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新世紀プロレスマガジン『凄玉 SUGODAMA』福昌堂より

第一回 『猪木教は宇宙を救う!』

第二回 今こそ“シュート活字”宣言!

浅草キッドのマット界ブッた斬り大放談

「紙! 悩んでないで相談しなよ!!」

「“シュート活字”って一体なんだ?」

玉: ♪言いたいことは〜いろいろあるけど〜全ては言えない!

水: いきなり、なんで、『リーブ21』の松崎しげるになってんだよ。

玉: だって、今回はそういう話なんでしょう?
   ♪紙!悩んでないで相談しなよ!

水: そうだな、今回はマット界と言うより、
   「紙」のマット界についての提言。
   ズバリ「シュート活字プロレス」について 我々から提言したい。

玉: 「活字プロレス」ってのは、聞いたことがあるけど
   「シュート活字」ってのは、この本の読者も
   初耳の人が多いんではないの?

水: そうだな。
   じゃあまず最初に「活字プロレス」と「シュート活字」について
   定義しておくか。

玉  最近、ターザンと付き合い出してすっかり定義好きになりましたね。

水: ほっとけよ!
   まず「活字プロレス」とは、
   プロレスの持つ物語性とファンタジー性の世界を愛する
   プロレスファンに提供されるプロレス記事のことで、
   その内容は読者に想像力を喚起させたり、スパイスとして
   適度な謎解きがちりばめられていたりするのが特徴だ。

玉: 東スポの
   「福岡ドームにアゴの飛び出た謎の白覆面男現る!」
   といった記事を思い起こせばいいね。

水: 「そりゃ猪木に決まってんだろ!」
   ってあえて突っ込まない、プロレスのファンタジーの世界に
   一緒に乗っかってしまう報道姿勢のことだな。

玉: ファンの方も
   「東スポなんて日付以外は全て誤報なんだから…」って
   笑って済ませる態度ですからね。

水: で、これに対して「シュート活字」とは、その名の通り、
   ファンタジーの世界から出て、正確に事実を検証して
   他のスポーツジャンルと同じようにジャーナリズムが機能して
   プロレスを報道しましょう、語りましょうっていう姿勢だ。

玉: それは、つまり、選手の強弱を測定したり、あの試合は真剣勝負で、
   あの試合はショーだって「暴露」をしていくことなの?

水: いや、真剣勝負、八百長論ほど不毛で幼稚な議論はないよ!
   「暴露」ではなく、どこまで客観的事実に迫れるかの情報開示、
   横文字で言えばディスクロージャー。
   俺たち風に言えば、隠し事ナシのあけっぴろげに行こう!てことだ。

玉: でも、ファンが舞台裏を知り過ぎてしまって
   冷めてしまうことはないのかな?


「ターザン山本が“週刊プロレス”をオバケ雑誌にした」

「今じゃ、本人がただのオバケになってますけど‥‥」


水: じゃあ、なぜシュート活字待望論が叫ばれるのかを、
   日本のプロレス報道の歴史を整理しながら説明していくよ。
   まず、これだけ「プロレス」ってジャンルが紙媒体で
   多種多様に出版され、基本的には団体側主導のリード通りに
   検証され、ビジネスとして成立している国は、
   世界中にどこにもないことなんだよ。

玉: ま、べナン共和国と比べても、日本の識字率は高いですから…

水: 「ここがヘンだよ」のゾマホンの国の話をしているわけじゃない。
   でも、昭和の力道山プロレスより、
   プロレス活字のあり方って言うのは、業界の不文律に従っている。
   つまりビギナーを見つけては、読者として入門させ、
   偏向した知識と見方を与えて、プロレス界へ観客、
   マニアとして取り込みながらも、やがては大人になると
   その興味を冷めさせ、卒業生を送りだす。
   つまり従来からのファンが「長続きをさせない」循環から
   変わっていってないって見方があるわけ。

玉: ま、プロレスファンってそういうものでしょ。

水: 未だに長州力なんかは
   「この業界は東京スポーツ以外は必要ない」
   なんて言い方してるくらいだからな。

玉: 長州は「週刊ゴング」の金澤だけは必要なんじゃないですか?

