8月11日  月曜

 オレの部屋に泊まった赤江君ととともに、お台場へ。
 「ビバリー昼ズ」生ゲスト出演。
 「浅草お兄さん会」の話などトーク。
 高田先生と昼食。

 夜、Nちゃんと、カラオケボックスで小一時間、話だけ。
 カラオケは一曲も歌わず。もう、10カ月位、やってない。
 部屋にあった、Xー55も解約した。
 去年の今ごろは、日々、狂ったように遊んでた。
 「ナンパ船に乗って、後悔という、航海にでよう!」
 なんて言いながら、アテもなく、
 へとへとになるまで遊んでいたのだ。
 「あんた、変わったね〜」と言われる。

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 8月12日  火曜

 新潮社、実名報道問題解決。
 ただし、これは、わが家のだ。

 事の起こりは、中野翠さんの「中野シネマ」の書評を依頼され、
 「波」9月号に寄せることになったことに始まる。
 ゲラを読み、オレはこの本が他の映画評論本と、
 一線を画す魅力は、大胆な言いきりでありと思った。
 映画の感想にしては、
 好き嫌いを語るのに肉を切らして骨を断つような、
 踏み込んだ発言の連続だな〜と思った。
 (もちろん、それは読者を楽しませるテクニックでもある)

 でも、悪口さえ、語り口で笑える芸にするのは、
 漫才師の仕事でもある。
 大いに、中野さんの文章に触発され、日ごろ感じる、
 映画評論タレントを笑える範囲で
 オレもぶった切りしてやろうと決めた。
(でなければ、漫才師のオレごときが書く必要はないだろう〜と考えた)
 標的は、おすぎさんにした。
 依頼された、原稿は原稿用紙4枚半であったが、
 勘違いして、6枚書いてしまった。

 書き上げた原稿をFAXした際は、編集者は、
 「実に面白いです。おすぎさんの所、それに、
  ウォン・カーウァイの所も、私も同感なんですよ」
 と手放しで喜んでくれたのだが、日にちを経て、
 字数オーバーの問題から、ページの校正段階へと進むうちに、
 電話でのトーンが変わり、原稿の削除と手直しを要請された。
 もうこの時点で削除の箇所は「波」の編集者に任せた。
 まず、敢えて「おすぎ」の実名を出すのは、マズイだろうと。
 (これは、中野さんのサシガネでオレが書いていると思われたら、
  中野さんに悪いと思ったので、同意した)

 それに、韓国旅行のクダリは、
 「中野さんが欧米崇拝主義者に思われる可能性がある」
 なんて、ヘンテコな理由で削除させて欲しいと言われた。
 (オレはあのクダリが中野さんの面白い所だと今でも思ってる)
 それにオレのわかりにくい日本語が多い、原稿を手直ししてもらった。
 (これは、非常に勉強になった)
 原稿を依頼枚数より、多く書いたのは、オレのミスだ。仕方ない。
 しかし原稿のニュアンスは多いに変わって、正しい日本語による、
 当たり障りのない、ごく、ありきたりの普通の文章になった。
 でも、ネットには、元原稿を載せる。フフフ。
 メディアってこういう事が、多々あるもんだし、
 なんにしろ、キバは抜かれるもんだよなあ〜。
 (ま、そんな大したことでもないんだけど)

 19時、事務所。
 「Kマックス」の土井ちゃん、丸ちゃんとロケ打ちあわせ。
 昔の浅ヤンの仲間なので、また仕事できるのは嬉しい限り。

 森社長、伊従さんと、ライブ打ち合わせ。
 8月から、浅草キッドの担当窓口は森社長になった。
 当初は、形だけかと思っていたのだが、
 本当に実務まで、やられている。
 我々もずっと雲の上の人だっただけに、戸惑いがあるのだが、
 以前に比べて実に、風通しが良くなった。
 人を介する職業は、やっぱり、なんでも話合いだと思う。
 森社長は全共闘世代だから、理念があるところは、話が早い。

 夜から朝までかかって「谷中高田堂」出品作をマックで仕上げる。
 赤江くんが制作した「アサヒ芸能人」のページのリンクも貼る。
 わが家のハゲ鈴木くんの実務能力が驚異的にレベルアップしている。
 えらいぞハゲチャビン。
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 8月13日  水曜

