著名人による「男子のための人生のルール」レビュー

「男子のための人生のルール』のために誌面やブログのページを割いてくださった皆様に感謝を込めて……。

 自身も中学生男子の親であり、また、さまざまな世界で出会う「本物の漢たち」への絶大な愛と限りない敬意をウェブサイト上で真摯につづる著者の、初の書き下ろし単行本。
 「ありがとう」を言う。友だちと向き合う。あそぶ。腹をくくる。いつか外海に漕ぎ出してゆく。―ささやかでも、キミが自分だけの誇りをもって笑って生きていけるように。
 漢・玉袋筋太郎が満を持して子どもたちへおくる、魂をふるわせる渾身のメッセージ。

 この覚悟、潔さ、優しさにはオヤジだって泣くぜ!
重松 清 (作家)
週刊ポスト 2月23日号 POST BOOK REVIEWより
 本来は、「男子」向けの本なのである。現在三十九歳の玉袋筋太郎が<中学二十七年生>として――要するにオトナ/子どもではなく、先輩/後輩の位置関係で、現役の男子中学生に人生を説く一冊なのである。
 もちろん玉袋だ。筋太郎だ。浅草キッドのデカいほうだ。下ネタ満載、チンポ頻出、教室でウンコを漏らした自分自身の話まで惜しみなく出してくる<男子は銭湯に行け、チンポを隠すな、姿見の鏡にハダカをさらせ、<「オマエは、自分自身の『恥ずかしさ』に向き合えるか?っていうことなんだ>なんて一言、そこいらの人生論ではまずお目にかかれないだろう。
 だが、それは決して、読者に媚びて表面的な笑いを狙ったものではない。浅草キッドの漫才に出てくるチンポ、ウンコがそうであるように、下ネタとは本気の証なのだ。ヒンシュクを買うのは承知のうえで、すべてをさらして本気で笑わせたい、すなわち本気で伝えたい、という覚倍の証なのだ。
 本書での玉袋サンも、本気だ。人生の後輩である男子たちに、本気で「幸せになれ!」と願っている。そのために必要なものをすべて教えようとしている。きれいごとは要らない。どうすれば伝わるか、どうすれば納得させられるか、学校の勉強が苦手な男子にも、まだまだガキンチョの男子にも、生意気にオトナびた男子にも……すべての男子にどうにかして自分のメッセージを伝えたいという本気の思いが、将来の夢とはオナニーのズリネタであるという看破を生み、すべての答えはキミがいじっているチンポにあるという真理を導いたのだ。
 なんという覚悟だろう。なんという潔さだろう。そして、なんという優しさだろう。世に少年向けの人生論はあまたあるが、本書ほど本気の優しさに満ちた本を、僕は知らない。一九七〇年代後半の山口県の田舎少年(オレだ、オレ)が矢沢永吉の『成りあがり』一冊で人生を変えられたように、本書との出会いで元気になる男子はきっと数多くいるはずだ。人生論の魅力とは、メッセージの「正しさ」よりもむしろ「熱さ」それが、本気で発せられているかどうかにあるのだから。
 なにより、本気のメッセージは「男子」「中学生」という砕を突き破って、オヤジの胸にも突き刺さる。重松清、四十三歳、中学三十一年生。本書に出てくる玉袋サン自身の父親との葛藤の物語に、心底、泣いた。そして、玉袋サンの言う<キミの心は包茎なのか、ズルムケなのか。/それが問題なんだ>を座右の銘として、オトナとして、親として、生きていきたいと誓った。こんなの、『成りあがり』以来だぜ。
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 子をもって知る親の恩…玉ちゃん本必読すべし
高田 文夫(放送作家)
日刊スポーツ 2007年2月5日付け 「高田文夫の娯楽極楽お道楽」
