★浅草キッド推奨インタビュー★
ターザン山本巻頭インタビュー
『スーパー写真塾』より

ターザン山本プロフィール
1946年、山口県生まれ。立命館大学を中退してブラブラした後、『週刊ファイト』でプロレス記者デビュー。やがて『週刊プロレス』の編集長にまで成り上がると、SWSを潰し東京ドームでオールスター戦を開催するまでになるが、あまりにも大きくなりすぎたため新日本が『週プロ』を取材拒否。この闘いに敗れると、会社を退社して落武者業に勤しむようになる。ちなみに先日、ロフトプラスワンで吉田豪と共演した際、客前での公開ブリーチで金髪となった。 (インタビュアー:吉田豪)


――今回はプロレスの話を聞くなと言われたので、子供の頃に山本さんがお風呂で巨乳に目覚めた話からうかがいたいと思います(笑)。

「そうか! ウチの親父は帝人に勤めてて、社宅があったわけね。そこにお風呂があるんだけど、浴場に古木戸があるわけですよぉぉぉぉ! で、俺はもう小学校の低学年で小っちゃいから、男風呂も女風呂も行き来するわけですよ。で、まあ俺の同級生のお母さんが、ものすごぉく豊満なんだよね!」

――豊満ですか(笑)。

「もう顔から下が丸みを帯びて、おっぱいも太股もものすごいわけよ。俺はちっちゃいでしょ。もうビーナスを見上げるような感じで、小さいながらもエクスタシーだったよね」

――エクスタシー感じましたか(笑)。

「もう6歳の頃に、『うわぁ、もうすごいこれは!』って、おちんちんは硬くならないけど視覚的な快楽というか、スパークしてね! こんな若いお母さん方、まあ30歳ぐらいだろけど、その豊満な成熟した魅力はず〜っと尾をひいたねえ」

――いまだに巨乳好きなのはそれが原点、と。

「まあ巨乳もそうだけど、巨乳も含めたこの豊満さね(手振りを交えて)。肉づきのよさ。成熟した感じ。これがね、俺あのお風呂の夢見る、今でも夢みる俺は、その風呂の夢よ!」

――夢見がちですねえ(笑)。夢の中では、山本さんは53歳で見上げてるんですか?

「いや、俺は少年になってる。少年のまま、こういうお母さん欲しかったよーって」

――極真空手と同じで基本は円ですか(笑)。

「そう、基本は円! 俺は円ですよ、全て! 丸みを帯びた世界が1番いいわけよ。地球も丸いでしょ? その丸みを帯びた世界が、要するに一種の子宮願望になるわけですよ!」

――体内回帰願望みたいな(笑)。

「体内願望を視覚的に外側まで満足させてくれるのが、その女体というわけですよ!」

――女体(笑)!

「女体っていう言い方がいいよね! 女体のその豊満さがもう円の曲線でしょ。成熟してるわけよ、ちょうどいい感じで。だから俺は若い人のスタイルのいいのには、感じないんだよね。成熟して子供が産まれて、30歳前後ぐらいで女体が熟れきっているようなさあ」

――確かに山本さんが付き合われてきたのは、ポッチャリ型の女子が多かったですよね。

「それでこう、母のイメージもあるというね。そのイメージが俺は本当に焼き付いてるね!」

――それを追い求めて、生きてきた。

「本当、夢見るんだから! 『あそこに帰りた〜い!』って感じで。『もう1度その社宅のお風呂がここにあれば!』って感じですよ」

――あっても、入れないですよ(笑)。

「だからねえ、人間というのはマセてる感じが一番いいんだよ。俺は、超マセてたわけ。6歳とか7歳の時にマセるという感覚が、ものすごく快楽だったねえ」

――じゃーあんまり同級生とかには目がいかないんじゃないんですか?

