレントきどりで、書いたことぜ〜んぶ、取り消し。
 普通の人のホームページ、すごいです。
 こってるね〜。
 一億総タレントだよ。大宅壮一もびっくりだ。
 あんたら、人気者だよ。
 スターだ。詩人だ。アーティストだ。尾崎豊だ、山田かまちだ。
 月刊カドカワだ。

 みんな、自分好きなんだな〜。
 それに、自分ファンクラブの会長なんですな〜。
 恥ずかしくないんだな〜。
 おまえ、デヴィッド・ハミルトンにでも、撮ってもらったんかって、
 言いたい位のフォトグラフ?使ってるし。
 おいおい、この人自作のポエム発表しちゃってるよ。
 オレ、立ちション便したくなったよ。
 本当に、個人ページにぜんぜん、興味がなかったから、
 今まで、ろくに見たことなかったんすよ。
 で、いままで、オレなりに、電脳かじって、オレのページ作って、
 カウントつけて、毎日、そこそこに、数増えてんの、
 それなりに、満足してたんだけど。
 なんのことはねぇ。
 普通の若い女のページのカウント数なんて、
 のきなみ、4桁。マンですよ。マン。
 「3万、4万は当たり前」じゃあ、ないか。
 たまたま見た、山田五月なる、単なるおっさんのページでも、
 名前から女の子と勘違いして、のぞく連中が多いのか、
 千を超えてるじゃねぇか。
 オレんとこの、200〜300なんていうのは、カンコ鳥もいいところ。
 わしゃあ、パ・リーグの消化試合か。
 大日本プロレスの地方のスーパーの特設リング会場か。
 単なる、地方在住のおばさんの、
 一日のおかずのメニューが載ってるページより、カウント数負けてる。
 頭きた!
 よく、日記つけて、更新繰り返せばカウント軒並み増えるって、
 聞いてたけど、わかった。
 つけよう。つけたろうじゃねぇか!
 芸人の日常とやら、晒そうしゃないか。
 めんどくさいけど。
 いつやめるかわからないけど。

 今日はビバ起床。
 (つまり、ビバリーヒルズのラジオとともに、起きる。)
 鈴木くんに起こされる。
 鈴木くん、て人はオレが謹慎期間に突如、訪れた、
 浅草キッドの弟子志願で、オレもまだ素性をよく知らない。
 年齢すら知らない。
 最初は面倒で相手にしていなかったんだけど、
 オレん家の居候の北郷(たけし軍団の下っ端)が、
 最近、殿(ビートたけし)の運転手に臨時に起用されて、
 帰ってこないので、一人じゃあ、部屋がかたずかないので、
 部屋に呼びつけるようになった。

 どういう人間か、判断するために、ためしに、おとりの、
 500円玉置いたり、貯金通帳と実印のありか教えたりしても、
 無くなる様子はないので、とりあえず、盗癖がないのは、確認。
 礼儀正しいみたいなので、最近、おれの部屋の合い鍵をあげた。
 ちなみに彼がないのは、盗癖だけでなく、
 髪の毛もない、生まれつき、病気で無毛症らしい。
 うん、 用心棒にはいい顔だ。番犬代わりになる。
 才能があるか、ないかは、わからん。
 今週の彼のあだ名は、「マーズ・アタック」だ。
 今はこの火星人マーズにマックを覚えさせている。
 早くオレの代わりにキーボード打ってほしい。

 今は「E-typist 」ていう、ソフトで文字情報を読み込んだ、
 去年の7月にかけた、漫才ネタを打ち込んでる最中だ。
 「タイムマシーンにお願い〜あるいは、61分1本勝負、猪木引退試合」
 って長いタイトルのネタで、舞台の時間も長く、
 ワンテーマで60分以上の、マラソン漫才をやることに挑戦した時のネタ。
 固有名詞の悪口が多いので、伏せ字を使って、
 いずれ、このページに載せよう。