 いじめなどの問題を抱えて、今の親たちも子育ては大変だ。中学生の息子を持つ浅草キッドの玉袋筋太郎がそんな中、子供たちに熱いメッセージを書き下ろした。「男子のための人生のルール」(理論社)が評判だ。玉ちゃん自身、新宿で生まれ育ったワルガキ、いまだに少年心を持った中学27年生。子供時代、いったいオレのオヤジは、仕事何やってんだろうとのぞくと、中からネグリジェ姿のオヤジ。「男の仕事場に女、子供が来るんじゃねえ」と怒鳴られた。おカマバーを経営してたのだ。食うためだったら、何だってやるオヤジだった。子供心に傷ついた玉ちゃん。グレてやると、父より尊敬していたビートたけしに入門した。タレントとして活動を続けるたけし軍団の兄弟子たちをテレビで眺めつつ、水道橋博士と2人、浅草のストリップ劇場で、コント・漫才の修業を続けた。芸人として生きる覚悟を決めた(その腹のくくり方はまさに男前)。
 そして、今や「我らの高田笑学校」のお笑い番長として毎回ネタおろしのセメント30分漫才をかけ続ける。決してテレビなんかでは見せない(見せられない)銭の取れるライブの芸である。校長の私から見て文句なし。弟子の中でも唯一、漫才という芸をキチンと受け継いでくれたと師匠のたけしも喜んでいるだろう。芸で恩返しだ。
で、この本が好評なので3日、青山ABCで玉ちゃんの出版記念トークショー。ゲストに私を呼んでくれた。2人で親のこと、子供のことなどを話すうちに、数年前に亡くしたオヤジのことを思い出し玉ちゃんの目に涙が…。言葉が詰まり「高田笑学校で漫才やってる時、後ろの方に座っていたオヤジを舞台から見つけた時、もうたまらなかったす…」。男と男、何も語らなくても目を見て分かりあえた瞬間だ。オヤジが息子を認め、息子がオヤジを認めた。子を持って知る親の恩…好漢玉ちゃんの本、子供たちだけでなく親たちにこそ、ぜひ読んでもらいたい1冊である。
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 忘れてしまった大事な言葉がこの本の中にある
米山 淳一(流水書房青山店)
YOMIURI ONLINE 1月9日 書店員さんのおすすめ読書日記
 夜遅くにTVを見るともう四八歳の僕には疲れるだけの番組しか流れていない。寝たいんだけどふと見てしまうお笑い番組。「おや、浅草キッドが出ているのか」となぜか片手に焼酎のグラスが。
 水道橋博士は僕でも知っているけど相方が玉袋筋太郎だってことはこの本を読むまで知らなかった。「男子のための人生のルール」。この男子という対象が読む前は中学生だと思って読み進む内に、おや結構四十八歳の僕でもジーンとくるぞ、このフレーズ。
 「人生そのものが、予測のつかないアトラクションの連続だ」「コンプレックスって本人にとっては『隠す』ものではなくて、『向き合う』ものなんだ」と。ストレートじゃないか、言葉で勝負している彼だからこそ本音で全身で染み渡るように今の自分の気持ちを伝えている。あちこち下ネタが多いけど許せるくらいの距離で自分を伝えようとしている。
 どちらかと言えばボケの立場の玉袋、そんなブラウン管からしか分かりえない彼のメッセージがページからこぼれんばかりに降り注ぐ。玉袋って結構苦労して下積み生活が長く、先輩芸人に相当いじめられていたようだけど、その逆境から這い上がり今の地位を築いてきた。そんな彼の経験を飾りの無い言葉で言い表している。
 今の若者の中では、ダサいとかウザいとか思われがちな言葉を、あえて意識しながら表現しているように感じられるが忘れてしまった大事な言葉がこの本の中にある。 「浅草キッドの玉袋の本があるけど読むか」と高校生の息子に聞いたら、「どうせろくなこと書いてないんだろ」と一蹴されたんだけど、昨日見たらその本の部分部分、ページの隅が折ってあった。
 まあ、こっそり誰もいないときに煎餅でも齧りながらフムフムと読んでいたのだろう。きっと十七歳のうちの息子はこの本のどこかに「やばい!俺もおんなじじゃん」と思ったのだろうか。
 でも親としては聞かないよ、そんな野暮なこと、聞かなくてもこの本が教えてくれる。
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 男の子を持つお父さんに必ずや参考に!