「いかない。だから、女体もそうだし初恋も自分よりも上位にある人ね、上位 的な概念にものすごく惹かれるわけ。俺は。だから、即物的なSEXしたいとかやりたいとかいうことよりも、俺は精神的なものにものすごい惹かれるんだよ。エネルギーが集中して、爆発するわけ!」

――じゃあ、初恋というと?

「それは小学校5年の時。都会から女の子が転校してきたんだよ! その子が非常に都会っ子だから着ている服とか髪型とかものすごいかっこいいの。ボクは自分の家が貧乏で、お母さんが37歳ぐらいに生まれてるから、若いお母さんに対するものすごい憧れがあるわけよ。色気もある若いお母さんの娘さんっていうんで、洒落た服装して、つんとしてるわけよ」

――やっぱりお母さんがポイントで(笑)。

「その人がずっと初恋。中学校も高校も一緒」

――それだけ一緒で接点無かったんですか?

「俺はやっぱりプラトニックラブだから!」

――今となっては、まったく信じられないですね(笑)。昔は攻めなかったんですか?

「うん。攻めなかった。いやあ、俺はダメだよ。大学中退してるし、職業はいい加減だし、風来坊だし、競馬は好きだしさあ。勝手な人生で、それはもう彼女からしたら俺は絶対ペケだよ。だから、遠くで見ているの」

――でも週プロ編集長時代には権力もあって。

「まあ、その頃は地位も名声もあったかもしれないけども、やっぱり生活がハチャメチャだから、家庭に向かないんだよ。だから、そういう思いが11歳ぐらいの時からもう42、3年続いてるわけ。それは美しいよ。それで俺は彼女の名字をペンネームで使ってたわけ」

――確かにプラトニックですよね(笑)。

「プラトニックでしょお、これ!」

――それで聞きづらいんですけど、山本さんの性の目覚めはどんな感じでしたか?

「性の目覚めは、だからそういう形で、俺はあのぉ性欲は非常に強くないわけ。まあ、坂本竜馬が言ってんだけど『人間ていうものは、どんなにエエ格好して地位 があろうが、結局ヤッてる格好見たらみんな一緒だ』と。だから、俺はそのSEXということに関して抵抗感があるんだよ。ブレーキがかかるわけ。非常に野蛮な行為でしょ、あれは実際。裸丸出しの非常になんか動物的な行為というのがあるから。だから俺、ものすごく抵抗感あるよ」

――山本さんはすごく動物的なイメージなのに、なんでそんなとこにだけ抵抗感が(笑)。

「いや、従来の俺は元々そうなの。いまのイメージとしては、かなり野生味溢れたエネルギッシュで精力旺盛な男だと思うだろうけど、全くこの実態は反対なんだよ」

――ギミックなんですか、それは?

「そういう物に対して抵抗感があるから、別の所で爆発したわけだね。だから、非常になんていうか、あのぉ初体験なんかも遅い」

――結構、エロ本とか読まれてたんですか?

「エロ本じゃなくて、大蔵映画というのがあったわけよ。団鬼六さんの縛りの映画とかあってね。白黒のエロ映画。見に行きましたよぉ。高校生の時は、田舎だからそういう映画館がないわけ。それが大学で京都に行って」

――いろんな文化に目覚めて。

「そう! 目覚めたよぉぉぉぉぉ! アルバイトやって、そのお金でネグリジェサロンに行くわけよ。ネグリジェ着た女の人がいっぱいいるわけ。そこに、日銭で稼いだ630円のアルバイト代を持って行くわけよぉぉぉ」

――そこで口説いたりしないんですか?

「いや、しない。俺は。潔癖症なんだよ」

――じゃあ、最初の奥さんを口説くに至った経緯っていうのは、何かあったんですか?

