My Favorite Book「私の好きな本」
 文・水道橋博士 月刊カドカワ 12月号より 

中学時代に殿の自伝「たけし」(講談社)を読んで、
将来は、この人の下に行こうと思いました。
 
田舎の進学校で同級生には ハイロウズ(元・ブル−ハ−ツ)の
甲本ヒロトがいたんだけど彼は、
ラジオから「ビ−トルズ」が流れてきて
自分がロック歌手になることに目覚めたらしいんだけど、
僕の場合はラジオから、
オ−ルナイト・ニッポンの「ビ−トたけし」が流れてたんです。

映画の「フイールド・オブ・ドリームス」で
ケビン・コスナーの聞く天の声、啓示みたいなもんです。
ブル−ハ−ツと言えば、最近、
「さよならブル−ハ−ツ」(宝島社)を読み返して、
外山恒一ってライターでもあり、
自称革命家のパンク日記なんですけど売れてないし、
絶版されてる本、なんだけど、忘れられないです。

自分がブル−ハ−ツを愛するがゆえに
コンサートで糾弾ビラを投げつける瞬間の「屈折愛」がたまりません。
この本文庫にして欲しいものです。
 
そういえば、「フィールド・オブ・ドリームス」の原作
「シュ−レス・ジョ−」(集英社)は映画以上に大好きです。
映画では黒人作家に設定を変えてるんですけど、
小説ではサリンジャ−が好きだから誘拐するって〜ところが
ボクも丁度たけしさんに弟子志願しようとしていた時期だったんで
これは「俺だよ」と思いながら読みました。
 
これも屈折愛なんですよ。
今年は宮崎学の「突破者」(南風社)に心酔しましたし、
団鬼六の短編集なんかに心奪われましたが、
すぐに著者と対談で会えたりして、そういう意味では、
いい職業ついたな〜って中学時代の「たけし」に感謝してますね。

 

 

 

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