| 『百瀬博教の柳橋キッド』第12回 2003.6.16
放送 | | 文化放送 毎週月曜
深夜1:30〜 | 百瀬:こんばんは百瀬博教です ―――こんばんは文化放送アナウンサー、藤木千穂です。
猪木:飛行機を今日キャンセルしてきました。 ―――猪木さんはLAから帰国という形でいらっしゃってるんですよね?
猪木:月に半分半分にしています。 2・3日で帰ってしまうこともありますが、
年間で15・6回太平洋を横断しています。 ―――百瀬さんはLAのご自宅に行かれたことはあるんですか?
百瀬:ええ、もちろんあります。 それであの、かっこいいのはね、朝起きてね、 これじゃあ女にもてるな、っていうかんじなのはね。
うちの真下のところが市場があるんですよ。 そこ行ってですね、奥さんのために花を買ったりね、 それからちょっとした買い物をしてですね、で、いくんですよ。
ほんとにね、それが様になってて、いいなー、っていう。 俺なんかほんとにあれですよ、 浪花屋のたいやきなんか買いにいったりなんかね、
全然スケールが違うなってかんじですよ。 ―――LAの生活は馴染んで快適で、 日本に帰ってくると忙しくなってしまうんでしょうか?
猪木:そうですね。なかなか練習できなくて。 時差もあったりしますからね。
朝目が覚めて、あんまり早い時はね、本を読んで。 5時くらいから支度して、5時半から2時間くらい歩いてですね。 長い棒があるんですよ。
その棒を振り回してね、帰ってくると7時半とか8時になるんですね。 そこから一日が始まる。割とまあ、健康そのもの。 散歩道がまたね、花が多いんですよ。サンタモニカは。
ジャスミンとか。深呼吸するのも深くなります。 後は、道場があるんですよね。 若い人に任せてるんですけど、結局俺が行かないとしまらないみたいで、
「今日はどうですか?」って。 「どうですか」ってことは「来い」ってことで結局行くんですよ。 ―――指導もなさって?
猪木:時々やります。
百瀬:でもね、そこのすごいところはね、 僕なんかから見るとすごい大きな体育館なんですけどね。 僕の目の前にいる人はですね、「こんな小さいのはいやだ」とかね。
だからそこがね違うんだろうな。 僕なんか3畳のおうちでずーっと6年間寂しく暮らしてた。 あの道場なんかね、すごい大きいですよね。
何畳なんてもんじゃないね。そうだね。 猪木:スクエアーフィート、って聞いてくださいよ。(笑)
百瀬:もんのすごい大きいよ。 だってリングがそこにあって、練習するとこもあって、
事務所も風呂もあって、ってかんじだからでかいですよ。 それでもね、こんな小さいところやだとかね、そういうですね。 僕がその時ですね。目の前にいる人に教わったんですけど、
「いやーアントニオ猪木っていうのは、 私の母だなって思いましたね。ワガママ」 ―――LAではいいパパでもあったりするんですよね?
猪木:そうでもないですね。この間NY行ってね。 俺の大好きな、マフィアの来るレストランがあるんですよ。イタ飯屋で。
この前いったらね奥の方にそれらしき人がいたんですよ。 俺たちが飯食ってたらね、俺のこと知ってて。 アリ戦を見たとかで。黙って、すごい高いワインを、
ぽん、と置いて帰って行きました。 俺が一番気に入ってる店なんです。 この前女房もそこに行ってね、いろんな話になって、
唯一俺ができることは、今、忙しいしね、 親らしいこともしてないんだけど、 精一杯こういう時間を持つことって言ったら女房泣き出しちゃってね。
―――言われたいですよねー。 百瀬:でもその時小遣いを2億あげたらしいですよ。
それで、優しさじゃなくてお金に泣いちゃったの。 猪木:それで、俺のガキが言うことは、
今はその、電気のことをやってるんだけど、マグネットのね。 「お父さんとお母さんの関係がマネーマグネットだね」って。 ―――息子さんと一緒に遊んだりとか、
どっか連れってたりとかされてるんですか? 猪木:前は行ったんですよね。海岸に自転車乗って行ったりしますけどね。
でもここんとこないですね。テニスに夢中になってて、今。 一日のスケジュール見るとかわいそうだなーって思うぐらいね。 学校行って、宿題があって。だから俺と正反対。
女房は勉強しろ、と。俺は勉強するな。 百瀬:音楽もやってらっしゃるんですよね?
猪木:はい。ムフフ。あんまり喋ると怒られるんですよ。 でも今はいないからね。好きなこといって帰るんですけど。
時々密告するやつがいてね。 「猪木がああいうばかなことやってる」って。 ―――教育方針みたいなのってあるんですか?