「立命館大学の映画研究部に同級生で2人ほど女の子が入ってきた、その1人ですよ」

――それは、取り合いになりますよね。

「とにかく俺は女の人で一番優先するのは頭が良いことなんだけど、その子はものすごく頭良かったわけ。俺みたいな性格の、こんなややっこしい世界を好きになるというのは、物好きか、俺の才能に惚れる。この2つしかないんだから。だからSEXやることだけとかいう付き合いは、俺は出来ないんだよね。手応えを感じないから。この2つしかないから、あとのことは俺はインポになるわけ」

――あとは、インポでしたか(笑)。

「そういう頭の良い要素が無しに、やろうという気持ちにならないんだよ」

――でも大学3年で学生結婚とかしてるし、マセた感じがするじゃないですか?
「いやあ、俺はとにかく1番乗りで結婚すると思ってたから」

――それも結局、勝負なんですか(笑)?

「勝負! 誰にも負けたくないから、俺は。自分の同級生の中で400人ぐらいいたけど、俺が1番最初に結婚するって宣言したよ!」

――宣言したから結婚したんですか(笑)?

「俺は何でも宣言するの。もう、その集中力はすごいよ。だから最初の結婚の時も、こうと決めたら俺は彼女の家になだれ込んでいったもん! そこに住んじゃったんだもん!」

――強引に行って、嫌といわせない(笑)。

「そう、住んじゃったんだよ、相手の家に! もう、だから迫力に圧倒されるよ」

――ちゃんと付き合った人っていうのは?

「彼女が最初」

――山本さんは学生時代、デートはどういう風にしてたんですか?

「したことないよ」

――え〜っ!? じゃあ、いきなり転がり込んじゃったんですか(笑)?

「こうと思ったら、これは物にしなきゃいけないと思ったらさ。俺が燃えたのは、後輩が彼女にアタックしに行ったわけよ。それで燃えたよね。一気に略奪してやろうと思って。俺は何のために生きてるんだ。これはもう最終手段に訴えよう、と」

――最終手段が家に行くということだったんですね。彼女は一人暮らしだったんですか?

「いや、実家ですよ」

――え〜っ!? 実家になだれ込んだんですか!?

「実家でお父さんとお母さんと妹もいるわけよぉぉぉ! (トーストを口から飛ばしながら)そこになだれ込んで俺が毎日いる訳よぉぉぉ!」

――ダハハハハハハ! 普通は嫌がりますよね。

「また俺が大きいこと言うわけよ。小説家になるとか、見栄をきるわけ。向こうは『すごい。そうかなあ』とか、思っちゃうわけよ」

――また最初に宣言して、結婚ですか。

「こうと決めたら、すごいテンポ早いよ。もう1か月ぐらいで大学の学生会館で結婚式あげたんだから。俺は」

――それは、やっぱりみんなに見せつけようという思いもあったんですか?

「でも、みんな噂してた。『この結婚はすぐ駄目になる』って」

――でしょうね(笑)。

「そういわれると長続きするものなんだよ。『何言ってんだ。このアホが!』と思ったけど、やっぱり12、3年で破滅したよ」

――まあ、言われるよりは全然長かったわけですよね。

「長かったよ。ただ、俺は職業がハッキリしなかったから失敗したけど。ほとんど無職だから」

――離婚してからプロレス界に入ったんですよね。

「別居生活2年やって昭和55年に正式に別れて、それをきっかけにヘッドハンティングされたので、東京に出てきてのは昭和55年。それで仕事に打ち込んだと。だから爆発的に好転反応するわけよ、俺は」

――好転反応ですか(笑)。

「それがなかったら『週刊プロレス』も生まれてなかったし、プロレス界も歴史が変わってたよ。俺が離婚してなかったら、あんな風にプロレス界はブレイクしてなかったよ!」

――そこまで言い切りますか(笑)。

「要するにクレオパトラの鼻が何とかっていうのと同じで、俺が離婚という負の人生から東京に出てきたために、かき回してしまったわけだよ。腹いせで、大いに」

――腹いせのおかげでUWFも成功して、格闘技界もこ大きくなったわけですか(笑)。

「離婚というか、個人的なあのー、絶望と挫折だよ。それが、良い具合に俺の場合はサイクルしてるわけよ。人生が上手いこと起承転結しているんだよね。循環しているわけ」

――そういって仕事に燃えた山本さんが、再び結婚しようって思うのは何でなんですか?