 高田堂の絵を再び、手を入れる。
 大栗くん、来宅。

 一日中、貯まったビデオを見まくる。
 「トップランナー・千原兄弟」
 「お笑いダンクシュート」
 「失楽園」4話分
 「あるある大辞典・酒」
 「1X1前田日明・荒俣宏」
 「ごっつ」
 「電波」
 「地球テレビ」
 「AXEL」
 「未来少年コナン」
 「パソコンマガジン」
 「リングス中継」
 「シネマ通信」ETC。

 その中で、「スーパーテレビ」の
 「もののけ姫」の特集はスンバらしかった。
 56歳の引退作?で配給収入邦画歴代1位を打ち立てようという、
 ディズニーや手塚治虫を超えるような、
 世界的なレベルに達してしまった宮崎駿監督の非凡でありながら、
 平凡な、延々と続く机の前に座り続け、
 何も派手なことは起こらぬ作業のなかに、男の意地、足場の堅さ、
 仕事の崇高さを感じたな〜。
 2年間におよぶ、撮影を追い掛けた、テレビクルーも立派。
 森繁に吹き替えを演出する姿にも
 (吹き替えって相手が大物であればあるほど、NG出しは難しい)
 言い知れぬ緊張があった。三輪明宏もスンゴイ。
 オレもささいなことで、
 しんどい、しんどい、って言う癖をやめよう〜
 宮崎駿のあの後姿を常に思いだせ!

 実は最近、殿と宮崎監督の対談が予定されていたが、
 事情があって飛んだ。
 殿が「トトロ」とかビデオで見て
 「どこが面白いんだかさっぱりわからん」とおっしゃっていたが、
 「そりゃあ、殿が『トトロって面白いな〜』なんて言ったら、
  まわりが困りますよ〜」と笑い話になったが、
 ぜひやって欲しかった。
 映画監督を含め、あらゆる文化人を相手にすると、
 確実に横綱相撲を取る殿と、殿以上にこの偏屈なガンコな
 本物の仕事師とのガチンコ対談、見たかった〜。

 「あるある大辞典」で紹介していた、酒の適量計算のために、
 アルコールを過剰に摂取。

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8月14日  木曜

 案の定、二日酔い。
 嘔吐、下痢を繰り返しながら、赤江君宅へ。
 赤江君オレよりさらにひどい、酔いどれ状態で、ベロベロ。
 (昨日のテレビのアルコール依存度数を図ると、
  赤江くんは全項目満点だったので、ふと心配になったのだが、
  やっぱりこうなってるか)

 TOKYO FMのスタジオに向かうが、車を停めて、
 ヨーグルトなどで、酔い冷めを図る。
 それでも片手にバナナの房を持ち、口のバナナを銜えながら、
 スタジオに赤江くんが入ろうとするが、スタッフが誰もいなかった。
 どうやら、一日、日にちを間違えていたようだ。
 でも、今日でなくて良かった。

 ビデオで、ロン・ハワードの「身代金」見る。面白い!
 想像以上の骨太のドラマに大、大、大、満足。
 (ただし、最後のスローモーションはしらける)

 「トゥナイト」で谷中高田堂の前夜際を取材していたが、
 松村くん、エガちゃんの絵はスンゴイね〜。
 なんか、もうオレたち出品できないよ。
 深夜、4時頃、松村くん来宅。三十歳の誕生日プレゼント渡す。
 谷中高田堂の絵を持っていってもらう。

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 8月15日  金曜

 今日こそは、TOKYO FMへ。
 坂上ミキの「ディア・フレンズ」にゲスト出演。
 どうしてもオレたちはFMらしからぬ発言になるので、
 編集されるかたは、仕事増やしてゴメンナサイ〜って感じ。

 地方局からスタートして今や花の東京での売れっ子、
 FM界の「斎藤陽子」と噂の坂上ミキさん、
 さんざん、清水ミチコさんのモノマネ聞いているせいで、
 高飛車ないけすかない人かと 思ったが…そんなことなかった。
 腰は低いし、シャレはわかるし、もっと長々と話したくなったな〜。
 ペナン島夏休み旅行帰りのミチコさんからTELあり、
 「そうなのよ。あの人は本当にいい人なのよ〜」と。
 (なら、なんであんなモノマネやる?)
 我々のネタもそうだが、ミチコさんのモノマネも聞いてるほうは、
 やっぱ、誤解するもんだな〜。
 相手に対して悪意なんてないのにな〜。 