猪木:自分の一番いい部分を伸ばしてあげられたらいいかな。
―――今こうやってラジオを聞いてる少年少女の皆さんは 猪木さんみたいな人がお父さんだったらいいなー って思う人が多いと思うんですけど。
猪木:そうですかねー。 最近は13歳になりましたから親父の背中が多少見えてきたかんじ。
それまでは分数ができないとかなんとかいって 俺のこと馬鹿にしてたんですよ。 ―――そうだったんですか。
猪木:ま、できないんでしょうがないんですけど。むっふっふ。 ―――偉大なお父さんってかんじで。
猪木:最近時々ね、挑んでくるんで。この間はすね相撲やってね。 ここんとこ難しいんだけど、もうちょっとでいけそうだ、
っていうとこくらいでコントロールしてやんないと。 あんまりぐっとやりつけるといけないんで。
百瀬:僕道場で見たんだけど、誰がかかっても、 すね相撲で勝つ人いませんよ。いや、ほんとに。 もーどんな百貫デブだろうがなんだろがあっという間に負けちゃう。
あれはなんであんなに強いの? 猪木:痛さの我慢比べだから。力じゃないからね。
―――お二人はタッグを組んでお仕事なさってますけど、 百瀬さんプロデュースの詩集「馬鹿になれ」が、 発売後3年近く経っているのに、今も尚売れ続けているんですよね。
百瀬さんは猪木さんのどんなところに詩的な感情をもたれたんですか? 百瀬:僕は詩って好きなんですよ。わかりやすい詩はね。
詩人ってね、人にわからないようなことを書くんですよ。 「木の上の存在が風に揺れて地上に落ちる時、子供が産まれた」 なーにを言ってるんだーおまえ!と。ね。
そうするとさ、本屋に出すんですよ。 そうすっとね、その詩人のお父さんとお母さんと弟と親戚が買って、 まず6冊しか売れませんよ。そういう本はね。
詩人って、自分のこと書いても、自分だけが納得してるわけなんですよ。 ところがね、このアントニオ猪木詩集っていうのはね、
ほんとにわかりやすくて、それでグローバルでね、 もうほんとにね、詩人なんていうね、ことじゃないね。 もー、インドのね、預言者みたいなね、ほんとにあれですよ。
ギリシャのね、哲学者みたいなね。そういう広がりがあってね。 俺はある男とね、喧嘩してたんですよ。 そしたらね、ちょっと書いてくれたやつを渡してくれたんですけど、
それにですね、ものすごくいい言葉があってね。 自分が許すってことになったらね、そういうなんかこう、 わだかまりっていうのはね、
この世に存在しなかったんじゃないかっていう。 3行くらいの詩だったんですけどね。書いてくれたんですよ。 ありゃーって思っちゃってね。
それまではそういう姿って見たことなかったんで。この人はほんとに。 でもね、詩人は何が一番の学習かっていうと、「運命」ですよ。
運命のない人っていうのは、詩人には絶対になれない。 運命を持ってるから詩人がすごいんですよ。 俺なんかがいっくら真似しようと思ってもね、
アントニオ猪木みたいな運命を持てるわけもないし。 たまたま僕がですね、ピストル持って刑務所6年入ったくらいでね。 百瀬さんくらい刑務所自慢する男はいないってですね、
いつもこの猪木会長に怒られてるんですけど。 でも、僕はその6年のことで、 このアントニオ猪木のすごい詩心っていうのがものすごく感じられて、
そういう意味でとってもよかったんじゃないかと思いますね。 えーえー。ほんとにね、ものすごい感性なんですよ。 その、猪木会長の感性っていうのは。
―――猪木さんは、百瀬さんから詩を書いてみないかって言われたときって? 猪木:そういう、うたごころって持ってませんからね。
いやー冗談じゃないですよ。っていう話になったんだけど。 いやーそれがまたいい加減なんだな。 やー、いいんだよ、適当に読んで好きなの選んでこれば、(笑)ってね。
百瀬:それが全然そんなことないのね。ほんとにすっごいうまい。
猪木:あれだったら俺が書いてもいいよ、とかさ。 でも書いてみたら、意外と。
あんまり過去は振り返りたくないんだけど、 アリ戦とかこうとかって色々蘇ってきて。 あの時もっともっと深い思いだったな、とかね。
「心の旅」を教えてもらったっていう。これはすごい。 あんまり趣味らしいものないじゃないですか。 いろんなことはやるんですけど、
釣りだとかダイビングだとかやるんですけど。 趣味というほどじゃないんですね。 そういう意味では、あの、ボーっとしてる時ね、
ふっとそういうことを書いてみたり。すごいいい。 上手い下手はともかく、自分の心の旅という部分では いいことをほんとに教えてもらって感謝しています。
―――猪木さんから見た、プロデューサー百瀬博教のすごさっていうのは? 猪木:おもしろい、っていうか。
世の中今型にはまっているでしょ。 だからそれがひとつには戦後教育であったり、 社会構造の中でできあがってしまった。
習慣づいたものって人間はなかなかできない。 できない、って断言してもいいくらいできない。 よっぽど会社だったら、改革するよりも潰しちゃって、
新しく作ったほうが早いよというくらいね。 そういう意味で、非常識という言葉は人が見てないとこ、 やりたくてもどっかで恥ずかしいとか。
それを思い切ってやってしまう、みたいなね。 こないだも、アマゾン河の上でイベントをやるっていうね。 これもみんな、開口一番、馬鹿だね、って。でもこれは現実にやるんだけど。
今度、サスケっていうのが議員になって。 俺が政治に出た時は、なんでプロレスラーが政治家になるんだって。 今頃になったら、プロレスラーが一番政治家に向いてるってね。
馬鹿いってんなって。そういうことの連続ですね。 何かを仕掛けた時は、必ずわかってもらえない。 それがおもしろいんですよ。
わかることなんか最初からやったらつまんないしね。 ―――去年8月、国立競技場で行われましたダイナマイトでは、 飛ばされてしまいましたよね。それはどういう経緯で?