「その仕事に燃えている俺に惚れたわけ。読者だったわけ、彼女は。ヘビメタスタイルでね。ものすごい腕輪してるし、ものすごい黒のロングスカート。「うわぁ」と思って。もう『シンデレラが来たか!』と思ってね」

――そんなシンデレラいないですよ(笑)。

「いや、俺にとってはね。ヘビメタのすごい黒装束のお姫様みたいで」

――で、どっちが口説いたんですか?

「いや、自然と。俺はプラトニック精神だから。普通だったらすぐにやりに行くわけよ。セックスすることが目的で。でも俺はプラトニックだから、お付き合いしててもSEXに対して積極的にいかないから、多くの女の人達は逆にじれるわけよ」

――あー、じらすわけですか。

「女の人から見ると、『この人はSEXだけが目的かな』と最初は誰でも警戒するよね。でも、俺はそういう電波を全く発しないので、逆に『なぜ来ないの。私に魅力が無いのかな』と、今度は彼女の方からこうなるわけ」

――そう言わせるまでもっていくと(笑)。

「自然にそうなる。計算はしてないんだけど。まあ、これは俺しか通用しないと思うね。俺がもしアタックしてSEXにもっていこうとしたら、蹴っ飛ばして逃げるつもりだったって言った女性もいるよ。でも、いかないから」

――まあ、誘われたら取って喰われるんじゃないかって脅える気持ちもわかりますけど。

「全然違うわけ。俺は最もナイーブなんだよね。だって俺、最近気付いたわけよ。女の人のことは俺、最近よく分かった。女の人は、女性として生まれたこと自体が、もうトラウマなんだよぉぉぉぉぉぉ!」

――お〜っ! それは名言ですね。

「ものすごいトラウマなの。女性という性に生まれたこと自体が彼女達にとって重荷になって、十字架を背負っているわけ。でも、それは人間社会では出ないわけよ。でも一人になった時はトラウマになってる。ほとんどの女性、全部ね。だってSEXという行為自体、あれはピストルをブチ込まれるのと一緒だから、そりゃあトラウマになりますよ。それを緩和するには、越えなければいけない大きな壁があるわけね。それで毎月1回、生理なんか来るわけでしょ。それを28日毎に思い知らされるわけ。だから本当に同情する、女性には」

――そういう部分を山本さんが癒すと。

「結果的にそうなってるわけね。トラウマを薄めちゃうわけ。だから。純化しちゃうというかさー、ろ過作用」

――ろ過作用(笑)。

「ターザン山本のイメージからしたら全く信じられない話だけど、その方が彼女たちをモノに出来るわけ。でも、俺は手当たり次第にね女の人を求めるというタイプじゃなくて、本当にこれと思った奴だけだから、俺は」

――でも最近、同時に3人ぐらい彼女がいたこともあったじゃないですか(笑)。
「ん? あれは、あのなんか、あの時の俺は、やっぱりそういうことが面 白かったんだよね」

――ダハハハハハハ!