水: そんな業界通の細かい話はいいよ!
   その中で、プロレスマスコミには
   いくつかの革命的な出来事があった。
   まず「週刊ファイト」井上編集長が、団体広報的ではない、
   主観的なプロレス論=活字プロレスを発明した。

玉: プロレスマスコミのコロンブスの卵が、
   I編集長の喫茶店トークで発明されたってとこが凄いですね。

水: 次に村松友視の『私、プロレスの味方です』の発刊。

玉: この本でプロレスはサブカルの仲間入りしましたよ。

水: そして極め付けは井上編集長の弟子である、
   ターザン山本がカリスマ編集長として
   「週刊プロレス」を日本雑誌史上に残る驚異的な
   部数売上げを誇るオバケ雑誌に作り上げた。

玉: 今じゃ、本人がただのオバケになってますけど…。

水: それでも、「活字プロレス」ってのは、
   ターザンの超人的な活躍で
   「プロレス」が「プロレス」である時代までは、
   天井知らずに部数を延ばし続けることが出来たわけ。

玉: ところが、ターザン曰くの「プロ・格」時代到来以来、
   ターザン本人が業界から石もて追われるは、
   プロレス誌と格闘技誌との棲み分けは進むは、
   プロレス誌と格闘技誌お互いが部数を食いあうは、
   どうにも頭打ち、衰退状況になったわけですね。

水: ま、正式に言えば、
   93年のK-1旗揚げ、パンクラス旗揚げ、 UFC開催が、
   一番大きなパラダイム・シフトだったのは、間違いない。
   この3つの動きによって、格闘技と交わるようになったプロレスを
   今までの、プロレス内だけのボキャブラリーや、
   従来のプロレス用語だけでは語ることが不自由になってきた。

玉: そこにはインターネットの普及も大きいでしょ。

水: ネットの革命はフルタイムで世界規模で、
   マット界がリンクしていて、世界地図が書き換えれる瞬間を
   ファン自身が特派員となって書き込んだレポートを
   ネットでは無料で瞬時に閲覧するようになった事なんだよ。

玉: それだけ多くの事実なり、批評なり、妄想なり、
   邪推なりがネットに出回れば、ますます従来の活字プロレスは
   土俵際に追いやれれるね。

水: こういう状況を踏まえた上で
   新たなる活字の手法「シュート活字」を提言する、
   『開国!シュートプロレス宣言』(読売新聞社)が
    97年 に出版されたんだよ。

玉: この著者、田中正志さんは、
   博士の中学時代からの知り合いですね。

水: そう、今から20年前だね。
   俺が中学時代、田中さんは同志社大学で
   「レスリング・ダイジェスト」ってファン雑誌を主宰していた。
   その頃、うぶな俺は田中さんと文通したりする仲だった。

玉: それで、田中さんは博士を弟子と呼ぶわけですね。
   まるで田中正悟と前田日明のようですね。

水: 例えが悪いよ。
   田中正悟と前田はもう絶縁してるだろ!
   とにかく田中さんはすぐに、弟子にしちゃう人なんだよ。
   その後、田中さんは米国に移住、ビジネスマンになってたんだけど、
   プロレス研究者として95年に
   『プロレス・格闘技・縦横無尽』(集英社)を出版。
   これは364頁2段組の大作であり、の著者が、世界のプロレスを
   日本式プロレスと比べた比較文化論でもあり、
   MBA修了のニューヨーク在住の現役証券マンによる、
   プロレス経営論としても読める、
   一種、奇抜なプロレスガイドブックだった。

玉: なるほど、
   しかし、この本は処女作なんでプロレス世界地図の展望が前面で、 
   「シュート活字」としてのそれほど過激な表現はなかったと。

水: そして田中さんのプロレス著作第2弾がこの
   「シュート…」だったんだ。

玉: 第2弾は、博士は原稿段階から、いろいろ相談受けてましたね?