百瀬:それはご本人がね、やっぱり自分がね、 心を決めてね高いところからね東京の夜景を見てやろう、
っていう腹の括り方ですよ。 それをね、ただ飛んだとかね、っていうんだったら飛びませんよ。 *省略(ダイナマイトスカイダイビングの秘話。詳しくは「お笑い男の星座2」)
百瀬:プロレスラーとかね、格闘家っていうのはね、 サラリーマン的なものっていうのは太刀打ちできませんよ。
猪木:人の関係っていうのは、要するに、信じるか信じないかっていう。
大丈夫だって言ったら大丈夫なわけでしょう。それ以上。 だってプロが飛んでるわけだから。心配したってしょうがないし。 人間の関係のなかで、何か言った時に、「うん」と言えるか、
「あーもうちょっと考えさせてください」この関係のつきあいはしたくないよね。 それがどういうことであろうと、意表をついた非常識なことでも、
結果的には面白く。 この番組も二つ返事で「わかりました」と。 ―――リスナーの方から質問が来てるんですが。百瀬さんのほうからお願いできますか?
百瀬:はい。質問は全部で5つきています。 全てイエスかノーかで答えてください。
ロープは一回まで。 アントン覚悟!「奥さん以外の人とも恋をしたいですか?」 猪木:あたりまえ!
百瀬:はーっはっはっは。「最近泣いたことがありますか?」
猪木:あたりまえ!
百瀬:「実はおばけが怖い」 猪木:こわくない!百瀬さんはこわい。(笑)
百瀬:「ビンタをされて喜んでるファンのことを内心不思議に思っている」
猪木:馬鹿だなーっと思っている!
百瀬:「今は元気なんかよりも、電気の発明でいっぱいだ」 猪木:元気と電気と同じ「き」だから。それといの「き」で。(笑)
百瀬:じゃーあと、これ一つ多いんだけど、 「発明でものすごい儲けたら百瀬さんにめっちゃくっちゃお金をプレゼントする」
猪木:する! ―――ということで即答でしたね。
でも、奥さん以外の人と恋をしたいというのは・・・ 猪木:あったりまえですよー。
だっておかしいじゃん今の世の中の常識っていうのは。嘘ばっかり。 だから常識の嘘っていうものを気付かないと。 あの、元々男は種をまく役割なんだから。元々はね。
原始の時代からずーっと。それをいけないとかセクハラだとか。 だから元気がないんで。するしないは別の問題ですよ。 大体奥さん一人でね、じーっとね。考えてみろよ。
そんな奴は馬鹿かねあれですよ。いや、ほんとの話をしてるわけ。 逆を返せば同じですよ。女性だって、「あーいい男がいるな」とか。 ただ、常識という嘘を固めて人間っていうのはきどって歩いてるだけだから、
俺は腹が立つなーっていう。もっと自由にね。 プロレスのルールは1・2・3・4・5まで反則行為が許される。 やっていい、とは言ってない。ね。5は反則ですから、ペナルティですけど。
4.5でとめれば、ムーフッフ。 夫婦の関係とか恋人の関係によって。例えば他の女性と、キスをした。 それで終わりになってしまうのもあるかもしれないけど。
何べん浮気してでも、その後は仲良く戻る夫婦っていうのもある。 だから、それはケースバイケースでさ。 ルールっていうのはね。難しくないですよ。あるがままで。
―――ビンタされて喜んでるファン、っていうのは結構いますし、 道で会って頼まれたりしませんか? 猪木:いやーもう道でも空港でも駅でも。この前は飛行機のなかでね。
これも恒例になっちゃって、前に乗った乗務員が次の申し送りで言って、 列ができちゃって。この前は市長まで来てね。 市長はさすがにやらなかったけどね。
変なものが流行ってしまって、ほんとになんだろう?って思うんだけど。 ただね、これはやっぱり気合入れてパチーンってやった瞬間に、
ある電気が走るんですよね。 その時に、元気の出る回路というのから指令が流れてね。 そういうことじゃないかなーって思います。
偶然で、ただただそういうことじゃなくて、 それにはちゃんとした理由があるんですね。理屈があると思いますよ。 ―――ビンタされて元気になったーって言う人が増えれば
日本にとっていいことですよね。 そして、百瀬さんと猪木さんといえばPRIDEです。 今後のPRIDEについてお話を聞きたいんですが。