「もうやけくそ的に、『理性も理屈もねえ、行ってしまえ!』という感じで、アタックしていくことが滅茶苦茶楽しかったわけ。でも、俺にはろ過作用があるんですよぉぉぉぉ!」

――確かに前の彼女も、『山本さんには包容力があって優しい』って言ってましたからね。

「だって、俺インテリだから(キッパリ)。俗っぽくないもん。他の男の人は動物的じゃない。でも、俺は動物じゃなくて人間だから」

――野獣より偉いターザンですからね(笑)。

「それは、絶対彼女たちは分かってくれるわけ。でも分かった時点で、パッと彼女たちは自分のことに気づいて、俺を『レベルが高すぎる!』と思うわけ。その時、恋が終わるんだよ」

――みんな敗北してくわけですね(笑)。

「もう、みんな脱落してくわけ。最初は癒されて、この人は私のトラウマをろ過してくれる。攻撃的でもないし、動物的でもないし、かなり人間的ないい人なんだなと思って、一安心してトラウマが沈んでくわけよ。その瞬間! 俺がものすごく聖人みたいに、高い位 置に見えるわけよ。それで自分の俗っぽさを認識して、去っていくわけだよぉぉぉ!」

――同じ土俵に立った時点で気付く(笑)。

「気付いた時点で、こりゃあまずいと。だから、ある人は、ターザン山本というジェットコースターに乗って楽しい思いをさんざんしたんだけど、俺と同じスピードで生きていくのは俺が高い位 置にいるということで、それに耐えられなくなった。よって、敗北になった。これは俺の自己矛盾かもしれない」

――自己矛盾(笑)。

「相手は気付いてしまうわけ。癒した途端、『アレ! 私はそんなんじゃない!』って、普通 の日常生活に戻っていくわけよ。その瞬間俺の恋は終わるわけよ! いい話だねえ(笑)」

――いい話だけど、それはそれで山本さんも、十字架しょってますね(笑)。

「だから、俺はそういう形で彼女たちにメッセージを送ってるんだけど、どうしても俺のレベルに合わせられない、そこまで行けない自分を自覚した途端に、彼女たちは本当にスーっとフェイドアウトして、去っていく」

――なかなか同じ土俵、同じ位置まで立てる人はいないわけですね。

「しかし、頭が良くて度量も大きくてハートもいい人がもしいたら、そこ突破できるわけよ。俺の持っている、いろんなややこしい変な部分さえも認められる人が出てきたらね。そういう人が世の中に多分いると思うんだよ。俺を好きになるとか一緒になるということは、かなりの勇気と決断と、清水の舞台から飛び降りるくらいの覚悟がないと駄 目なんだよね」

――山本さんと恋愛といえば、やっぱりラブレターが思い浮かぶんですけども、短期間にあの枚数を書いたのは衝撃的でしたよね。

「俺は仕事ほっぽらかして、ラブレターの方に1日集中しているわけ。だから、自分のあったことも彼女に伝達するし、彼女のことも書くし、彼女を美化したイメージも書きまくるわけ。それを、毎日書いてるわけよ」

――1日に3通書いたこともあるって(笑)。

「1日に5通ぐらい書いたこともある」

―――最初は、字が下手すぎて彼女も読めなかったって言ってましたよね。

「読めなかったと思う。ガーっと推敲したりで、そのまま消したりだとか、引っ張って、こう吹き出しつくったりとか」

――さらに、ポエムとかイラストも書き加えたんですよね。

「ポエム、イラスト、俳句、短歌、詩ね。しかし彼女は、カバンに俺の手紙を入れて持ち歩いてたわけ。家で火事なんかおきて消失したら惜しいというので、抱きかかえてたみたいなんだよねえ(しみじみ)。手紙というのは恋文と一緒だと。会っている時は、俺はやっぱりちょっとシャイだから言えないわけよ。でも、手紙では思ったことを全部言えるわけ。それが、俺は要するに平安時代の恋文と一緒だということを言ったわけ。手紙とは何かということまで書いたりするわけよ」

――手紙まで定義付けて(笑)。

「手紙とは待ち伏せである。つまり、彼女が仕事をして家に帰ってきたら、ポストに入ってる。待ち伏せしてるわけだよ。待ち伏せされてパッと郵便持ったら、興奮して読むと思うんだよね。その感じがいいわけ」