水: そう。
   この本は、決して悪意ある暴露本じゃないけど、
   ファンが拒絶反応を起こしそうな業界タブーを恐れず書いてある。
   だから出版先が決まらなかった。
   で、日本にいる俺が原稿を持って、出版社を廻ったりしたんだよ。

玉: まさに弟子じゃないですか。

水: ただ、この段階では、俺は、
   この内容のまま、出版することに俺は大きな抵抗があったんだよ。


「アングル(仕掛け)がファンに語られて良いものかどうか?」

「オレ達は、演者(レスラー側)の立場だってよくわかるからね」


玉: どういう内容なんですか?

水: 基本的には、プロレス讃歌であり、状況認識であり、
   メディア論ではあるけど、内容を短く語れば、謎だらけに見える、
   「丸見えの底なし沼」たるプロレス(=これは世の中、ショウビジネス、
   政治、など、読替え可能なんだけど)は幾重にも張り巡らせた、
   大衆操作のアングル(仕掛け)に満ちた、プロの仕事人による、
   ショービジネス興行であると規定してる。

玉: 我らが猪木さんも
   「プロレスとは興行である」とまずプロレス転向した際に
   一番最初にオーちゃんに語ったらしい。

水: そして、日本のプロレスはレベルとしては
   世界に比類なき最強のエンターテイメント芸術であるにもかかわらず、
   ジャンルが商業的に大きな恩恵を受けているとは言いがたい。

玉: 全日本プロレスの分裂が象徴的だよな。

水: だからこそ、このマルチメディア、ボーダーレスの時代に、
   従来の慣習を捨てて観客が主導権を持つ、
   情報の公開と新しいプロレスへの視点を呼び掛け、
   マット界も一般社会から偏見で見られるマニアックな
   胡散臭い世界から脱皮すべきだって意見してるんだよ。

玉: 別に正論で何も問題ないじゃない。

水: でもオレ的に言えば、
   書かれている内容に、やはり、抵抗もあった。
   業界用語集まで書き込んだ、アングル(仕掛け)が
   ここまでファンに語られて良いものかどうか? 
   また、そういう観客の楽しみかたを是とするべきなのか?
   当時は疑問だったの。

玉: ましてや、俺たちは、芸人としては観客ではなく、
   演者(レスラー側)の立場だってよくわかるからね。

水: 田中さんはシュート活字を解禁している米国、
   特にWWFの好況を伝え、このアメプロと呼ばれる
   「純プロレス」のビジネスの仕組みがエンターテイメント
   であることであることの徹底的な情報開示である。
   と言ってる。
玉: で、結局、シュート活字を解禁しているWWFはあの頃よりも
   さらに繁栄、プライムタイムのレギュラー放送を確保して
   世界各国に輸出、年商400億円の産業規模になっているもんね。

水: それに良し悪しは別として、
   舞台裏が語られるフライングはあちこちで、
   今後、起きるのだから、それは時代の趨勢そのものであるし、
   むしろ、プロレスの舞台裏を観客に秘匿するより、が、
   開示していくほうより一般性と習慣性、恒常性のある、得られ、
   ファンと観客を業界が繁栄すると、さまざまなプロレス以外の
   業界の例もあげて、くりかえし語ってるわけだ。

玉: 米国の煙草産業が煙草の害を公に認めながら、
   共存共栄していくこととかね。

水: でも、この出版時点では俺は田中さんの翻訳調のハードな文体と、
   文章の中にある、先見性ゆえのマガマガしさ。
   自説だけが正しいと言いきる独断的口調に鼻白む人も多いだろうけど、
   まあ、日本のプロレス者が読めば、副作用のある劇薬で物議をかもす
   であろう〜とオレは思ってたの。

「例えるなら元“フルコン”の山田編集長って例えろよ!」

「でも現在は、前田日明も引退して現状も変わってきた」


玉: その点で博士は前田日明についても気にしてたじゃない。
   「プロレス業界に活字の検閲があるとしたら、
    それは、前田日明の自我以外にありえない」って。