 こうやって生きてきた!と激しく伝える本
 
うえやなぎ まさひこ(アナウンサー)
夕刊フジ 1月25日付け 「うえやなぎまさひこのコレがベストチューニング」より
 今年50歳の私は、本来なら子育てもそろそろ終わりという時期だが、実情は5歳と3歳の幼子を抱え保険会社の人生設計のどこにも当てはまらない人生を歩んでいる。
 だから、「松崎しげるさんに第三子!」なんて記事を見ると非常に勇気付けられる。また自分が子供の頃と今の世の中相当に変化し、子育てに関して、さてどうしたものかとも思う。
 そんな中、浅草キッドの玉袋筋太郎さんの著書、理論社刊【男子のための人生のルール】を読んだ。そこでさっそくチューニング。
 浅草キッドの「お笑い男の星座」シリーズは大宅壮一ノンフィクション賞の候補にも挙がった程の怒涛の名著だが、今回は玉袋さんが中学生男子の親として、俺はこうやって生きてきた!と男の子達に激しく伝える本を書いている。
 無視という形でいじめにあった場合、ここは外国だ、よっぽど言葉が通じねえと思え。そんなやつらは人ですらない。ザザザザって逃げてゆくフナムシだと思って時間稼ぎをし、学校とは違う空間に行って知り合いになる人を探せ。そして親には心配かけていいんだ。それが親の仕事だと熱く説く。
 また親とケンカするなら散歩しながらやれ。肩を並べて景色を眺めながら歩けば腹立ちのカセも外れる―なんて心理学的にも正しいと思う。玉ちゃんが男の子に語るメッセージは、中学生の男の子を持つお父さんにとって必ずや参考になる本だ。
 生きてゆくことは100あるうち90いくつかはつまらなくて厳しいこと、しかし1回でもいいことがあれば、その90をご破算にしてくれる。これを知っていれば人はなんとか生きてゆけるという言葉は、貴方のお子さんが何かに悩んでいたら、伝えてやりたい言葉だ。
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“中学27年生”が語れ尽くす
木坂 掠(詩人)
産経新聞 2007年2月5日付け
ヤングアダルトの新書「よりみちパン!セ」シリーズ(理論社)が、第V期に入った。T期には『いのちの食べかた』(森達也)、『正しい保健体育』(みうらじゅん)、U期では『オヤジ国憲法でいこう!』(しりあがり寿+祖父江慎)などが刊行され、うたい文句にある通り、「生きていくためのリアルなテーマ」を、私も「肩の力を抜いて、楽しく寄り道」させてもらってきた。で、今回の寄り道先が「男のルール」。浅草キッドの玉袋筋太郎氏が語りに語る。
 まずはこの芸名に恥じないようになのか、しよっぱなから男子の体について語っていく。「銭湯に行っても、前だげは隠すな」など、それはもうズバズバと。そして『ご本人自身が、自分はまだまだ中学生みたいなもので、だからこれを読む君たちと同じなんだという。しかしそうはいってもただの中学生ではない。39歳、妻子ある「中学二十七年生」だ。よってときに訓示もたれる。けれどそれは高みからのものではなく、中学27年生の弁、といったところか。
「オマエは、自分自身の『恥かしさ』(コンプレックス)に向き合えるか?」 「勝ちを譲れ」「巨大ショッピングモールの中だけで人生を終わらせるな」「わざわざ、あえて」の演出、「ぼんやりすることが大事」…。こうした男&人生へのコメントは、すべて自分の体験を裏打ちにして進む。友だちとの関係、親子の間柄、小遣いのこと。いじめにあっている子へもユニークな発想で言及する。その同じユニークさで、「いじめている子」へも触れてほしかったと欲が出たが、なにしろ「子どもの弾力性」を、本書のような弾力性で見守る大人が増えんことを!