――手紙の枚数が、3ヶ月ぐらいでしたっけ。

「3ヶ月で106通」

――それが最近また新たに2通見つかって、計108通だった。煩悩の数と同じだったという、いいオチが付きましたよね(笑)。

「(人の話を聞かずに)彼女がくれたマフラーを例えば冬の恋人とか、そういう表現で書くわけですよ」

――その彼女と別れた直後、山本さんは「俺はロバートデニーロになる! モヒカン刈りにして彼女の家を破壊するんだ! 俺が『タクシードライバー』ですよォォォォォォ!」とか言い出したわけですけど(笑)。

「いやあ、あの時は小説書こうと思ってたわけね。彼女が住んでいるアパートを俺が破壊して燃やす。その一帯の奴を全部巻き込むという、そんなラストシーンを描いた小説を書こうと思ってたわけ。全て俺が消滅させてしまうという」

――アナーキー&デストロイですねえ(笑)。

「まあ、いまから思うと俺も子供っぽかったな。もっと大人になれば良かった、悪いことしたなとは思っているわけよ。でも、俺はいったん好きになっちゃうと、彼女が家に遊びに来るって言ったら家を掃除するし風呂も用意して食事も用意する。でも、それをパッとスカされたりすると、本当に頭にくるんだよね。まあ、しかし考えてみると、やっぱり最後は小市民的なライフスタイルにいかなければならないでしょ。そうしたら、自分自身でなくなるから、あそこで駄 目になったのは神の御告げかなと。やっぱり神が壊したなと」

――神が壊した(笑)。その彼女と別れてから、次の彼女は10代だったんですよね。

「18歳。その人も脱落していったよ」

――彼女と知り合うきっかけは、浅草キッドさんのライブのアンケートで携帯の番号書いてあったのを2、3秒見てただけで一瞬にインプットしてすぐ電話しただったらしいですけど、そんな53才いないですよ(笑)。

「だって、そのアンケートに見合いしたいって書いてあったんだもん。彼女は風俗に勤めてる人でね。それ自体、何か巨大なトラウマがあったんだよ。絶対にね、好きでやってるわけじゃないよ。それが見ぉぉぉぉぉ!」

――また、癒したわけですか、そこで。

「癒そうと思ったんだけど、トラウマという時間を過ごしてきて開放されるということは、トラウマだった時間を否定する事になるから」

――それまでの人生が消えちゃうわけですね。

「トラウマになってる自分を本当は愛してるわけよ。その時間さえも否定しなきゃいけないから。第3者が外から入ってくると、トラウマにさらに深くのめり込んでいくんだよぉぉぉー! 。本当に10人のうち、9人から10人は、トラウマを持ってるんだよ。これはねー、恐ろしい事実だよ。大発見したよ、俺は。そこまでは俺読めなかったけど、今回気づいたんだよ。風俗の姉ちゃんたちのいろんな生態もわかったし、勉強になったよ」

――山本さん、いま彼女は?

「いない。だから、全部放棄したから」

――放棄ですか(笑)。

「いや、この一連の激しいのめり込み方をやったことによって、違うモードに入ったわけね。その体験が生きたというか。だから俺はャバクラ遊びに行くわけ。結論としては今到達点はキャバクラなんだよ。一応のゴールは」

――ゴールがキャバクラでしたか(笑)

「俺のゴールは、すぐ変わるよぉ。でもねー、俺は惚れっぽいわけ。なぜかと言うと、相手の魅力に誰よりも先に気付くから。俺は本当言ったらすぐに恋愛出来るんだよ。たとえば今日、札幌から帰って来るのにJALに乗ったから、スッチーを観察したわけよ」

――スッチーですか(笑)。

「あれ、よく観察したら分かるんだけどスッチーは髪の長い奴は束ねるわけよ、俺はあれ見た時に、これはバッと髪をさせた姿を見たいなとか、欲望がメラメラ出てきた。あの髪がバッとなった時に彼女達のスッチーという職業から一人の個人になるわけしょ。ムラムラっと来たよ(笑)!」