水: そう!
   だって前田は新日本黄金時代に村松友視さんの名著
   『私、プロレスの味方です』を全日本プロレスとの
   イデオロギー闘争の理論書のようにありがたがった猪木を
   公然と批判してたし、その村松さんにさえ
   「シロートがわかったことを書くな!」
   と断罪してたんだから…もし、この本が売れるようなことがあったら…

玉: いつ、田中さんが
   「噂の真相」の岡留編集長になっても不思議じゃないと。

水: おまえな、この雑誌は福昌堂から出てるんだから、
   例えるなら「フルコン」の山田編集長って例えろよ!
   俺がこの本に協力できない一点は前田信者として
   個人的な前田日明に対する敬意と忠誠そのものだったわけだよ。

玉: でも現在は前田も現役引退。
   リングスもKOKルール移行と現状も変わってきた。

水: そんな理由で、今まではこの本の内容については、
   プロレス応援団芸能人として、我々が関連している
   さまざまなプロレス系の番組や雑誌の連載などにも
   語ることはなかった。

玉: しかし、この本は発売時に想像以上に売れなかったと…。

水: そう。
   業界内でも、黙殺されたし、取り上げられこともなかった。
   でも、さすがに、ネット時代だから、ファンの中に、
   この本の新しい視点に反応する人が、同時多発的に
   ネットに書き込むようになる。
   それでこの本の余波が専門用語としてファンレベルで普及して
   アチコチで語られるようになった。

玉: 今、「アングル」って言葉は、
   ファンの間では当たり前のように使うよ。

水: 「ワーク」だとか「ジョブ」だとか「ブック」だとか、
   あちこちのファンがしたり顔で掲示板に書いてるだろ。

玉: 金星・グビ投げ・ごっちゃんです!とかさ〜。

水: それは相撲用語だよ!

玉: でも芸人でもシロートが
   「さぶい」とか「ゲラ」だとか芸界の専門用語を使われるのは
   なんだかな 〜って思うよ。

水: でも、その流れは止められないね。
   しかもそういう書き込みが、ある種、低レベルな便所の落書き化
   してるのも間違いないし、また本来のこの本の主旨を理解して、
   英文、日本語交えての恐ろしくレベルの高い議論が無名の論客や
   あるいは海外の興行関係者によってされてる掲示板もあるわけ。

玉: 世界中で情報交換してるんだ。

水: それこそ、専門誌以上のレベルの考察が日夜されてるわけだよ。
   確かに本は売れなかったけど実質的には、田中さんの予想通り、
   シュート活字への流れは止められなかったわけだよ。
   ならば、業界用語を語って知ったかぶりする、中途半端な
   すれっからしのファンを増殖させるより、原点を読んでもらって、
   「シュート活字」の意味や主旨をもっと判ってもらうほうが
   「活字プロレス」側、商業誌側にとっても良いことだと思うのよ。

玉: 「シロートが語るな!」じゃ、
   ネット時代は通用しないからね。

水: それと、これは俺がシュート活字を支持する一番重要なテーマだし、
   この本が掲げる主張でもあるんだけど…
   「真実は必ずしも重要でなくとも、ニセモノを見分ける嗅覚は
    必要なのです。それが情報を正しく読み解くための知恵、
    メディア・リテラシー。この能力を身に付けることは、
    市民生活の向上を意味します」(「シュート…」130Pより引用) 

玉: リテラシーってなんですか?

水: リテラシー。識字率、識字能力。
   メディアを選別する認識力って意味で、メディア・リテラシーだな。

玉: それがなんの役に立つんですか?

水: これは俺の持論だけど
   「プロレスについてしか知らない人はプロレスについて何も知らない」
   と思うんだよ。

玉: どういうことでずか?