 14時半、事務所の岡田くんの迎えで、新宿の雑居ビルに。
 なんと、オレは、Vシネマに主演するので、その顔合わせ。
 タイトルは 『やりにげ』。
 一昨年、ぶんか社から出た、
 みうらじゅんさんの実体験エロ小説のビデオ化。
 ちょうど、この本が出たとき、
 オレも『博士の異常な愛情』という、下半身日記を書いていてので、
 出たときには、内容もバカおもろで、やられたと思った。
 それで、オレの本のあとがきでも、ふれていたので、
 その流れでこの仕事がきたんだと思っていた。
 でも、オレがみうらじゅん役てのも、無理があるな〜とも思いつつ。

 現場に到着。
 監督、スタッフと挨拶して、
 そういう流れからの仕事では、ないことがわかった。
 まず、手始めに、一応、オレが今まで、
 ほとんど、役者体験がないことはお話した。
 (去年、BSのドラマにでただけだ。)
 全編、裸のからみの連続であることも、確認した。
 「Vシネマ」が、ある種の観客層に向けた、ベタなストーリーと、
 ゆる〜い映像表現を基本にしていることも、よ〜く理解した。
 わずか、5日間で撮りきること。
 みうらじゅんさんは全く、作品にタッチしてないこともわかった。
 それと、なんと、玉袋が、音楽プロデューサーの役になっていた。

 とにかく、やるんだよ。
 現場は相当、楽しみだ。
 オレはこれからは、「エロ・竹内力」だ。「汚れ・哀川翔」だ。
 それでも、最後の抵抗として、
 「裸のシーンは別にいいんですけど、ぼく、いれずみ入ってますけど」
 て言ったら、冗談だと思われなかった。
.
.
.
 
4月16日 水曜

 ビバ起床。
 今日は、オフ。
 と言っても、浅草キッドは謹慎明けしてからは、
 テレビ的には低空飛行が続いている。
 5本あったレギュラーが全部なくなった。
 昔、せんだみつおさんが、内臓疾患で入院6カ月して、
 退院したら「レギュラーが12本あったのが、1本だけになった」
 って言うくらい、この世界のポジション争いは、
 今年の巨人のスタメンくらい、厳しい。元木とて、ベンチですよ。
 だららこそ、誰も休まない。

 清水ミチコの姉御にTEL。
 この、モノマネお姉さんは、最近、マックのパフォーマ6420を
 オレのすすめで、導入したのだ。
 機械オンチなので、セッティングまで頼まれて、
 モノマネ御殿に出向いた時、ダンボールの梱包からやらされたうえ、
 パソコンデスクの組立まで、やらされた。
 わしゃあ、心にビックカメラのハッピを羽織ったね。
 まあ、お礼に以前に使用していた、
 パフォーマー520を貰い受けたから、いいけど。
 これで、鈴木や北郷に憶えさせれる。
 (ちなみに、おれは、パフォーマの6410です。)

 どうせ、あの、アマ、使いこなしてねぇだろ。
 と思いきや、オレのやってない、FAX送受信まで、やっとるらしい。
 鮎川誠の「dos/Vブルース」(幻冬社)(面白いス)を読んでも、
 このFAX送受信は相当、実務的に便利らしいので、
 やりたかったんだが、オレは、INDSで接続してんで、
 できねぇと、思ってたんだけど。
 女タモリ宅も、INDSだったのだ。

 こりゃあ、先、越されたと思いつつ、
 昨日の一般の人のホームページの話をしたら、
 NTTの検索エンジンgooを使って、
 「浅草キッド」で、検索してごらんと言われた。
 以前にYAHOO〜とかで、検索したら、0件とか、
 オフイス北野のオフシャルしか、出てこなかったので、
 そんなもんかと、思ってたのだが、
 さっそく、やってみたら、なんと、108件。
 まあ、半分以上が、連載している、「アサヒ芸能」の目次項目や、
 殿の「浅草キッド」の本やドラマであったりするのだが、
 でも、暇なんで、「自分探し」やりましたよ。
 私の例の事件に対して、
 意見コラム書いたりしてる人なんかもいるんですな〜。
 くだらないのは、静岡のステーキ屋のあんちゃんのホームページ
 「オイラの夢日記」にでてくるオレ達。

