『太陽を盗んだ男』に衝撃を受けた映画青年が、 笑いの道へと進み、今は一男一女の父に。 子供の誕生で映画を観るスタイルが変わったという博士。 その映画愛とは? 僕の映画元年は1979年頃。 長谷川和彦の『太陽を盗んだ男』を見て映画の虜になった。 将来は、ゴジ(長谷川和彦)か殿(ビートたけし)か、 どちらかに弟子入りしようと思ってた。 結果的には殿で正解。 だって、それ以来、ゴジは一本も撮って無いもん(笑)
あとは、『時計じかけのオレンジ』も忘れられない。 このリバイバル上映見るために、東京に行ったくらい。 あの頃は、「日常はなんてつまらないんだ」って思ってて、 映画館に生きている実感を求めた、 ウディ・アレンの『カイロの紫のバラ』じゃないけど、 孤独でスクリーンと向かい合っているときが、至福のときだった。 思春期にデートで映画、見たことが無かったから、 今、カミさんと映画館に行くのが最高に幸せ。
あと、息子が生まれてから自宅にプロジェクターを入れた。 テレビみたいに日常の延長じゃなく、 明かりを消して暗闇に光を投射して非日常のなかで 大画面を見るのが映画だもん。 そのプロジェクターで息子と映画を見るのが「水道橋映研」っていう部活動。 「今日はキングコングの新旧を比べよう」とか、毎回課題を決めている。
「映研」で、最初に見たのは『ビッグ・フィッシュ』だったね。 あれは父親の息子の物語でしょ。 将来、初めて見た映画が『ビッグ・フィシュ』だって意味がわかったら 息子も感激すると思うんだよ。 息子が生まれてから、映画の見方が大分変わった。 昔だったら絶対に見なかった『E.T.』を観ても泣いちゃうんだから。 最近、涙もろくなっちゃってさ、目にオムツつけたいくらいだよ(笑)。
DVDを買い始めたのは息子が生まれてから。 地方に行ったときに量販店の閉店セールを見つけると大変。 1回で150点も買っちゃって、点数の多さにカード会社から 「カード、盗まれていませんか?」って連絡がきたよ。
作品は、一応、作家性を重視。 子供が将来、「黒澤を観たい」「スコセッシを観たい」と思ったら、 すぐに観られるように一作目から買い揃えてる。 実は息子には将来、格闘家になってもらいたいんだけど、 無理だったら映画監督。 ま、両方無理だってだって(笑)。 勉強させずに、体鍛えて、映画見てればいいだけでしょ。 タランティーノみたいな人間は作れると思うよ。
それに、僕は勉強より映画からのほうが、 人生を学べるって思ってるから。
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