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7月1日 火曜

 朝まで、眠れず。
 昼から、高須さんの新居探しで、不動産屋。
 結局、保証人にさせられる。
 本当に手のかかる大人だ。

 夕方来客。
 イラストレーターを導入。
 俺ってこのソフト使うのかしら。

 「オフィス北野ライブ」。7/26の告知のみ出演。
 打ち上げ参加。謎の頭痛に見舞われる。

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7月2日 水曜

 朝、試写に行くはずが、赤江くん寝坊で、行けず。
 頭痛が続き、夕方まで、眠る。

 廻りの心配、奨めもあって、
 東京医大に緊急で、診察に。
 脳外科に運ばれるが、付き添いがハゲ鈴木くんなので、
 鈴木くんが、術後の脳外科患者扱いされる。

 CTスキャンなので、クモ膜下出血などの、深刻な事態は、
 見つからず、クビの神経からではないかとのこと。
 薬だけもらう。

 夜、ネタ書き。
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 7月3日 木曜

 祖師谷レモンスタジオ。
 「ガブリンチョ」〜恐怖の法則〜の
 高田純次さんへのインタビュー。
 ケツカッチンで、わずか15分しか時間もらえず。
 でも純次さん、オモシロ、オカシクしてくれる。

 15時調布東京現像社。
 殿。新作「HANAーBI」試写回。

 18時、渋谷ビデオセンター。
 「ガブリンチョ」ロケ。
 「万物創世記」たけしさん、所さんにインタビュー。
 殿と、お目通りがかなうのは数カ月振り、
 夏の後挨拶にビデオを持参。
 喜ばれる。
 ついでに、我々の舞台のビデオも入れておく。
 しかし、俺にとっちゃあ、
 機嫌良さそうな殿の笑顔を見てるだけで、
 最高にルンルン気分で、ハッピーに。

 とりあえず、昨日渡された台本には、方向性がないので、
 昨日から、赤江くんと集まって、2時間かけて、
 企画考えて、持っていくが、結局、却下。

 前向きに番組のこと考えてやっているのに、
 理解出来ない人もいるんだな〜。
 赤江くんともども、イライラしどうし。
 たけしさん、相手に何をやればいいかなんて、
 俺たちのほうが、熟知してるに、決まってるだろうに。
 ましてや、たけしさんに対して演出なんかできるはずもないのに。
 〜いかに、仕切れるか勝負に変更しなんとか乗り切る。


 7月4日 金曜

 朝から、頭痛がなくなったと、思いきや、
 またも、ぶりかえす。
 
 「図書新聞」原稿掲載紙、送られてくる。
 11段抜きのトップ記事で、錚々たる執筆陣のなか、
 なんとも、俺って、正体不明の立派なインチキ文化人ではないか。
 あの天才編集者・安原顕センセイのコラムお隣りに、
 こう大風呂敷広げてると、
 なんだか申し訳ないな〜。

 17時半。二子多摩川「ナムコワンダーエッグ」
 「リングの魂」〜「女子高生レスラー千春・親不孝女子高生100人抜き」
 リングサイドレポーター。
 北京ゲンジ、女装女子高生役で出演。
 アーパー女子高生に囲まれつつも、
 ルーズソックスを先の脱がしたほうが、勝ちというルールの
 生ツバものの、シロート娘によるキャットファイトは、
 なかなか、テレビ的には、かぶりつきも間違いなしの、
 好視聴率間違いなしの企画であったな〜。

 修了後、ナンちゃん、スタッフと打ち上げビール。
 渋谷で、2次会。朝3時まで。ランパブでランチキ。
 ナンちゃんと、初めて、まじめな話をする。


 7月5日  土曜

 マンション2階の中庭で、日焼け部やりながら、
 台詞覚え、稲垣効果の暗示で、
 こんなもん、瞬時に憶えて、当たり前と思う。

 18時より、シアターアップル
 ニュースペーパー49回公演、「お笑いに不謹慎はない」観劇。
 全部で、10回公演(7000人動員!)なのだが、
 8日に、我々もゲストコーナーに出演するため、
 事前に見ておこうということになったのだ。
 うむむむ。案の定、ドリアンネタでかぶっていたので、
 見てて良かった。我々が修正しよう。