――ワッハッハッハ。燃えましたか(笑)

「燃えましたよぉぉぉぉ! それは要するに裸にするのと同じことだけど、俺の場合はエロチックでしょ。その時の色気というのはすごいだろうなって、もう俺は興奮してどれがいいかなーと思ったわけよ。そしたら一人だけ紺の制服着てない奴がいたんだよね。『こいつ、猪木だな!』と思ったよぉぉぉ!」

――いいとこ取りしてましたか(笑)。

「こいつ、みんなが紺の制服着て重い雰囲気なのに一人だけ脱いでクリーム色のシャツ出してるわけ。誰だってそこに目がいくよな! こいつわざとやってるのか。目立とうとしているのか、あるいは職務怠慢なのかね、こいつけしからんというか、いいな! というかね。それに、やっぱり顔が1番いいんだよ。飛びぬ けてるわけ。燃えたよ、俺は」

――燃えましたか(笑)。

「彼女が他の客に笑顔で応対するわけよ。『この野郎!』って腹立ってねえ。悔しくなって、腹立ったわけよ。そしたらその愛想の良さを、俺1人のために独占してやろうという、こういう気持ちに俺はなったよ! 若いね、俺」

――客の視線を独占してる奴を、俺が独占するってわけですか(笑)。

「いやあ、あのスッチーはいい。猪木だよ」

――最近は毎日、1人か2人は必ず惚れるって言われてましたよね。

「会えば、良さがパッとわかるから。今日もモノレールで前に座ってた女の子が、清楚な感じでいいわけよ。でも、トラウマを背負ってるわけ。俺は、この子を笑わせてあげたらいいなと、俺だったら出来るんだけどな、と」

――俺だったら(笑)。

「出来るんだよ、俺はね。この子を要するに開放してあげてね俺は自信持ってんだけどねえ」

――しかし片っ端から惚れてますよね(笑)。

「いや、どこ行ってもそうなんだよ、俺。だから、もうとにかく世の中に女の子がいること自体が最大の喜びだよ。とくに、若い人たち。高田馬場なんか行くといっぱい大学生なんかいるでしょ。あの歩いてる姿だけ見ただけでも、俺は興奮してハッピーなんだから!」

――じゃあ高田馬場に行くと、頭が。

「激しく、もう気持ちが!」

――頭が立ちっぱなしなんですね(笑)

「もうピンピンだよ! 張って張って、もう90度くらい、もう直角に反り返ってるわけよ! ヤカン乗せたって曲がんないと思うよ!」

――ダハハハハハハ!

「しかし男と言うのはやっぱり溜まるね。俺、『タクシードライバー』という映画がなぜ好きかというと、あれは最後に売春宿に殴り込んでいってバーッとブチかますでしょ。あれ、やっぱり男の中で生理的に溜まったものを吐き出しているわけよ。そういう男の生理を描いているわけね」

――心理学的に考えてみれば射精なんですね。

「そう、射精そのものですよ! ああいう形の、射精というのは最高だねえ(しみじみ)」

――重要なのは「溜め」ですか(笑)。

「やっぱり『溜め』ですよ! 『溜め』があって発射するっていうのが男の美学だよね」

――これは読者にキッチリ言った方がいいですよ。絶対、みんな溜めてないです
からね。

「俺は6年ぐらい前、ある安いソープランドに行ったんだよね。そしたら女の人がしごいて、溜めすぎた為にポーンとさ3m位飛んだんだよ! こんな人見たこと無いってねさあ」

――うわーっ! 40代で3mですか(笑)。

「向こうまで飛んでビックリしたよ! ある時なんか彼女達が飲み込むのあるじゃない、やってる時に怒られたよ。『溜めてこないで下さい!』って。『量が多すぎるから、適当に出してきて下さい』とか言われて(笑)」

――山本さんは元気ですねえ(笑)。

「でも、俺は本質的に精力が強いわけじゃないんだ。瞬発的な爆発の速度が凄いだけだから」

――スタイルとしては小川直也みたいな感じですか?