 ちなみに、引用すると、

   場所は雪の降り積もる町の中。
   ニヤニヤしながら包丁を持ち誰かまわず刺し殺していく森光子
   (気が狂っている)に私はおわれている。
   振り向くと森光子に殺された死体が道ばたにころがっており、
   積もった雪を紅くそめている。
   わたしは近くのプレハブに逃げ込んだ。そこには長いソファーに
   腰をおろした妊婦達が診察待ちをしているようだった。
   私はここにいてはまずいと思い目の前にあるドアをあけでた。
   するとそこにはプールがあった。
   ふと振り向くとそこにはもう森光子がきていた。
   わたしは躊躇することなくプールに飛び込んだ。
   泳ぎながら振り向くと森光子はニヤニヤしながら
   こっちを見ているだけで追ってはこなかった。
   プールのむこう側にいこうとすると、プールの底から白い棺桶
   (洋風)がそこら中にあらわれ、私は怖くなり必死になって
   むこう側にむかって泳いだ。
   泳ぎきるとそこには海パンいっちょで紅白帽をかぶった
   浅草キッドがいて二人の間にはプールにあるような滑り台があり、
   二人は声をあわせ『次いってみよう』と私にいった。
   ここで夢は覚める。

 と長々と引用しても、面白くもなんともない、夢なのだが、
 この見ず知らずの彼の高校時代の夢日記を、
 夢にでてきた本人のオレが、偶然、読んでしまってるってのが、おかしい。
 「夢で逢えたら」の大滝詠一とて、
 このシチュエーションは想像はしないだろう。

 当然、森光子さんが、なにかの拍子に、
 「私って世間の人にどう、おもわれてるのかしら〜」なんて思い立ち、
 この検索をかけたら、このページを見ることになるのだ。
 まさか、狂った光子と海パン姿の浅草キッドが、
 夢の共演してるとは思うまい。
 しかも、この静岡のステーキ君のこのページのヒット数は18だった。
 君ね。ネットやるより、みんなに電話して、
 その夢の話、聞いてもらいなさい。
 でも、その18なかの一人がオレだ。

 その他にも電脳福本博史、やら、安田理央やら旧知のマイナー芸人や、
  エロライターのページがあって、なんか、嬉しかったな。
 「若手芸人の営業値段表」なるものを、発見して、
 「ボキャブラ」連中のいいお値段、高値には驚いた。
 そりゃあ、ダジャレでも、審査員になに言われようが、でるわな。
 (このへんの、心境は漫才、「キャンプ情報」読んでくれ)

 「やりにげ」で今度、共演する、AV女優「香月あんな」のHPも発見。
 まったく、知らなかったけど、彼女は、
 「ギルガメ」の準レギのAV嬢で、ネット界では、相当の有名人らしい。
 「裏チバレイ」てところか。
 カウントヒット数、なな、なんと、40万件!
 わしゃあ、ヒット数2000本も行けば、
 もう、名球会入りだと思ってたけど、そんなもんじゃねぇんだな。

 しかし、あんな君、あんたは、ひとりウッドストックか。
 しかも、彼女のページは英語対応もしていて、米、欧はもちろん、
 エストニアや、アンドラからもメールが届くらしい。
 (アンドラってどこだ?そして、アンドラから、
  メールを送った君、どういう奴かオレ、君に興味覚えたよ)
 もはや、彼女は民間大使、まさに「夜の大走査線」、
 シドニー・ポアチエ、バハマ駐日大使もビックリだ。
 ネットサーフインには、はまらないと
 二日前に言ってた、オレではあるが、
 この言葉、撤回しよう。