百瀬:もうそろそろ飽きてきたんじゃないかって思うんですよね。 ですから、新日にすごいね、力持ちがいるんですよ。
ボブサップをね、軽々と担いじゃう中西とかね。そういう人がいるんですよ。 そういう人がですね、猪木会長の力でPRIDE出してもらったり。
それからまたものすごくハンサムボーイでですね、 猪木会長を慕っているLYOTO君とかね、いるんですよ。 そういう人がね、PRIDEに出てもらえればね、
もっともっとね、見る人も喜ぶしね。 これからは、アントニオ猪木が発掘したLYOTO君とかですね、 今までほんとに頑張ってきた中西とかですね、いろんな人がいるんでね。
あの中村ってすごい男が出てですね、 自分の3倍くらいの外人選手をのしちゃったんですけど。 そういう人もいるんですよ。
そういう人達に、会長からお話してもらって、 PRIDEのリングに上げてもらえればね、ますますね、 こうPRIDEの力もつくんじゃないかと。
これからまた、もっともっとまた、お願いしてね。 この人はこんなすごいのかー、 って潜在能力を引き出していきたいなーっていうのが僕のほんとの考えですね。
猪木:マンネリっていうのはすぐにやってきますしね。 企画っていうのは常に斬新に新しくしていかなきゃいけないし。
それからもう一つは、グローバルという部分で これからPRIDEはアメリカに進出していくとか。 そういう意味では、PPVというケーブルでですね、ネットをしていけば、
今まではそこに行かないと自分たちの主張ができなかった表現が、 メディアを通じてね、世界に流れるわけでね。 PRIDEの放送もアマゾンまでいってるんですよ。ブラジルまでね。
そういう意味ではもっともっとグローバルになっていけば。 ひとつには、あの、異種格闘技とかそういう意味での統一的な調整機関っていう。
コミッショナーって言葉はあんまり好きじゃないんですけど。 まー、K−1の選手も、結局みんな自分が一番強いと思ってるわけです。 だからそういう分野で、この世界で強くても、だったらこういう勝負をしたい、
とかっていうのが、たぶんファンからみると、永遠のテーマなんですね。 誰が強いんだって。 そういう意味では、格闘技っていうのはこれからいい時代を迎えているって思うしね。
ほんとにそういう意味では直接元気を送れるし。 もうひとつ俺が思うのはね、野球もメジャーであって、 フットボールも今スポンサーがついて。
我々はそういうものとは違ったパワーでね、格闘技がみなさんに夢が送れるといいな。 そういう意味での調整機関っていう。 そうすると、今までのをボーダレスにしないと、
ここからの選手はあることで出れない、とか団体が違うから、とかじゃなくて、 そういう選手が交流できる形になっていけば、よりこれから進化していくと思いますね。
百瀬:まだまだファンが喜ぶことをいっぱい考えてますんでね。 一昨日もね、野菜カレーをご馳走になりながら、来年の話もね、もう既に。
鬼が笑うどこじゃなくてね。 再来年の話もね、ほんとにね、どんどんどんどんしてね。 批判的な身内くらいやなものはないんですよ。
だからそういうことでね、なんでもやってみよーっていうね。 やらないことにはね、どうせ俺はあんないい女にはもてないんだ、とかね。
そんなこといったらね、永遠にガールフレンドなんてできませんよ。 だから、そこんところをね、もっともっと学習してね、 立派な青年になってもらいたいなーって思ってね。
そういうこともお願いしてね、もういやいやながらね出てもらったわけですけどね(笑)。 ほんとにそうです。だからみんなも真似してね。
自分は、いろんな可能性持ってるんだっていうことでね、 アントニオ猪木って言う人をよく見ながら、 自分も頑張ろうってことやってもらいたいと思いますね。
猪木:迷わず行けよ、行けばわかる。 計算だらけの人生ですから、計算も大事ですけど、
どこか一歩、夢に向けてチャレンジをしてもらいたい。 ということで「元気があれば子供もできる」ってことで、頑張りましょう! TOPに戻る
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