「そうそう。要するに1年に3回位しか試合しない。その3回が凄いというね。だからみんな過剰に俺を評価しちゃうわけ。違うんだよ。俺は目茶苦茶その方面 に対しては弱いわけよ。そういう欲望も希薄なんだよ」

――だけど、溜めに溜めた分だけ爆発する。

「イメージが膨らむわけ。一人歩きしちゃうわけよー。3m飛んだとか」

――幻想が膨らむわけですね。

「それは要するに、相手がいた場合にテンションが上がるのね。相手がいなければ俺は本当にものすごく精力の薄い人間なわけよ。こうやって人前に出てくるとテンションがなぜか知らないけど上がってしまうわけ。それが3mとか、そういう奇跡を生んじゃうわけ」

――奇跡を生むと(笑)。

「3mはいかないけど、2mは飛んだよ(急にスケールダウン)。バーンと向こうまで飛んだもん」

――山本さん糖尿になったのっていつ頃なんですか。

「あのー、3m飛ばした直後。糖尿になるとやっぱりさあ、精力落ちるよ」

一一仕事でやってる場合は違うでしょ。

「うん。仕事だったら俺だっていくらでも出来るよ。仕事という概念が入った途端、すべての物が飛んでしまうから。どんな物だって行きますよ」

――本当に仕事となれば、テレビであろうともSMやオムツもですら辞さない。本当、このキャラクターが地上波でも受け入れられて、『ジキルとハイド』でね。

「あっ、あの番組で好きな女の子が一人いたんだよ!人生相談に来た元ミニスカポリスの人(ちなみに金澤あかね)。非常に品のいい、背筋がピンと伸びててきちんと対応する人だったんだよね。この人は上品だなあと感心してたら、催眠術かけられたら急に涙流して、『私のお母さんが病院行って苦しんでいる。でも、もう私は面 倒見たくない!』と泣きながら言ったんだよね」

――トラウマありまくりなんですね。

「そう! 『男の人は全部嫌いだ! 私はもう解放されたい!』とか言ったわけよ。それで目茶苦茶好きになったねえ! こいつ救えるのは俺しかいないと思った」

――ぜひとも癒して欲しいですね。

「で、彼女は『SEXには興味ない』とも言ったんだよねえ。そん時にピンときたわけ」
――その子と付き合うとか、そういう奇跡が起きて欲しいですね。

「その時に『電話番号聞いた?』っスタッフに言われたんけど、俺は『ここで電話番号聞いたらアホだよ。すぐ、こちらの策略とか気持ちが伝わるから。まずは距離を置いて、絶対に会えるチャンスがあるから、その時に俺は行く』と。絶対偶然があるはずだよ! その時に、『ああ、あの時の!』となると、距離が一気に縮まるわけ。そしたらスタッフが感心したよね。『その手があったか』って」

――恋愛伝道師ですね。山本さんは。その子とは成就して欲しいですね。

「具体的なディテールを考えたりすると、気持ちいいんだよ。自転車の後ろに彼女を乗せて一緒に買い物に行ったら最高だろうな、とか。それを店のおっさん、おばさんに見せびらかすわけよ前の彼女のときもそうだったよ。みんな、『うわぁ、かわいい人だね』ってとか言って。俺それが快感なんだよ!」

――そりゃあ、山本さんがミニスカポリス連れたら大変なことになりますよ(笑)。これは売名行為でもいいから、まずはデートして写 真週刊誌にスッパ抜かれるべきですよ!

「そうか! 佐藤ルミナの次にフォーカスされるのは、俺しかいませんよぉぉぉぉぉ! 俺は彼女にお金を払ってもいいぞぉぉぉぉ!」

 

 

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