 江頭が東スポ一面飾る。
 偉いね〜。

 
 4月17日 水曜  

 9時起きで、調布「日活スタジオ」に、「やりにげ」の衣装合わせ。
 前々から、ラジオや漫才などで、指摘している、
 Vシネマの典型的な、絵にかいたような衣装を想像していたのだが、
 案の定、そうだった。
 「やりにげ」って、本の主人公、みうらじゅん本人の設定は、
 すでに遠く離れており、オレのやる、主人公「たくろう」は
 誰にでもわかりやすい、軟派な文化人だ。
 ラフなジャケット姿ということだが、
 オレに2〜3着せて、 スタッフ一同、首をかしげる。
 そりゃあ、そうだろう。
 だてに、「スタイリスト殺し」の異名を、持っているチビではない。
 監督、「もっと、石田純一ぽくならないかな」
 (ならないっちゅうの!)なっても、石立鉄男だろう。
 衣装さんも職人仕事なので、あれこれ言うのは、失礼だと思い、
 黙っておく。
 ひとつだけ、
 「この黒靴あわないんじゃないですか」
 と言うと、監督、「靴はシークレットブーツだから、黒のままで」
 なるほど。
 しかし、言うにことかいて、
 「ライマとか、今風の業界人だから、してるんじゃねぇか?」とは。
 (してないって!)
 もう、全編、全裸で、出てるほうが恥ずかしくない、て、気になる。

 一方、玉袋、音楽プロデューサーは、最初ドレッドのカツラ被された。
 (あっと驚く、タメゴロウ風ナイル・ロジャースか!)
 吹き出すのをこらえる。
 監督「あと、博士、渋谷の街中は精子の格好だから全身タイツで」
 「それは自前で持ってますけど」(自前でもつな!オレ!)

 2時間ほどで終了。

 偶然、同じ撮影所で、新作の撮影に来ていた、
 世界のTAKESHI KITANO 監督こと、殿に久々のご挨拶。
 我々、見るなり、
 「なんだ、おまえら、こんなとろで、ポルノ映画にでもでるの?」
 「いえ、Vシネマなんです」
 「ふーん、なんての?」
 「「やりにげ」です。」
 殿、ガクッの大笑いで、去っていく。

 帰って、ビバリー録音で聞く。ゲスト。和田アキ子御大。
 しかも清水ミチコ姉御と初共演。
 芸能人のなかでも対称的な二人の初からみ。
 和田さん、カラオケで喉をつぶしながらも、余裕しゃくしゃく、
 のどかな、ビバリーの丘に、和田アキ子山脈そびえ立つ。って感じ。
 場違いなカラスのモノ真似をミチコさん連発するのだが、
 カラスのミッちゃんが、「カーカー」泣いて、
 飛び回るが、山は微動だにせず。
 見上げる我ら。下々のもの。
 昔、芸能界にあった巨泉山脈より、雄大かもしれぬ。

 和田さんが、呼び掛ける、ミチコさんへの呼び名が、
 「清水ミチ子さん」→「ミッちゃん」→「清水」と、
 時間とともに、シフトしていくあたり、巨泉節を彷彿させながらも、
 いつのまにか、聞いてるオレでさえ、
 この芸能山脈のふもとの住人として、
 住まわせていただきたくなる。

 「別冊宝島313」の「男と女の出会いの本」のなかの、
 ノンフイクション。
 「私と精神科医「レオン」とのバーチャル・ラブストーリィー」
 ひえ〜と震えながら、ぐいぐいと読む。
 電脳と日常の狂気、現代の不倫の設定として、
 2時間ドラマの原作でも、これ、釘ずけだと思う。
 森田芳光、「ハル2」として、撮ってくれ!
 誰か、依頼してくれるなら、オレ、脚本書きたいくらい。

 「RO JAPAN]の電気グルーヴインタビューで、
 卓球、泣きのコメント。
 珍しい!感慨深い。
 「ヘンにふざける必要はない、黙ってても鼻毛は出てる」
 ちぃげいねぇー。