水: 例えば俺たちの業界で言えば
   テレビや一般メディアではジャニーズ事務所のスキャンダルは
   まったく報道されないわけでししょ。

玉: 一般の女・子供は「東京スポーツ」だって読まないからね。

水: だから、芸能界を見ている視点ですら、
   あくまで、清く正しく美しい世界にしか写らない。
   マスコミなんて斜に構えて見るもんだってことを
   初等教育の段階で教えなきゃダメなのに。

玉: 俺の子供なんか小学1年生ですけど
   「噂の真相」読ませてますよ。

水: それは極端すぎる!
   そういう大衆操作があることを知って、
   それでもジャニーズを応援していことと、全く知らないままで、
   ジャニーズファンって言うのは別種なファンなわけだよ。
   飛躍して言えばそういう人間がメディア・リテラシーがないから
   免疫もなく、社会に出ていくから、カルト宗教なり違法な
   マルチビジネスなり、霊感商法なりにハマっていくわけなんだよ。
   シュート活字はプロレスを通して
   その能力を養う一つの方法でもあるわけだ。

玉: なるほど。
   ファンと言うより、妄信的教義にとりつかれたような、
   うんざりするようなプロレスおたくっていますもんね。

水: それとは逆にプロレスの裏も表も全てを知った上で楽しむ、
   卒業知らずの永久的なファン。そういうファンのことをこの本では
   マーケッティングの理論を引用して「スマート」と呼んでいる。
   ま、この呼び方そのものがカッコつけてて俺は好きじゃないけど。

玉: 芸能界のプロレス好きタレントで、ビビるの大木みたいなのは?

水: あれは、この本によれば「マーク」と言うらしい。
   典型的な大衆プロレスファンだな。
   アングルにドップリ浸かってる、
   ある意味最も純粋なファンと言えるかも。
   橋本の復帰を願って千羽鶴折っちゃう少年ファンとか。

玉: 団体にしてみりゃいい鶴、なるぬ、カモだね。

水: しかし、この層は、業界にとって人畜無害で別に悪いわけじゃない。

玉: でもファンの中には週プロとゴング毎週両方買ってて、
   プロレスの知識は抜群なのに、「紙プロ」みたく、試合そのものより、
   プロレスというジャンル自体のダイナミックさやレスラー個人の
   スケールの面白さを楽しんでる雑誌には見向きもしないタイプ
   っているじゃない。芸能界で言えば海砂利水魚の有田みたいな。

水: こういうのはスマートとマークの中間で
   「シュマーク」って呼ばれてる。
   実はこの層が多すぎて「発言権」を得るのが、
   日本のプロレス界が競技としては世界市場で最高レベルに関わらず、
   産業規模が膨らまない最大の原因であるって、
   この本では分析されてある。
   ま、田中さんによれば俺たちが断固絶対的に支持する
   「紙プロ」でさえ、シュマーク養成雑誌に過ぎないとのことだけど…。

玉: ま、これには、博士も異論ありってことなんでしょ。

水: 「プロレスの中には様々な真実はあるけどたった一つの事実はない」
   って言葉があるようにシュート活字にはたった一つの事実を
   旗印にした独善的な、暴論が含まれる危険性もあるからね。
   だからこそ、俺は従来のファンタジー型の「活字プロレス」と
   「シュート活字」は両輪であるべきだと思うけどね。
   それでも、田中理論が納得できるのは、
   実際、日本のジャニーズの悪業がNYタイムズで暴れたり、
   相撲協会の八百長は外人記者クラブでしか、話題にならない
   現状はあるわけだから。
   日本の活字レベルの意識や自覚が遅れてるのは間違いない。

玉: でも、オレたちはそういう本職じゃないから、
   こんな提言しなくても…

水: だからこそ、シュート活字を業界タブーにしない
   ムードメーカーとして、ここで発言してるわけだ。
   ネットでこれだけ、規制緩和されて自由な論議がされてるのに、
   商業誌が遅れをとってるのもいかがなものか?