 24時25分から、新宿グランドオデオンでオールナイト興行の
 「もののけ姫」、ハゲ鈴木くんを連れて行く。
 歴代最高ヒット作にして、
 ありとあらゆる評論がなされているわけだから、
 とりたてて書かないけど、やっぱり見ごたえありました。
 弟子筋であるエヴァの庵野監督が宮崎監督に対して、
 いちゃもんをつけ、「表現とはパンツを脱げるかどうか」と
 テリー伊藤っぽいことを言っていたけど、
 庵野監督はパンツを脱ぎ散らかしたけど、
 宮崎監督はパンツのたたみ方まで、見せたと思ったな〜。
 メッセージ性なんて、オレはそもそも苦手なのだが、
 (だから「カリオストロ」が一番好きなのだ)
 「とてもいい人が、木を切ることが、現代の抱える問題」
 と宮崎監督が言っていたが、
 これは、そうだよな〜。とも思う。
 隣の席で鈴木くんが、最後に映る、森のコダマと同じ顏をしてた。 

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 8月16日  土曜

 中野ブロードウェイに久々に行くが、
 ますますオタクの殿堂と化した
 この商店街には魔物が棲んでいる。
 物欲衝動が押さえきれない、
 「マーズ・アタック」やら
 「ナイト・メア・ビフォー・クリスマス」の
 魔物のフィギュア欲しくなるのを、我慢、我慢。
 オレの横で「トイ・ストーリー」のおもちゃ欲しがる
 兄弟のキャワイらしさに、思わず誘拐したくなる。

 ビリー・ワイルダー「お熱いのが好き」ビデオで。
 名作ってやっぱりいいですね〜。
 NHK「森且行〜アイドルからレーサー」へのドキュメンタリー、
 民放はダメなんですね〜。でも、やっぱり内容イイっす。
 (この手のドキュメンタリーってオレのツボだから)

 深夜、偶然見た「中居くん温泉」の
 「山崎邦正公開お見合い」が面白かったス。
 中居くん、田代さん、猿岩石とか、今や時間切り売りする人、
 贅沢に使ってるのに、ロケや段取りに、
 こんだけ手間と時間使ってるのは作り手の意気っうか、
 よみうりテレビのいいもの作ろうってノリかんじたス。

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 8月17日  日曜

 34歳最後の一日。今日も曇天。
 このところ、夏休みの終わりのような毎日にもう、
 うんざり〜しながらも、外出して遊ぶ気が起きないので、
 古い映画を見ている。
 年齢を重ねるごとに、新たな感動で、
 より「泣ける」と言われてる、
 フランク・キャプラの「素晴らしき哉、この人生」を、
 故ジェームス・スチュアートを追悼しながら、
 真夏のクリスマス・パーティーとして見るが、
 いやあ、もう、感動、感涙。号泣。
 ツボにはまりまくり。
 この状態を鈴木や北郷に見られないかと布団かぶって見た。
 イイ子ぶるわけじゃないけど、
 オレ、結構、「正義」が好きな人だな〜と確認。
 もっとも、オレにとっての正義なんて、
 身贔屓、半径5メートル位なんだけど。

 邦画もビデオで、サブ「弾丸ランナー」
 「リングス鹿児島大会」「新日本名古屋ドーム大会」など。

 メール待ちの時間過ごしながら、18日になり、35歳になる。

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 8月18日  月曜

 ビバリー起床。
 レーティングでゲストが古館さん。
 高田先生との過剰なやりとりは楽し過ぎ。

 されど哀しい知らせも〜プラム麻里子死亡が一面記事、
 それでも、リングに立ったJWPの選手達、胸がつまるよな。
 大川興業の勝田が亡くなった時のあのやりきれなさを思いだす。
 もの思いに耽る。
 その上、ハゲと北郷が、ライブの出演であわただしく出掛けたので、
 誕生日にひとりぼっちで、蕎麦をすすってると、わびしくなった。

 17時事務所。
 パーフェクTV! 取材。
 久々の仕事なのにわずか10秒のコメント撮り。

 三軒茶屋キンコンカンへ。
 やかん達、若手連中のライブ
 「お笑い東洋・太平洋秘宝館タイトルマッチ」へ。
 もう、23回もやってるのだが、一度も見たことがなかった。
 29日のオレたちのライブの下見とチラシだけ置いて、
 帰るつもりだったのだが、
 わが家のハゲ鈴木くんの初舞台だけ見ることにした。
 案の定、鈴木くん、ミスター・フリーズと化し、
 自分の頭だけでなく、会場を草木も生えないさら地にしてしまった。