 ニュースペーパーの公演は初めて見たのだが、
 スタッフ・キャストのこの10年間公演を続け、
 これだけの動員力を育てた、労力と努力と誠意におおいに、
 敬意を払いつつも。
(もちろん、このユニットの前身である、「キモサベ社中」とか、
 「キャラバン」とか「笑パーティ」とか「ジョウジボーイズ」の、
 コントを俺は今までには、見てきているし、
 メンバーの芸達者振りを、熟知しているのだが…)

 内容は、俺には指向性において、どうにも違和感だらけなのだ。
 「笑いにフキンシンはない」を謳いながらも、
 なんか、大新聞の4コマ漫画を見るような安全さ、
 俺の両親みたいな人でさえも、安心して、笑えるような、
 親切、丁寧な笑わせぶり、わかりやすい緩さなのだ。

 家族そろって笑えるような、「毒気」ってあるのかな?
 コアなお笑い好きが笑うにためらうような、
 一般性がありすぎるというか、
 演者も、毒をもるのに、
 明るく健全過ぎるような気がしてしょうがない。
 「たまごっち」や「シノラー」や「援助交際」を
 ストレートにとりあげ、
 勧銀ネタで、担保で、湯たんぽが出るような、ベタさ加減が、
 どうにもな〜。と思ってしまう。

 むしろ、俺なんかが、よく出来てる、おもろいと思う
 ベタでないところのほうが、客受けが悪いのは、
 やはり幅広い動員層とのジレンマ抱えてるのだろう。
 (客席は実際、喜んでるし、拍手も笑いもある。
  もちろん、演者も深いところで潜行するのを、
  避けて敢えて、やってるんだろうけど)

 日替わりゲストの談志師匠、そのなかで、
 「若いやつらに覚せい剤の打ち方を教えてやる」
 と出てきて、15分の漫談。
 何を喋っても、毒気と色気がある。

 AM2時半、新宿スカラ座。
 「ロストワールド」先行オールナイト。北郷連れて。
 劇場ガラガラ。イマイチ、盛り上がってないよな〜。
 前作よりさらに、特撮よくできているのだが、
 (「ハタリ!」を彷彿する、恐竜狩り最高!)
 最後は、キングコング風に。
 こういう場合、終わり方がむつかしいよな。


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 7月6日  日曜

 昨日は越谷で、40度を越えたそうだが、
 記録的、猛暑とのこと。今日も昼間、日焼け部。

 「さよならブルーハーツ」(宝島社)外山恒一著
 4年ぶり再読了。
 人に奨めたら、絶版とのことで、貸すことになったので、
 もう一度読んでみた。
 やはり、最後のビラ撒きのシーンはいいなあ〜。
 でも、憶えていた内容より、物語ではなく、より日記であったな〜。
 こういう、独善の固まり、自己中心的日記を
 猛烈に書きたい時期があったな〜。

 夕方、池袋。「ラウロ」食事。
 一日中、ベラベラおしゃべりとメロメロとダラダラ。
 もうキワキワですわ。

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 7月7日  月曜


 今日は七夕か〜。きずかなかった。
 でも、七夕らしい、再会を果たし、願いごとのかなう、
 赤マル天国極楽超ハッピーな一日だった。
 でも男の子は仕事でペイしなければ、
 この、ご褒美もないからな〜。
 明日に向けて赤江くんとネタ合わせ。

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 7月8日  火曜

 ペーパー師匠(林屋じゃないよ。ニュースペーパー)の
 舞台にゲスト出演。
 昼の回、開演3時で、動員心配していたが9割の入りだった。

 頭は、素しゃべりではいって、当初の半分に削った、
 短縮版のドリアン助川ネタやったのだが、すべっちゃあいないが、
 計算ドーリには、受けなかったな〜。
 ネタの中身は自信あるのに、ペースや構成が悪いのかな〜。
 それとも、客に対して、挑発的すぎるのか?