 浅草キッドもそうあるべきだな〜。


 4月18日 金曜

 ビバ起床。
 赤江くん(玉袋)宅迎えで、戸越のスタジオへ。
 ワーナービデオ7・1発売の
 「ジョウズアパートメント」の吹き替え、
 初めての、声優の仕事。
 「ジョウズアパートメント」は、夕張ファンタのビデオ部門の
 グランプリ取ったゴキブリ5万匹が暴れる、コメディ。
 てっきり、ゴキブリ役かと思いきや、
 オレ達はゴキブリ軍団にやられる、悪党二人組。

 ぜんぜん、大丈夫、カンタン、カンタン、
 ブルースブラザーズのせんだ、やすしのノリでやろうぜ、
 なんて、思ってたら、いやあ、大変、難しい。
 汗ダク。
 声優ブームで、椎名へきるなんて
 聞いてあきれて、“へ”がねばりそうな、
 ヘンテコな名前の女の子が武道館コンサートだなんて言ってる、
 このご時世だから、誰でもできるだろう。
 なんてこと思ってたけど、考え改めた。
 いや〜プロの技術が必要です。
 画面の読唇しながら、決められた秒数内にキャラ作って、
 言葉いれるのって、大変。

 広川太一郎さんなんか、もう名人芸なんだな。
 他の声優さんとの絡みなくて、良かった。
 「こんな、ドシロウトとやってられるか」て、帰られるところだ。
 細かい指示、手直し、いや、口直しされるのだが、
 画面、見ると監督の指示、ちゃんと的確なので、納得。感心。
 でも最後には、自分が別人の声で、画面とシンクロして、
 演技してんの気持ち良かった。
 面白かった。

 カドカワ文庫の大槻ケンヂ著「のほほん雑記帳」発売されてた。
 オレ、解説書いてる
 今日、本棚にならんだのを手にとる。
 これも初めてやった仕事。
 オレ、文庫の解説も好きで、それだけで、単稿本もってても、
 文庫、買うクチだから、依頼されて、嬉しい仕事だったな。
 とくに、この本、オレの涙腺、触れるところがあって、
 何人かに読ませたんだけど、女の人は「別に…」なのに、
 この本の担当編集(男性)は、
 「わかります。あそこが、僕もくるんですよ〜」て言うんだな。
 なんでだろ。性差があるのか?

 ちなみに、なんでこんな涙腺関係に、こだわってるかって言うと、
 今、田代まさしさんなんかと、
 「涙腺映像グランプリ」てのを流行らしてて、
 オレたちが、涙腺にクル映像(有名なのとか、素人ものはダメ)
 貸し借りしてんだけど、評判いいんだよね。
 ちなみに、今の1位は「ブラザー・トム、瞼の母」。

 4月19日 土曜

 11時起床。
 昨日、とった、ビデオ見る。
 金曜と日曜が一番、ビデオ貯まる。
 「タモリ倶楽部」「アクセル」「週刊地球テレビ」の流れは、
 毎週、見てるし。
 「驚き桃の木」はあるし、「誰でもピカソ」は始まるし。
 わしゃあ、テレビ好きの浪人生か。

 「ハル」気になったので、ビデオ借りてくる。
 そういえば、森田芳光の映画、見なくなった。
 高校時代、単館公開だった
 「の・ようなもの」見に、わざわざ、上京したのを思い出す。
 「誰も書かなかった森田芳光」(キネマ旬報社)は、
 オレが、芸人になろうと行動する、引き金になった本のひとつだ。

 パソ通を使った、覆面を前提とした、恋愛映画のストーリーなら、
 当然、セオリー通りの、あの展開になる。
 妹のはなし、ああいうふうに、入れるわな。
 それが、ドラマだ。
 でも、その一枚だけで、ハッピーエンドは気持ちいいか?
 もう、一枚加えて、
 「ユージュアルサスペクツ」みたいな、展開もありだろう。

 でも、パソコンやり始めて、「ハル」のあの、
 メール依存の気持ちは、今のオレにはわかることはわかる。
 ネット好きの人には、メルヘンだろうね。
 昔、見てたら、気味悪いと思っただろう