 家に帰ると、高田事務所の松田さん来宅。
 東京かわら版で連載している、
 「お笑い家宅捜査」の取材のようだ。
 二人でビールを飲んでいるところに、
 ライブ帰りのハゲと北郷が帰宅。

 しばらく、話に加わってから、
 「おまえらな、今日が、オレの誕生日ってわかってるのか」
 とうらみがましく言うと、
 北郷、鈴木が目配せしてカバンの中から、プレゼントを取りだした。
 おおお、まるで「素晴らしき哉、人生」のラスト・シーンのようだ。

 あまりにも、きゃつらのやることが、臭くなってきたので、
 そのプレゼントを生ごみと一緒に捨ててやった(〜腹黒日記風)


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 8月19日  火曜

 13時、荻窪、杉並公会堂へ。
 奥崎謙三、出所集会へ赤江くんと「ゆきゆきてたけし軍」として、
 駆け付けるが、奥崎氏の出所日が、
 8/20の誤りであったというバカな理由ために、
 中止になっていた。

 旧知のバクシーシ山下監督が、ビデオを廻していたが、
 何を撮るんだろう?
 帰途、我慢しきれなくなり、オレからの誕生日プレゼントととして、
 高円寺で、「タクシー・ドライバー」と
 「時計仕掛けのオレンジ」の海賊版Tシャツ。
 中野ブロードウェイで「マーズ・アタック」のフィギュアと
 古本どっさり。
 夜は武道館に真心ブラザーズを見に行く予定だったが、
 真心フリークの北郷が、殿のボウヤで行けず、中止。

 そこで下北沢オフオフシアター「愛と欲望のコンタ・キンテ」へ。
 江頭の相棒、コンタのひとり芝居。
 鈴木くんに、シロートの毛が抜けた程度の実力で今後、
 舞台に立たれても困るので、レベルをわからせようと、連れていく。
 一時間半の一人舞台。たいしたもんだ!

 今回は、江頭も作家として、一ネタ書いてるのだが、
 会場で偶然会う。
 「オレの誕生会やらないのか」と脅すと、
 すぐに、段取り、風林火山の二人とともに、
 新宿、中野、高円寺とキャバクラ三昧。
 為ちゃんのキャバクラ黒帯振りを楽しみながら、朝帰り。


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 8月20日  水曜

 ビバ起床、ゲストはナンちゃん、珍し。
 予定がキャンセルになったので、一日中、本読み。
 中野翠、川本三郎、小林信彦、宮台真二〜らの旧作。
 ネットサーフィンを楽しいとか言うが、
 わしゃあ、紙の活字のほうが、
 まだまだ、興味のリンクが続くけどな〜。
 と言うのは、嘘なんじゃあ〜。
 実はもう飽き、飽きしとるんじゃあ〜。
 読んでも、読んでも、こいつらには、
 かなわんな〜と思うだけなんじゃ〜。
 なんか、課題が、増えるだけなんじゃあ〜。
 真夏の読書って、いらつくんじゃあ〜。
 わしだって外で遊びてぇんじゃあ〜。
  
 週刊文春の恒例悪口企画
 「こんなやつはテレビで見たくない」だが、
 ま〜だ、渡辺真理アナに文句つけるヤツがいて、驚く。
 もう、何回この趣旨の記事読んだ?いつまで続く?
 しかも、内容のオソマツなこと。
 オレの日記の感想に
 「言いたい放題のネットなのに、キッドさんらしい、
  人の悪口とか噂話とか書きませんね〜もっとバンバン書いて下さい」
 という、趣旨のメールを貰うが、
 わしらは、人の「悪口」を「笑い」のために「漫才」でしてるんだ、
 この人らは、形式も笑いもなく、
 一体、なんのためにやってるんだい?

 夜、タイ帰りの松村くん、来宅。
 「もう、生きて会えないと思っていました」と涙ぐんでいた。
 よっぽど、電波のロケが、過酷だったようだ。
 昨日もエガちゃんも、フィリピンで、
 ウミツバメの巣を取ってくるロケの感想を、
 「今、生きてるのが不思議ですよ〜」と言っていたが、
 みんな、わしらが、ゴロゴロしている時に決死の覚悟で、
 テレビに出てるんだな〜。

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