 同じ舞台で、同じ条件で笑いを測られるのだから、
 一昨日の発言は撤回しよう。
 偉そうなことを、書いてしまった、
 勉強しなおしてまいります。リベンジ誓う。

 丸井でお中元買いだし。
 そのまま、引き返し、
 夜の部の北野誠さん(肩書き・オシャベリスト!)
 のゲストの舞台見るが、鼎談ながら、見事に受けきっていた。
 やっぱ、誠さん上手いわ。
 さすが、一週間に、のべ15時間もラジオやってる人だ。

 俺と同じ時期(いや、俺より後だ)にマックを始めた、
 女の子が完全自力で、ホームページを作成しおった。
 今日、アップロード。しかも、出来が良くて…。
 くやしいいいいい〜。
 うんんんん〜。

 当初、俺はブコツでセンス悪くていいし、
 クールなんかクソ喰らえと思っていたで、
 ページデザインとかフォントなんかお任せで、
 「な〜んでもいい〜」
 「活字さえ読めりゃあいいんだよ」
 「新コーナーなんて、下に付け足せればいいじゃん。」
 などと、再三に渡る、せっかくの「どうしましょう?」
 に聞く耳をもたなかったのだが、
 7/26終わったら、大幅に改訂しよう。
 (と言うより、自分で出来るようにならないとな)

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 7月9日  水曜

 こらくさん、来宅してもらい、
 パワーブックに、クラリスメールのセッティングお願いする。

 「スポーツニッポン」編集部へ。
 ライブの告知訪問ではあるが、例によって、理不尽要求する。
 「相原勇に壇上プロポーズ宣言!」とか
 「川島なおみのテレビヘア解禁!および、ガチンコ本番要望!」とか
 「スポニチ演芸記者、花井伸夫氏の体調を憂い 人間ドック入り要求」
 などと口走るが、
 担当の文化部の女性記者はなんの話だか、わからない様子で、
 口アングリだった。

 帰宅後、ネタ書き。

 20時半より。
 等々力、殿御殿にて若手食事会。
 我々の渡した漫才のビデオを全部見てくれており、
 その話から、はじまり、もちろん、与太話、バカ話を含みつつ、
 芸論、朝3時まで、延々と殿が語られる。
 頭の録音ボタンを押し続ける。
 「おまえらが、オレに影響を受けてるんだろうけど、
  オレが見てもオレ好みのネタ、おまえらやるなあ」
 と言われれば、
 殿に受けたくて漫才始めた、オレたちには、最高の褒め言葉だ。

 殿とて、A・猪木のように、自分が作った、新日本プロレスに、
 我慢がならないところがあるのだろう。
 「たけし」にイズムがあることは、その下に集まった、
 ボクらには、当然、自明の理であるが、
 それを知らない、理解しない社会や新人が現れるのは
 時代の趨勢で仕方ない。
 そのイズムから卒業していく人たちも
 責められることではないと思う。
 だが、そのイズムを誰が背負うかと言われれば、
 「背負う」と手をあげるのが、俺たちだと思う。
 (カッコよく言うとそういうことで、こんなふうに書くと、
  カッコ悪いのも承知だが…弟子入り以来、この想いが俺と玉袋は、
  変わらねぇんだから、しょうがねぇ)

 50歳になった、殿と
 もうすぐ35歳になる俺。30歳の玉袋。
 もういい、おっさんではないか!
 10年後を想像すると、もう、今日のような芸論、
 師匠と弟子の会話にはならないだろう。
 だからこそ、託される言葉には、
 「やるしかない」と結論。
 「浅草お兄さん会」を旗揚げする。
 8月だ!

 明日から、3日間ひとりで名古屋ロケ。
 ネタ書きしなくては、ならないから、
 パワーブック持ち込む。
 夜、暇なので、皆さんメール書いたって。
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 7月10日  木曜

 二日酔。
 「週刊文春」の「天才横山やすし伝説」に爆笑。
 横山やすしとビートたけしが交叉しながら、
 天才芸人のありさまを描いていて、毎週、激オモロなのだが。
 (昨日、殿にその中にでてくるエピソードを確認したら
  「そんなこと、あった〜」と言われていたが、
  普通、読んでると思うよね〜。
  でも、殿って自分について、
  書かれることに本当に興味あまりもたないんだよ〜)