玉: それだけじゃないですよ!
   団体側もファン構造がこういう状況になってることを
   知らないと損する事態ですよ。
   団体側・ファン側が双方理解したうえで、
   お互いの予想を裏切るタヌキの化かしあいがあれば、
   もっと熟成された美味みが出るのにね。

水: まぁ、今のようなプロレスマスコミの
   ♪言いたいことは山ほどあるけど全ては言えない〜って
   状況が異常なんだよ。

玉: 紙! 悩んでないで相談しなよ! だな。


(シュート活字理解のための基本的な用語)
         
 ◎文・宮下大士(シュート活字啓蒙委員会)

〇ANGLE(アングル=角度、観点)
 @「仕掛け」A「やらせの構造」の総称
 政治からジャーナリズム論まで、広義には色々な場面に使われる
 便利なメディア&ショービジネス語。マス・マニュピィレーショ
 ン(大衆感情操作)の仕組み。

〇WORK(ワーク=働くこと、お仕事)
 @合理化された嘘やあらかじめ決められた結末が、プロレスとい
 うワーク(職業)の中身になる。

〇JOB(ジョブ=仕事、作られたもの)
 @引立て役A予定通りの奉仕的な敗北
 「年間最高試合賞」の敗者こそが、プロレスにおいて「真の最強で
 あり一番素晴らしい」と言う事。

〇BOOKER(ブッカー・ブックする=契約者)
 業界隠語の意味は台本(鉛筆)役のこと。日本ではマッチメイカー
 とも呼ばれ、試合の筋書きを担当する、現場の最高製作責任者。
 舞台裏の権限を意味する。

〇シュート活字について論議されているHP

『もっとよゐこのプロレスの悩み相談室』

『メモ8HP』

『禁断の「真・格闘技用語集」』
 
(現在のアメリカンプロレスの現状)

 現在アメリカではWWF・WCWの2大メジャープロレス団体が
 あります。昨年WWFが株式公開を成功させ、ウォール街が正式
 に約1千億円の資産価値のある会社だと認定しました。これは物
 凄い事です。例えば新日本プロレス(株式公開していませんが)
 がどれほどの資産価値のある企業かという事を考えれば、WWF
 とは何百倍もの差がついてしまったということなんです。
 80年代からすると信じられない事で、約10年の間にあっとい
 う間に日米の立場が逆転してしまいました。SハンセンやA・ザ・
 ジャイアントが全盛であった70・80年代というのは、世界で
 一番高い給料を払うのは日本だったのです。だから外国からも
、一番素晴しいレスラーが来日していたのです。
 ところが、この10年であっという間に逆転してしまい、今では
 「なぜわざわざ日本に行かなきゃならないのか?」という考え方
 に変化しているというのが現状なのです。2000年1月4日に
 東京ドームでB・ゴールドバーグが初来日する事になっていまし
 たが(結局怪我により来日は中止)対戦相手がS・スタイナーで
 あったという事が象徴的な例であるわけですが、ゴールドバーグ
 にとり日本とは「行ってやろうかな」程度でしかないという事な
 んです。
 昔は外人レスラーにとり「日本に呼んでもらう」という事は大変
 光栄な事であり、「頼むから日本に呼んで下さい。一番高い給料
 払ってくれるのは日本です。」という状況であったのが、今では
 「日本人相手に厳しい試合でもさせられて、怪我でもしたらどう
 してくれるんだ?(だから)普段から試合をしているS・スタイ
 ナーとのコンビでいいなら行ってやってもいい。」というくらい
 の大きな差があることを理解してもらいたいのです。

(タブーとの決別とエンターティメント宣言)

 なぜこの10年でこれほどまでに差がついてしまったのかという
 と、1989年にWWFのビンスマクマホン(WWF最高責任者)
 がある裁判の席上で「プロレスは真剣勝負ではなくスポーツエン
 ターティメントです」とはっきり証言してしまったのです。裁判
 の席で言うという事は、当然新聞をはじめとした各メディアに全
 部載るという訳ですから、彼(ビンス)は確信犯として言ってし
 まったわけなんです。もう時代は変わっている。すべて喋ってし
 まった方がいいんだということで言ってしまったのです。これが
 現在の巨大な成功の元を作ったといわれています。

 

 

 

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