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 かっこいい大人になろう!
2007年2月23日 朝日新聞 夕刊 ブックタイムスより
 「毎日がつまんねー」、「親や先生がやれっていうことに何か意味あんの?」なんて思っている男子諸君、浅草キッドの玉袋筋太郎が書いたこの本を読んでみよう。楽しいことは向こうからやってくるんじゃなくて、こっちから見つけに行くものだってわかるはずだから。それは、外海に漕ぎ出すようなもの。広い海に出て行くために必要な航海術、たとえばあいさつとか我慢することとか勝ちを譲ることの大切さを教えてくれるのがこの本である。「やさぐれて、目先の快楽にガツガツして、なにをやる体力もつかないうちに外海へ漕ぎ出す方法を見失ったら、それこそ取り返しがつかない」。普通の大人に諭されれば「ウザい」と感じるだろう。そこはお笑いの達人、玉袋だけに、男子の一番大事なナニにたとえて人生の大事な話を説くといった具合だ。また玉袋自身が子ども時代を忘れていない。オジサンが博そうに説教するんじゃなくて、中学生の心のまま年取った大人が自分の体験を語ってくれるような感じだ。
 広い海に出て行ったら、嵐にあったり、行き先を見失ったり、つらいこともたくさんある。しかし、玉袋の言葉を忘れないで漕いでいるうちに、きっとカッコいい大人になっている自分に気づくことだろう。
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 玉ちゃんは小学生時代からズルムケだった!?
吉田 豪(プロ書評家)
夕刊フジ 2月20日付け 「吉田豪の芸能界ダハハ本舗」より
 浅草キッドの水道橋博士(44)、玉袋筋太郎(39)といえば、「放送禁止ギリギリのお笑いコンビ」のイメージが強かったが、“変装免許騒動”で書類送検されたころから2人は変わった。
 かつては芸能人のカツラをガンガン暴露する物騒な活動をしていた博士が薄毛に悩み、本気で育毛を研究するようになったり、運動嫌いの文化系だった2人がマラソンを始め、肉体改造に着手するようになったりと、格闘技にたとえれば、「見る側」の2人が「やる側」となり、ついにはお互いに子育てを語り始めるようになった。
 玉袋筋太郎名義としては初となる著書『男子のための人生のルール』(理論社)は、玉袋がわが子と同じ中学生男子に向けた人生指南書だ。
 「オレは現在三十九歳で大人のふりしてるけど、実は中身はまだまだ中学生。だから中学二十七年生」と、玉ちゃんは後輩たちにほぼ同じ目線から語りかけていく。
 キーワードとなるのはこれだろう。
 「実際にキミの股間にあるのが真性包茎であったとしても、男子の心の中に必ずあるといわれている、インナー・チンポがムケてるかムケてないか。キミの心は包茎なのか、ズルムケなのか。それが問題なんだ」
 実際、若くして何の根拠もなく自信にあふれている奴の股間をチェックすると、ズルムケもしくはデカチンだったりするものだが、玉ちゃんは「そんな奴らに負けるな!」とエールを送る。
 小学校3年のとき学校でウンコをもらしてバカにされ、開き直って“インナーチンポ”を剥いたという玉ちゃんは「とにかく開き直れ! チンポを剥け! いじめられても絶対死ぬな!」と主張するのである!
 ただ、小学生時代に「一年から六年まで、各学年でケンカが強いやつを集めて」 「空き地でボクシングを開き、その興行収益で「サラ金を開業」、「お小遣いをもってないやつに無理矢理貸し付けて『おまえ、この野郎』って言いながら利子をとる、そんなところまでまねしてやってたら、バレて学校で大問題になっちゃった」といったエピソードを読む限り、玉ちゃんが当時からズルムケだったのは間違いないのであった。
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