 待ち人来たらず。約束は反故。
 一日無駄にした。
 イライラして、テレビを見てれば、
 「アド街ック天国」は倉敷特集で、
 一月のあの愉しかった帰郷を思いだし、たまらん。
 バーロウ、一生懸命、真面目にやってんのは、バカだ。
 アホアホに生きてるのが、一番いい。
 いや〜男はつらいよ。

 
 4月20日 日曜

 精神的トラブル抱え、メルト・ダウン。
 「男はつらいよ」を心に奏でながら、なんとか、気分を切り替え、
 新宿の雑居ビルへ。
 こういう時は仕事してるのが一番だ。
 「やりにげ」本読み。4人の女優さんと、次々に読み合わせる。
 皆さん、ピンクローターの女とか、SM嬢とか、
 テレクラ・ブスとか、生理の女とか、ふざけた役柄ながら、
 大真面目に、役作りに取り組んでられる。
 最初の本読みから、オレ、吹き出しそうになったが、
 監督も助監も、真剣。
 スケジュール出しのスタッフもまめに動いてる。
 声優効果だろう、オレも汚れ役を演じる苦痛もなくなり、
 新人男優として、熱心に時間を忘れて、真面目にやる。
 いろいろとアイディアもだす。ちゃんと、拾ってくれる。
 なかなか、良いムードではないか。

 赤江くん、引っ越し。新宿の実家へ移る。無念。

 日刊スポーツの「日曜日のヒロイン」
 加藤紀子インタビュー。
 「メディアにたって仕事をする人間から
  ネガチィブなものを聞きたい人は少ないと思う」
 おっしゃる通り。
 今にして、それは、そう、思うよ。
 耳が痛い。

  加藤紀子とは1年間程、
 『快楽通信』のレギュラーで仕事したが、
 最初は「桜っ子クラブ」の落ちこぼれだと、思ってた。
 しかし、これほど芸能界にいて、無垢な奴がいるのか!
 と思うくらいの、あきれるほどの純真ぶりだった。
 こちらのほうが、「汚れでごめんね」っていいたくなった
 そして、あっと言う間に大化けした。
 ぼくらとやってる時も番組のなかで、
 紀ちゃんをいじると、番組ははねた。
 若い子とのからみ、苦手だったので、
 浅草キッドもこういうの以外にできるんだな〜と思ってた。
 なんのことは、ねえ、その後の彼女のバラエティの売れ方見てると、
 彼女がうまいんだ。
 彼女の言葉は覚えておこう。

 北郷、1週間ぶりに帰宅で、北郷相手に早々と飲み出す。
 そこに、バウ松村くんから、TEL。
 「タイガースが負けて飲みたい気分なんですよ」
 と言っても、松ちゃんは、基本的に下戸なんだが、
 今は部屋にいるより、いい。すぐに、飛び出す。
 珍しい、松ちゃんの、
 「もう1軒、いきましょう」攻撃で、
 二人で、中野を3軒、はしごする。
 いくら、飲んでも、まったく、酔えず、
 8カ月ぶりのキャバクラも、楽しめず、
 キャバクラもからっぽの洞窟だった。
 しかし、松ちゃんも、どういいうわけか、
 グビグビ飲んでたが、どうしたんだろう。
 朝、4時、二人でフラフラと歩くが、
 酔いどれの松村くん、寄り掛かかられては、
 重くて重くて。

 部屋のもどると、マーズ・アタック鈴木、
 あらため、「3つ目がとおる」鈴木君、北郷のほかに、
 トッポライポのライポと見ず知らずの、
 東京乾電池の役者さんがいた。
 ダンカンさんと飲んでて、
 「始発まで、やすませてください」と。
 オレの部屋は中庭に建てた、プレハブの勉強部屋か。


 博士の悪道日記<1997年4月下旬>へ

最初

98年

99年

00年

01年

前回

次回

 

読み逃げ厳禁! 読んだら 感想メール を送りなさい! 目次に戻る