 今回は漫画家の高信太郎さんが登場するのだが、
 その書かれかたたるや、香港喜劇よりも、
 典型的な悲惨なダメ人間のやられ役。
 やすしに、ホテルの部屋を蹴り出された後、
 もう一度、眼鏡をずらして、靴をとりに来るくだりなんか、
 まるで「ミスター・ブー」だ。
 また、これを読んで、
 「うまいこと、書くもんだ〜」と心底、
 文化系マゾの本人(高さん)がくやしそうに、
 大喜びする姿が、想像できて、笑える、笑える。

 高さんとは、たまにお酒を飲む。
 たけし・高田派閥のなかでは、「高信太郎」とは、
 名前を出すことすら、はばかられるような、
 「あんなもん相手にするな」的、
 エセ文化人のポジションの方なのではあるが、
 我々は、ダンカンさんが、
 談志師匠への弟子入りの口添え人ということで、
 義理がたく、お付き合いされてるので、
 その関係で親しくなり、同席する機会も多い。

 8年前の2時間ノンストップ漫才「大阪わっしょい」の際は、
 わざわざ、自費で大阪に見にきてくれたり、
 まったく、無名のおりに、いろいろと面倒を見てもらった。
 小林信彦氏の描く、芸人に対して「セコ」であるか、どうかは、
 我々には、少なくとも、そういう人ではなかった。
 それに、長く「バーボン寄席」などを続け、
 売れない若手芸人や見向きもされなくなった老芸人を人一倍、
 愛する人でもあると思う。
 人間のスケールの問題として、自分の小ささ、せこさを身上として、
 ケンカが弱いことを誇り、自分が一流ではない自覚の強いところで、
 そのへなちょこぶりを自ら吹聴して、自虐的にひねむ。そねむ。
 ののしる〜なんて特異の生理を、あえて、
 憎まれ口で失笑を誘うことを持ち芸にされてるようなところがある。

 酒の席では、「オレを味方にしてもなんの得にもならないけれど、
 オレを敵にまわすと、怖いぞ」とすごむ。
 が、まったく怖くはない。
 ダンカンさんは、そのダメさ加減をこよなく愛しているようだし、
 (オレ的に言うと漫画家としても
  「ベスト・オブ・コーシン起承転外(奇想天外社)」は、
  いまだに、面白いと思ってる)
 なんで、今、こんなこと書いてるのかと自分でも思うが、
 恩ある人を悪く言う人がいれば、
 (いや、今回の文春は、面白いんですよ)
 オレも一言書き記したくなって書いた。(意味はないけど)
 
 20時発、名古屋行き。
 前乗り。パレスホテルにチェック・イン。
 番組は、「ザ・ガマン」。
 あの、昔、なつかしい大学生対抗の体力勝負モノの復活版。
 今回に限りなぜだか、リポーターは俺一人。
 ホテルにはいって、すぐに、制作総指揮で制作会社の副社長で、
 プロデューサー兼ディレクターの本間さんと顔合わせするとのこと。

 ホテルの一室に呼び出され、神妙にノックして部屋にはいると、
 ルームサービスの洋酒をロックグラスであけて、
 受話器を片手に入れと、手まねきしながら、
 電話の相手をべらんべぇで、怒鳴りまくる、
 オールバックの頭で、黒の開襟シャツ姿、
 金のネックレス、金のブレスッレトの風貌は往年のハマコウ、
 あるいは、悪役商会の八名信男を彷彿させる、見るからに、
 肉食系、爬虫類視線の中年男がいた。

 その、絵に書いたような総会屋風大者業界人ぶりに、
 俺はてっきりドッキリカメラかと思った。
 (そうか、それで赤江くんが、今日は、いないんだ〜)
 第一声が、
 「おい、俺、ヤクザだと思っただろ?」と、まるで役者の台詞。
 「台本憶えてきたか?一字一句変えるなよ」
 「おまえのアドリブは8秒だけ」
 と頭ごなし発言のっけから、連発。
 オレは、オドオドとドッキリカメラ用の対応をしながら、
 どこから、赤江くんが出てくるんだろうと思ってた。

 が、本当にそういう年輪パワーに培われた失われたテレビ界の大物。
 名物プロデューサーとして、
 ロストワールドの恐竜のような方だった。
 いろいろと、昔のオモロ話ししていただく。
 
 夜、「デイトナ」諏訪社長と大名寿司。


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